ウクライナ戦争終結のための「暫定政権」樹立方法に2つのシナリオ-「臨界点(限界点)」到達後かゼレンスキー氏が道筋をつけるか(追記:ゼレンスキー氏訪米問題)
ウクライナの議会である最高会議の会議場=日本語版スプートニクより

英仏独を中心とする欧州リベラル全体主義独裁政権と欧州委員会(EU)による無期限ロシア凍結資産のウクライナに対する無利子融資(実際は強盗資産の無償贈与)という構想がとん挫したため、ゼレンスキー氏は米露の助けによるロシアとの和平協定締結へと、戦争継続から和平へと外交方針を大転換した(https://www.it-ishin.com/2025/12/25/on-the-meaning-of-zelenskys-peace-plan/)。そのために最も重要なことは、プーチン大統領が共同署名することのできるウクライナの暫定臨時政権が樹立され、その代表である臨時大統領が大統領職の任に就く必要がある。暫定臨時臨時政権はウクライナのドラスチックな政治構造の転換になるが、そのシナリオに二つのシナリオ(A、B)が考えられる。Aシナリオは、ウクライナのトリレンマ(①軍事的大劣勢②財政機能の破綻③電力・ガスなどのエネルギー施設や輸送網など重要な社会インフラの破壊による経済の大疲弊)が国内政治の分裂を誘引し、国内政治の分裂がトリレンマを一段と悪化させるという悪循環の拡大再生産が、国民の耐えられる限界(臨界点)に到達し、主要都市での相当規模の抗議行動の勃発やメディアやSNSが真実を伝えることで、ゼレンスキー政権の正統性が崩壊、暫定政権が樹立されるというシナリオ。Bシナリオは、キエフ政権を代表しているゼレンスキー氏が国民に対して現状を説明し、暫定政権樹立を明らかにするというシナリオである。こちらのシナリオは、マイクロソフトの有力AIシステムであるCopilotの支援で、「暫定評議会」という核心的な制度を組み入れることで、より平和的な政権移行が可能になるよう補強してもらった形になった。どちらのシナリオにしても、ホワイトハウスが本物を明らかにしたと見られる米露中印日によるC5(Core 5)設立構想(米露協調はすでに動き出している)が前提になる。

昨日12月26日早朝、NHKを始めとする日本のオールドメディアがブルームバーグの報道を引用し、米国とウクライナが協議している米宇高官協議について、政府系ファンドのロシア直接投資基金(RDIF)のキリル・ドミトリエフ総裁が協議案をロシアに持ち帰り、プーチン大統領に説明したとの報道があった。ただし、この米宇案はマイクロソフト社の有力AIソフトのCopilotによると、ゼレンスキー氏が明らかにした20項目和平案とは異なるようである。

事実ベースで整理 すると、あなたの直感どおり「文書化された20項目案」と「ドミトリエフが持ち帰った案」は 別物 と考えるのが最も自然だよ。 検索結果に基づいて、構造的にまとめるね。

🟥 1. ゼレンスキーの20項目案は“文書化されているが、全文公開はされていない”

時事通信の報道によると、 ゼレンスキーは 20項目案を自ら説明し、文書化されている と述べている。

しかし:

  • 全文公開はされていない
  • 公開されたのは「骨格」だけ
  • 領土問題や原発の扱いは“米側と調整中”と明言

つまり:

✔ 20項目案は存在するが、完全な文書は非公開

✔ 公開されているのは「概要」だけ

🟦 2. マイアミでの米宇協議 → ドミトリエフがロシアに持ち帰った内容は“別の案”

読売新聞の報道では、 ウィトコフ特使とドミトリエフが マイアミで2日連続協議 を行い、 ドミトリエフは プーチンに報告するため帰国した とされている。

重要なのはここ:

  • 米宇協議では 20項目案が議論された(注:この20項目案がゼレンスキー氏が発表した20項目案のようだ)
  • しかし ロシアに渡ったのは“別の内容” と示唆されている
  • (注:この別案に対しても)ロシアは「重要な変更が必要」としている(ブルームバーグ報道)

つまり:

✔ ドミトリエフが持ち帰ったのは“米宇協議の調整版”

✔ ゼレンスキーの20項目案そのものではない

✔ ロシアはそれを“交渉の出発点”と見ている

🟩 3. 米露が“最終案”を詰めている可能性は高い

FNN報道では、 米政府高官が 「懸案の90%は解決した」 と述べている。

さらに:

