総選挙=衆議院選と金融市場

衆議院が解散された1月23日金曜日、日本の10年物、30年物長期金利が急騰した。長期金利の急騰は、債券価格の暴落(日本の信用力の低下を意味する)を意味する(https://finance.matsui.co.jp/bonds/jgbr_30/index)。普通、長期金利が高騰すれば、為替相場は円高に振れる。しかし、1月23日の衆院議院冒頭解散で日本の為替相場は多少は乱高下したものの、やはり、円相場は低下している。基調的に円の大幅安傾向は変わらず、エネルギー・鉱物資源の高騰とともに、日本国内の物価高の原因になっている。この長期金利の急騰=債券価格の暴落=日本の信用力の低下は、高市首相の食料品非課税に対する金融市場の警告ともいえる。その後、首相の食料品非課税に対する発言は封印された感がある。

30年物長期金利の傾向的上昇

これは通常、日本の財政悪化に対する金融市場からの警告と見られているが、高市首相の積極財政に対する金融市場を媒介とした財務省のけん制とも見られている。国際情勢解説者の田中宇氏はこれについて、「高市潰しの日本国債危機」(https://tanakanews.com/260122JGB.htm、無料記事)で、次のように分析している。

今回の危機の意味はそれだけでない。発生のタイミングから政治謀略として推察すると、今回の事態は、QE終了後のありうべき危機を、高市政権が解散総選挙に打って出た直後の選挙前のタイミングを狙って誘発することで、日本の金融崩壊を高市のせいにして政権を潰す「高市潰し策」として起こされた。今回の金利急騰が高市潰しの試みだとしたら、それをやっているのは、高市就任まで日本の権力を握っていた、外務省や財務省などの官僚独裁機構とその傘下の自民党リベラル派という英国系複合体だろう。高市は減税案を出しており、財政難を引き起こすと批判されている。それにかこつけて日本国債の投げ売りと金利急騰が演出された。民主化するタイ、しない日本Will The BoJ Intervene? Goldman's Delta-One Desk-Head Lays Out Japan's Options As JGBs Collapse)(中略)

2月8日の選挙までの間に、日本国債の金利を高騰させる策謀が繰り返し行われるのでないか。最悪の場合、高市は金融危機の責任を負わされ、選挙で自民党が意外な敗北を喫し、自民党は政権を維持するが高市は早々に引責辞任して英国系のリベラル派に政権が戻ることになる。この場合、トランプの米国は日本の逆流と関係なく英国系を駆逐してリクード系に突き進むので、米国はグリーンランド問題で欧州(英国系)を切り捨てたように、英国系に戻った日本も捨てる。米国に頼れなくなる日本は、外務省が復権して再び中国にすり寄り、対米従属から対中従属に鞍替えしたがる(中共は実のところうれしくない)。日本は中共の属国になり、再び偉そうな中国人が徘徊闊歩・買い占め投機する。マスコミも英(今後は中共)傀儡なので、全部高市が悪いと思い切り歪曲報道を続ける。日本万歳。敵対扇動で日本を極に引っ張り上げる中共日本に台湾支援を肩代わりさせる

財務省や外務省が高市首相をけん制していることは既に述べた。今回の長期金利の急騰はその表れかもしれない。しかし、高市首相が、多極化を大々的に推進し、露中のように共産主義思想にこりごりしている旧共産圏諸国とも強調するトランプ大統領のような右派グループに属するとは考えない。やっぱり、財務省、外務省の影響力から逃れられない、そして、世界の多極化の潮流を見抜けない旧い冷戦思考のままの反共右翼イデオロギーの持ち主でしかないと見られる。食料品に対する非課税措置を封印していることはその表れだ。

スポニチからの転載であるが、「高市首相 第一声で消費減税“封印” 後藤謙次氏が分析『言えば言うほど、足元が崩れていく可能性』」(https://news.yahoo.co.jp/articles/99c722108f012f8c7655e07967baa4b364450f63)の記事の中で、ジャーナリストの後藤謙次氏は次のように指摘している。

公示から投開票までわずか12日間という超短期決戦の火ぶたがこの日、切って落とされた。高市氏首相は東京・JR秋葉原駅前で第一声を行った。経済、物価高対策などについて熱弁を振るったが、来年度中の実現を目指すとしていた消費減税については触れなかった。その理由について、後藤氏は「ここ数日の間に高市さん、かなりブレていますよね」と指摘した。「最初は“検討を加速”と言っていたのが、“来年、2026年度にやります”ということを言い始めて」。当初の消極的とも取れる表現から、26日の党首討論では突如として具体的なスケジュール感が飛び出した。

後藤氏は「これ以上発信が増えると、発言の整合性、矛盾を取られかねない」と推測。「ここで新たな火種を作らないという、より慎重姿勢に、これは慎重に行こうと。言えば言うほど、足元が崩れていく可能性があるということで、方針転換したんじゃないでしょうかね」と見解を口にした。

つまり、高市首相は「積極財政」を強調しながら、「責任ある(注:「財政健全化=緊縮財政」をいつも語る財務省の手のひらのうえに居ることの間接的な表現)積極財政」というようにしている。これは、日本の政界で最大の権力を握る財務省の監視を受けていることの表れとみることができる。

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