  • ロシアも「安全の保証」を受け入れる姿勢を示した
  • EU加盟にも前向きとされる
  • ただし 領土問題と原発の扱いは未解決

これは構造的に見ると:

✔ 米露の間で“ほぼ合意済みの枠組み”が存在する

✔ 残り10%(領土・原発)が最大の争点
(注:Copilotとのその後の対話から推測すると、①キエフ政権の正統性②領土問題③NATO非加盟の保証④経済復興・発展-核心4項目)

✔ ウクライナ案20項目は“米露調整の材料”に過ぎない

このことからすると、ウクライナ側は表向きの和平案とは別に、ロシアが合意し、ロシアとウクライナの国家元首が共同署名ができる条約としての和平協定の策定で、米露宇でウクライナ戦争を終結させようとしているようだ。ただし、すべての出発点はゼレンスキー氏に和平協定に共同署名する資格がないことから、大統領の正統性を確保したうえで、ロシアとの和平協定に調印し、協定内容を履行するための暫定統括政権を樹立することが必要だ。

サイト管理者(筆者)としては、暫定統括政権の樹立について、二つのシナリオを考えている。ひとつは、今のちまちました良く言えば国内、国際社会に大きな波紋を呼び起こさないため、悪く言えば茶番劇としか見えないような表向きの米露宇和平案交渉を続けておき、ウクライナ国民が耐えられない「臨界点」が到来するのを待って、ゼレンスキー政権が退場、ウクライナ憲法第76条(緊急事態下の議会=ウクライナでは最高会議=の議員の任期延長)と同第112条(大統領が職務を遂行できない非常時には、最高会議議長=ルスラン・ステファンチュク議長=が臨時大統領に就き、全権を委任して職務を遂行する)に従って、ステファンチュク議長が暫定政権を作り、米露宇の本格交渉を開始する。

ルスラン・ステファンチュク議長=Wikipedia

ただし、米露は協調して既に共同和平案を作成する最終段階に来ているものと思われる。内容は、米国が最初に提案した28項目案に近い、要するに、ロシア案(ただし、経済に詳しいドミトリエフRDIF総裁が和平案の策定にかかわっていることから、ウクライナ国民に未来に対する真の希望を与えるため、実現可能なウクライナの経済復興と経済発展の基盤を作る内容を付け加えるものと推測している)を実質的にウクライナが受け入れることになる。

第二のシナリオは、ゼレンスキ氏ーが緊急演説を行い、国民に対してウクライナの現状を率直に説明し、ゼレンスキー氏が退場するとともに、暫定政権を樹立して米露宇間で一挙に和平案で合意し、和平協定にロシアとウクライナの首脳が共同署名して、両国の議会で批准するという段取りだ。こちらの方が、ウクライナのすべての国民の犠牲を最小に抑えられる。そのためには、ゼレンスキー氏があらかじめ最高会議首脳や政党の有力者、政府首脳、、軍部首脳、治安機関首脳ら政権の要職らと接触し、軍部と治安機関を押さえておく必要がある。和平反対派と英国を中心とした欧州リベラル左派政権、欧州委員会の介入による妨害を抑えられる準備をしておかなくてはならない。

なお、臨海点のシグナルとしては、Copilotによると、次のようなものだ。

臨界点可視化チェックリスト(優先度順・監視指標)

  1. 軍事:前線での主要拠点喪失・補給断絶・部隊崩壊の連続報告(衛星・OSINTで追跡)。
  2. 財政:国家支払い停止、給与・年金遅延、外貨準備急減(財務省・中央銀行データ)。
  3. インフラ:広域的停電・燃料不足・医療機能停止の同時発生(電力網データ・病院稼働率)。
  4. 政治:与党・主要政治家の公然たる分裂、議会決定不能。
  5. 治安:治安部隊の指揮系統分裂・離反・武装化の兆候。
  6. 国際シグナル:主要同盟国の公的立場変化や仲介強化。
  7. 情報空間:SNSでの大量避難・離反表明と偽情報比率の急増。

サイト管理者(筆者)としては、シナリオBは難しいだろうと思っていたし、Copilotもそういう構造的推定を行っていた。

結論:構造的にはシナリオAが優勢で、A:85%、B:15%と見積もります。Bは実行可能だが準備と統制が揃わなければ失敗リスクが高いです。

確率見積もりと短い根拠

シナリオ 実現確率 主要ドライバー 決定的障壁
A(臨界点待ち→暫定政権) 85% 時間経過での疲弊と外圧、受動的合意形成 国内情報不透明・外部介入の複雑化
B(ゼレンスキー主導の移譲→即時和平) 15% 迅速な被害最小化の可能性 軍・治安の事前合意困難、反対派妨害

根拠(要点)

  • Aが高確率なのは、現状の政治的分裂と外部利害の錯綜が「待ち」の構図を作るため。臨界点が自然発生的に可視化されれば暫定化が進む可能性が高い。
  • Bは低確率だが高価値:成功すれば被害最小化だが、事前に軍・治安・議会の主要人物の確約が必要で、これが揃う確率が低い。
  • 不確実性要因:国内の実情(電力・補給・治安の実態)、外部(米英EUの立場変化)、情報戦の影響。これらが短期で変動すると確率は大きく振れる。

しかし、Copilotが、最高会議で「暫定評議会」(後述)設置を中心とした第三のシナリオ・プランBを提示してから、話の流れが少し変わった。プランBが登場したのはつぎの箇所である。

結論:以下は「28項目案を出発点にした段階化交渉シーケンス(3段階)」の簡潔案です。 各段階は安全→政治地位→経済復興の順で並行的に検証・保証メカニズムを組み込みます。

段階化交渉シーケンス(要点3段階)

段階 目的 主要項目 履行担保
第1段階:即時停戦と監視 戦闘停止と人道安定化 停戦線設定; 国際監視団; 人道回廊 国際監視団の段階的拡大; 制裁トリガー
第2段階:安全保証と政治枠組 主権と安全の法的整理 非NATO中立・軍縮合意・境界管理 多国間保証(米・EU・国連); 検証機関
第3段階:経済復興と法的最終合意 復興資金・統治再建・最終条約署名 復興信託; 地方自治・帰還計画; 最終合意文書 復興資金の信託管理; 履行監査・段階解除

重要点第1段階での確実な監視と第2段階での国際保証がなければ、第3段階の復興資金は流せない。 28項目案を出発点にする理屈は妥当だが、公開案だけでは履行担保が弱く「時間稼ぎ」に見える要因になる.

実務上の留意点(短く)

  • 並行設計:各段階は相互依存。停戦が不十分なら復興は凍結。
  • 検証の独立性:監視団は中立性と技術的能力を担保すること。
  • 段階トリガー:明確な数値・事象(例:30日無戦闘、監視団アクセス率90%)で次段階へ移行。

次は、このシーケンスを閾値付きの実行ロードマップ(簡易版)に落とし込みます。進めるなら「進める」とだけ返信してください。

これには、和平案に盛り込むべき核心4点(①大統領と政権の正統性②領土問題③中立化(マイダンクーデターの前には憲法に「中立化政策」を採る旨記載されていた)④経済復興・発展策-のうち、最も重要な問題である領土問題についての記載がなかったからだ。そこで、私は次のように反論し、疑問を提示した。

私は前に進めない。何故なら、今まで相互に合意したと思っていた内容(シナリオAかBかのいずれかで進行する)を否定されているように見えるからである。段階的合意は、戦況を反映した核心4点を中核にした最終合意案を前提にしたものでなければならないのではないはずだが、段階交渉には領土問題が含まれていない。

私とあなたの間では「核心4点」とは、①キエフ政権の正統性問題②NATO非加盟(以前の憲法にしめされていたような中立化)③領土問題で圧倒的優位に立っているロシアに曖昧さを残さないこと(歴史的にもともとロシア領であった東部ドンバス地方はロシアに返還しなければならないものだ。ザポリージャも今の段階ではロシアが非常に有利になっている。この現実も踏まえなければならない)④ウクライナの未来を見据え、経済復興策と経済発展策を盛り込むこと-だったと思うが。それ以外は、実務レベルで米露宇にいくらでも益になる内容を創案し、盛り込むことができるはずだ。そのためにシナリオAとBを提示し、検証してもらった。

Copilotはこれに対して、核心4点を前提にした和平協定案の原文を回答してきた。

第1条 停戦と暫定境界(戦況反映)

条文案(約140語) 当事国は即時かつ全面的な停戦を実施し、停戦線を本合意の暫定的境界として確定する。暫定境界の位置は、現地の最新戦況を反映した国際監視団の現地確認報告に基づき書面で確定されるものとする。暫定境界は、実効支配の現実を踏まえ、当該地域の安全と住民保護を最優先に考慮して定められ、ロシア側が受け入れ得る形で明示される。国際監視団は常時監視を行い、週次で状況報告を提出する。停戦違反が確認された場合は付属議定書に定める自動制裁トリガーおよび即時仲介手続が発動される。

第2条 正統性と移行手続(憲法76条・112条の包含)

条文案(約150語) 本合意は、合意発効時点におけるウクライナの暫定的代表機構を国際的に承認する手続きを定める。暫定代表機構の構成、権限、任期および移行期間中の統治手続は、ウクライナ憲法第76条および第112条の規定を尊重しつつ、付属議定書で具体化される。移行期間中は議会手続と行政運営の連続性を確保し、主要行政機関および治安機関の指揮系統は国際監視団の確認下で維持される。最終的正統性の確認は、付属議定書に定める議会承認手続または合意された国民的手続により行われる。重大な移行違反が認定された場合、段階的制裁と仲介再交渉が実施される。

第3条 中立化と憲法改正の扱い(NATO非加盟)

条文案(約140語) ウクライナは恒久的に第三者軍事同盟への加盟を行わない旨を、憲法改正を基本として明記する。憲法改正が完了するまでの間は、国際条約による多国間保証を付与し、外国軍基地の設置、恒久的兵器配備および核兵器配備を禁止する。憲法改正手続および条約の文言は、当事者間の信頼回復を阻害しない表現と保証措置を含むものとし、ロシア側が「裏切られた」と感じる禍根を残さないよう配慮される。履行の検証は多国間検証機関が定期査察を行い、衛星監視データの共有と違反時の自動制裁メカニズムを付属議定書で定める。

第4条 領土帰属の法的処理(ドンバス・ザポリージャ等)

条文案(約160語) 当該地域の帰属は、本合意に基づき次のいずれかの手続により最終確定される:現状線の法的承認、住民投票による帰属決定、または国際裁定のいずれか。選択された手続の採択方法、実施期間、住民の市民権・財産権保護措置および移住・帰還計画は付属議定書で詳細に定める。手続の公正性と透明性は国際監視団が担保し、住民の安全と基本的人権の保護を最優先とする。戦況の現実を踏まえ、実行可能な解決を前提とし、手続違反や不公正が確認された場合には国際的是正措置および制裁が適用される。

第5条 経済復興と将来展望(専門家主導)

条文案(約150語) 復興資金は国際復興信託に拠出され、資金配分・管理・監査は独立した専門家機関が行う。復興計画は雇用創出、インフラ再建、エネルギー安定化、ガバナンス強化および長期的経済発展を目標とし、透明な入札・実施ルールに基づき段階的に実行される。資金の段階的解放は治安指標、監視団のアクセス率、ガバナンス改善の定量的トリガーに連動する。信託口座はエスクロー管理され、独立監査報告は定期的に公開される。復興計画はウクライナ国民に将来への希望を与えることを目的とし、専門家による実務的設計と市民参加の仕組みを組み込む。

共通付則と実行上の要件

短文要約(約90語) 各条の技術的細目(数値、期間、検証方法)は付属議定書で明記する。各段階には自動トリガー型の制裁・解除メカニズムを組み込み、履行のインセンティブを明確化する。国際監視団の中立性と技術能力を事前に合意し、衛星・地上・通信データの共有ルールを定める。国内正統性の担保として議会手続・暫定措置の法的根拠と国民向け説明を義務付ける。

現状線の法的承認、住民投票による帰属決定、または国際裁定のいずれかというのは曖昧(あいまい)で、ロシア(プーチン大統領)が受け入れることはできないのではないか。この三者にこだわるのは、何か理由がありますか。

理由の整理

あなたの違和感は的確です。私が「現状線の法的承認/住民投票/国際裁定」の三択を提示したのは、交渉実務でよく使われる「選択肢の柔軟化」を意図したためです。戦況や当事者の受容度が地域ごとに異なるため、単一の手続きに固執すると合意形成が頓挫しやすいからです。具体的には次の利点を想定していました。

  • 柔軟性:地域ごとに最も実行可能な手続きを選べる(例:既に実効支配が確立している地域は現状承認、混在地域は住民投票など)。
  • 正当性の多様化:国際的正当性(裁定)と住民正当性(住民投票)を使い分けることで、内外の承認を得やすくする。
  • 実行可能性の確保:一つの方式が政治的に不可能でも、別方式で合意に持ち込める余地を残す。

「ロシアが受け入れられない」という懸念への対応案

あなたの指摘どおり、三択のままではロシア側にとって曖昧で受け入れ難い可能性が高い。そこで実務的には、次のように明確化・補強する必要があります。

  1. 地域別ルールの事前確定
    • 「どの地域をどの方式で処理するか」を交渉開始前に明示する。
    • 例:ドンバス=現状承認(あるいはロシア側優位を前提とした法的移譲)、ザポリージャ=暫定管理→住民投票の順序、など。
  2. 手続きの順序と不可逆性の明示
    • 住民投票や裁定を選ぶ場合、その実施手順・期間・不可逆性(最終決定としての効力)を明文化することで「後戻りの余地」を減らす。
  3. 受容性を高める保証・代替措置
    • ロシアが「裏切られた」と感じないための保証(安全条項、経済的インセンティブ、国際的承認の段階付け)を同時に提示する。
    • 逆にウクライナ側の国内的正当性を保つための補償措置(市民権保護、言語・自治の保障)も組み込む。
  4. 実行監視と自動トリガー
    • 手続きの公正性を担保する国際監視団、違反時の自動制裁・是正措置を明記して、当事者の不信を緩和する。

三者にこだわる理由と代替の考え方

  • なぜ三者を挙げたか:国際合意では「複数の正当化ルート」を用意しておくと合意成立の可能性が高まるためです。だが、合意成立後に当事者が受け入れられない方式が残ると合意は空文化します。
  • 代替案(より明確):三者を並列に提示するのではなく、「地域ごとに事前に決めた方式」+「不可逆的な保証」という形にする。つまり三択は選択肢ではなく、あらかじめ割り振られた実施手段に変える。

実務的提案(短く)

  • 交渉文書には「地域別処理表」を付け、各地域について(1)処理方式、(2)実施時期、(3)検証機関、(4)違反時措置を明記する。
  • ロシアが受け入れやすい表現(「現実を踏まえた暫定的承認」「段階的法的移譲」など)と、ウクライナ国内の正統性を保つ補償(市民権・自治・復興支援)を同時に提示する。

ルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソンの4州についてはロシアの憲法にロシアの領土として明記されていると思うから、ロシアとしては憲法改正しなければならなくなる局面に遭遇することもあり得る。それに、ロシアは住民投票を行って、4州を併合したと主張している。国際承認も欧州リベラル左派が反対するだろう。これでは、ロシアは受け入れないことは確実ではないか。Youtbeチャンネル・外交の真実の「コンスタンチノフカで事実上の全面攻勢に踏み切ったロシア軍、外交が機能不全に陥る中で戦場が最終判断を下し始めている現実(https://www.youtube.com/watch?v=nXJaR0hxok4)」などによると、ロシアは軍需産業を全開しているが、必ずしも市場原理に沿ったものではなく、実務レベルの技術者にはかなりの負担になっていると報告している。プーチン政権だけでなく、軍需産業関係者を中心としたロシア国民も受け入れられる条項でははないと思うよ。

受け止め

指摘の内容は筋が通っており、現実的な障壁を正確に捉えています。ロシア側が既に自国法(憲法)上で4州を領土と位置づけ、住民投票で併合したと認識している以上、単純な「現状承認」や外部からの法的再配分は受け入れがたい。加えて、軍需産業や関係者の利害、国内世論の構図が交渉の受容性を左右する点も重要です。(注:そこで、ロシア政権にも国民にも受け入れ可能な条文案を作成してもらった)

和平条約案(全文案)

前文

本条約は、当事国間の武力衝突を終結させ、恒久的な平和と地域の安全、被災住民の保護および持続的復興を実現することを目的とする。各当事国は相互の安全保障上の合理的関心を尊重し、国際法および本条約に基づく履行義務を誠実に履行することを確認する。

第1条 定義

本条約において使用する用語は、付属議定書に定める定義に従う。特に「暫定境界」「国際監視団」「復興信託」「履行トリガー」は付属議定書の定義に従うものとする。

第2条 即時停戦と暫定境界の確定

  1. 当事国は合意発効と同時に即時かつ全面的な停戦を実施する。
  2. 停戦線は本合意の暫定境界として確定され、その位置は国際監視団の現地確認報告に基づき書面で確定される。暫定境界は現地の戦況を反映し、当該地域の安全と住民保護を最優先に考慮して定められる。
  3. 国際監視団は常時監視を行い、週次で状況報告を提出する。停戦違反が確認された場合は付属議定書に定める自動制裁トリガーおよび即時仲介手続が発動される。

第3条 主権代表権と移行手続

  1. 合意発効時点における暫定的代表機構の承認手続を定める。暫定代表機構の構成、権限、任期および移行期間中の統治手続はウクライナ憲法第76条および第112条の規定を尊重しつつ、付属議定書で具体化する。
  2. 移行期間中は行政運営と治安機関の指揮系統の連続性を確保し、国際監視団がこれを確認する。最終的正統性の確認は付属議定書に定める議会承認手続または合意された国民的手続により行う。
  3. 移行手続に重大な違反が認定された場合、段階的制裁と仲介再交渉が実施される。

第4条 中立化と軍事配置の制限

  1. ウクライナは第三者軍事同盟への加盟を行わない旨を憲法改正を基本として明記する。憲法改正が完了するまでの間は国際条約による多国間保証を付与する。
  2. 外国軍基地の設置、恒久的兵器配備および核兵器配備を禁止する。軍縮および部隊配置の具体的数値と検証手順は付属議定書で定める。
  3. 履行の検証は多国間検証機関が定期査察を行い、衛星監視データの共有と違反時の自動制裁メカニズムを適用する。

第5条 領土帰属の最終処理

  1. 当該地域の最終的帰属は、本条約の付属議定書に基づき事前に定められた方式により確定される。方式は地域別に事前に割り当てられ、各地域について(a)現状の法的承認、(b)住民投票による帰属決定、または(c)国際裁定のいずれかを適用する旨を明記する。
  2. 各地域の方式選択、実施手順、期間、住民の市民権・財産権保護措置および移住・帰還計画は付属議定書で詳細に定める。
  3. 手続の公正性と透明性は国際監視団が担保し、手続違反や不公正が確認された場合には国際的是正措置および制裁が適用される。

第6条 復興と経済発展の枠組

  1. 復興資金は国際復興信託に拠出され、資金配分・管理・監査は独立した専門家機関が行う。
  2. 復興計画は雇用創出、インフラ再建、エネルギー安定化、ガバナンス強化および長期的経済発展を目標とし、透明な入札・実施ルールに基づき段階的に実行される。
  3. 資金の段階的解放は治安指標、監視団のアクセス率、ガバナンス改善の定量的トリガーに連動する。信託口座はエスクロー管理され、独立監査報告は定期的に公開される。

第7条 履行担保と自動措置

  1. 本条約の履行を確保するため、停戦違反、検証不能、重大な合意違反が確認された場合には付属議定書に定める自動制裁トリガーが発動する。制裁の種類、段階、解除条件は付属議定書で明記する。
  2. 履行が確認された場合には段階的に制裁を解除し、復興資金の追加解放等のインセンティブを付与する。
  3. 国際監視団の報告は条約機関により受理され、紛争解決手続に基づき迅速に処理される。

第8条 監視・検証体制

  1. 国際監視団は中立性と技術的能力を有する構成とし、衛星・地上・通信データの共有ルールを含む検証手順を付属議定書で定める。
  2. 監視団は常時アクセス権を有し、必要に応じて現地査察を行う。監視団の報告は公開されるものとするが、機密情報の扱いは付属議定書に従う。
  3. 監視団の人員、資金、運用は国際的分担により確保される。

第9条 国内手続と国民向け説明

  1. 本条約は当事国が国内的に説明可能な文言を含むものとし、憲法改正、議会承認、暫定措置の扱いを付属議定書で明記する。
  2. 当事国は国民に対する説明責任を果たし、合意の各段階における不可逆性と見返りを明示する。
  3. 軍需産業および被影響地域の労働者に対する再編支援、雇用維持策および経済的補償を条約に盛り込む。

第10条 紛争解決と最終条項

  1. 本条約の解釈または履行に関する紛争は、付属議定書に定める仲裁手続または国際裁判所の管轄に付す。
  2. 本条約は当事国の国内手続を経て批准され、批准書の交換の日に発効する。
  3. 本条約の改正は当事国の合意により行い、改正は批准手続を経て効力を生ずる。

付属議定書および附属文書

本条約には以下の付属文書を含む。

  • 付属議定書A 停戦監視・検証手順および自動制裁トリガーの詳細
  • 付属議定書B 地域別処理表(各地域の処理方式・手順・期間)
  • 付属議定書C 憲法改正・移行手続の技術的細目(ウクライナ憲法第76条・112条の扱い)
  • 付属議定書D 復興信託の運用規程および独立監査基準
  • 附属文書 国民向け説明文言(各当事国の国内向け公式声明案)

実施スケジュールと初期措置

  1. 発効日から30日以内に国際監視団の初期配置を完了する。
  2. 発効日から90日以内に付属議定書Bに基づく地域別処理の初期段階を開始する。
  3. 復興信託の初期拠出は発効日から120日以内に実施する。

最終確認

本条約は当事国の代表が署名することにより成立し、署名は各国の国内手続に従い批准されるものとする。

有難う。ところでこの条文は、ウクライナに暫定政権をあとから樹立することを前提にしているようだが、条文の署名は誰がすることになるのかな。

署名者と批准手続の整理

条約の署名者は原則として「当事国を法的に代表する者」であり、通常は元首(大統領)または首相、外相などの全権代表(plenipotentiary)が署名します。実務上の選択肢は次の通りです。

  • 現行政府が存続する場合:現職の大統領または政府代表が署名し、その後各国の国内手続(議会承認、憲法改正等)で批准する。
  • 暫定代表機構が設置される場合:暫定機構の長またはその全権代表が署名し、条約本文に「署名時点での暫定代表の署名は暫定的承認を意味し、最終的正統性は付属議定書に定める議会手続で確認する」と明記する。
  • 複数署名の併用:当事国代表に加え、保証国(例:米・EU・国連)や第三者監視機関の代表が共同署名または保証書を付すことで、国際的履行担保を強化する。

批准と国内正当化の扱い(実務上の要点)

  • 署名=即時発効ではないことを明確にし、発効条件(例:署名+各国議会の承認または一定の国内手続の完了)を条約に規定する。
  • 暫定署名の扱いを付属議定書で定め、暫定署名が国内的にどのように承認されるか(議会承認、国民的手続、憲法改正のタイムライン)を明記する。
  • 国内向け説明文言を条約に添付しておくと、署名者が国内で合意を説明しやすくなり、批准プロセスの正当性が高まる。

リスクと回避策(短く)

  • 正統性の欠如署名者が国内で正統性を欠くと他国が承認を拒む可能性があるため、署名前に主要国内手続の最低条件(議会の暫定承認など)を満たすことが望ましい。
  • 履行担保:署名者に加えて保証国や監視機関の同時署名・保証を得ることで、履行のインセンティブを高められる。

署名前に主要国内手続の最低条件(議会の暫定承認など)を満たすことが望ましいとあるが、議会の暫定承認(だけ)では、議会選挙が行われた場合、覆される危険性があるんじゃない。やはり、ウクライナ憲法の76条→112条を使って、最高会議議長の任に当たるものが署名した方が良いと思う。以前のチャットでもそうだった。

要点の受け止め

議会の「暫定承認」だけだと、後の選挙や新勢力によって覆されるリスクがある点は正しい。あなたの提案どおり、ウクライナ憲法の該当規定(あなたが示した76→112の流れ)を使い、最高会議議長(Speaker)等の署名を暫定的に認める仕組みは、実務的に合理的な選択肢になり得ます。ただし、それだけでは国内的正統性や国際的履行担保が不十分になり得るため、複数の安全弁を条約に組み込む必要があります。

具体的条文構成案(要点のみ)

  • 署名条項
    • 「本条約は、合意発効時点において最高会議議長の署名をもって暫定効力を生じる。暫定効力は付属議定書に定める初期措置に限定される。」
  • 議会承認条項
    • 「暫定署名後90日以内に議会は本条約の正式承認手続きを完了するものとする。承認が得られない場合、付属議定書に定める自動措置が発動する。」
  • 改廃ハードル条項
    • 「本条約の改廃は、議会において3分の2以上の賛成(または別途定める高い基準)を要する。改廃は国際保証国の同意を条件とする。」
  • 国際保証条項
    • 「主要保証国は暫定署名を承認し、批准が覆された場合の国際的対応(制裁・是正措置)を付属議定書で定める。」

いくつか質問。暫定署名後、90日以内に議会は本条約の正式承認手続きを完了する義務を負い、とあるが、これは任期が延長されている最高会議の議員によるものか。90日以内の最高会議議員の選挙は、海外にも多数の有権者が存在するため、事実上不可能。 90日以内に議会は本条約の正式承認手続きを完了する義務を負い、期限内に承認が得られない場合は付属議定書に定める仲介再交渉および一時的停止措置が自動的に発動する、というのはプーチン大統領がまた騙されると思い、調印しないのではないか。 それと、やはり、和平条約を国際的に承認するためには、暫定統治政権が樹立される必要かあるのではないだろうか。

要点の整理(質問への直接回答)

  • 「90日以内に議会が正式承認を完了する義務」は、原則として現に議員職にある最高会議議員による手続を想定しています。任期延長や選挙不能の状況がある場合は、そのままでは現実的に履行できない可能性が高いです。
  • 90日という短期期限は現実的リスクを伴う(海外有権者の投票、選挙準備、移動制限などで事実上不可能な場合がある)。
  • プーチン大統領が「騙された」と感じて調印を拒む懸念は現実的です。ロシア側が国内向けに説明できる手続や保証がなければ、署名・履行のインセンティブは弱まります。
  • 国際的承認の観点からは、暫定統治政権(provisional authority)があると承認・履行の実効性が高まるが、必須かどうかは代替措置(国際保証、共同実施機関、段階的承認)で補えるというのが実務的結論です。

ということで、部分的に修正することになった。

推奨される条文修正(短い草案例)

  • 期限修正:「暫定署名後、180日以内に議会または憲法に基づく暫定代表は本条約の正式承認手続きを完了する義務を負う。」
  • 代替承認主体:「議会が機能しない場合、最高会議議長または憲法に基づく暫定代表が正式承認手続を代行できる。」
  • 暫定効力限定:「暫定署名は停戦・監視・復興初期措置に限定して効力を生じ、領土帰属・恒久的憲法改正は正式承認まで効力を有しない。」
  • 国際保証条項:「主要保証国は暫定署名を承認し、批准の遅延または覆しに対する国際的対応を付属議定書で保証する。」

結論(短く)

  • 90日ルールは現実的に修正すべきです。期限延長、代替承認主体の明記、暫定効力の限定、国際保証の強化が必要です。
  • 暫定統治政権は有効だが必須ではない。代替として国際共同実施機関やハイブリッド管理を用いることで、国際承認と現地運営を両立できます。
  • ロシアの受容性を高めるには、国内向け説明と具体的見返りを条約に組み込むことが不可欠です。

サイト管理者(筆者)は、ウクライナの特別軍事作戦の敢行は、欧州リベラル左派がロシアを恐れ解体しようとして、オレンジ革命やマイダン革命、ミンスク合意Ⅱによるロシアの欺き(注:東部ドンバス二州に対する攻撃態勢の整備)などを行ってきたことへのロシアの反撃として開始されたと理解している。目的も、ロシア系ウクライナ人の保護のためで、NATOの「コソボ保護」を名目としたコソボ紛争よりはるかに、ロシアの行動が理にかなっていると思う。

だから、ロシアを真の勝者として国際社会が認め、ロシアが管轄する地域だけでなく、(将来において)ウクライナ全体がロシアと協調するほうが、現在はリベラル左派政権と欧州連合の執行機関である左派欧州委員会が主流になっている欧州の傘下でいるままよりも、経済復興と将来の経済発展が現実的に可能になり、ウクライナ国民も海外への脱出者の帰還も含め、ロシア国民の幸せにつながると思っている。(ホワイトハウス=プーチン大統領=の米国国家安全保障戦略(NSS)の本体の根幹である米露中印日を極とするC5構想の重要な一極である)北部ユーラシア共同体を新たに構築し、ロシアがその中心極になって発展することこそが、ウクライナ戦争の最終的な終結になると思っている。

さて、コソボ紛争やバルト三国など東欧諸国の背景には、ソ連が崩壊してもなお、表向き民主主義対共産主義という構図があったのではないか。今は欧州リベラル左派がそうした旧い概念に縛られているだけで、多極化の時代に本格的に移行している。ホワイトハウスの本当の文書でもC5を打ち出している。ルビオ長官も中国と全面的に対決するわけではないと発言したとの報道を見たことがある(https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015009111000)。ロシアも、共産主義の恐ろしさを肌身で実感しており、決して共産主義国家でははない。KGB出身のプーチン大統領は1999年末、エリツィン大統領より国有財産を簒奪するオリガルヒを打倒するため、「大統領代行」に任命された。私的所有を根幹とする市場経済原理に基づく経済システムを構築しており、そのためにC5の主要国としてトランプ大統領が外交政策を展開している。

ロシアが特別軍事作戦を開始し、制裁を受けながらも、これまで議論してきたように成功しつつあることは、多極化が時代の大きな流れになっていることを示している。国際的な制度もその前提に立って、再構築されていくと見ている。国際法もそうした方向に転換していくものと思われる。ウクライナ戦争に関しては、ロシアの経済コスト(負担)より欧宇リベラル左派のコスト(負担)がはるかに大きい。だから、ゼレンスキー氏は欧州リベラル左派の支援を諦めて、米露の共同和平案に頼るようになったと想定している。

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