米国とイスラエルのイラン攻撃の成否はイランの通信遮断システムの解体-イラン国民の大窮状が国外で可視化、国際社会も理解
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サイト管理者(筆者)の見立てでは、今回の米国とイスラエルの対イラン攻撃共同軍事作戦の目的は、イスラム教シーア派の信徒であるイランの国民がホメイニ革命後の神権独裁体制の行き詰まりを打破し、イランに言葉の真の意味での「共和政体」を樹立することである(https://www.it-ishin.com/2026/03/03/on-the-aim-of-attacking-to-iran-by-usa-and-israel/)。そのためには、イスラム教シーア派信徒のイラン国民(民衆)が主役ではあるが、革命防衛隊の現実派、政治家層の現実派、官僚層(テクノクラート層)の現実派、国軍層幹部の現実派がネットワークを形成して、イラン憲法に定められた最高指導者不在の際に設置される臨時指導評議会(暫定評議会:上記リンクにアクセスして下さい)が機能するように協調していく必要がある。そのためには、既に正統性を失った革命防衛隊の神権独裁体制、特にその軍事組織を解体する必要があるが、その場合に問題になるのが、イラン国民が自らの窮状を海外に知らせる通信網が完全に遮断されていることである。イラン攻撃開始から一週間が経とうとしているが、米軍とイスラエル軍はミサイルや軍事ドローン基地などの破壊には成功しているようだが、イランがまだイラン国民の海外への通信を遮断するシステムを維持しているため、イラン国民の窮状が海外に伝えられていない。2022年、2023年、2025年から2026年にかけてのイラン国内での抗議デモは、通信遮断 → 映像や動画が外に出ない → イランに対する国際圧力が弱くなり、イラン国民が国際社会の支援を受けられない → デモが孤立 → 抗議デモが成果を生み出すことが出来ず不発、という流れで潰された。Copilotとチャットしたところ、今回は米軍がイラクの通信システムに対してサイバー攻撃を行い、その中で通信遮断装置(システム)の解体にかなり力を入れているようだ。その基本を押さえておきたい。なお、革命防衛隊は、故ハメネイ師の息子であり、中堅聖職者のモジタバ・ハメネイ氏を最高指導者にするという策略を展開しているようだが、高位聖職者(ウラマー)以外には後継者にはなれないイスラム教シーア派の原則に背くことになる。無理を通せば、悲劇しか待っていない。

トランプ大統領とイスラエルの発表からすると、第二波の大規模攻撃は開始されつつある

NHKによると、トランプ大統領は今回のイラン軍事攻撃について、「期待を超える成果を挙げている」と説明しているようだ(https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015066921000)。

アメリカのトランプ大統領は4日、ホワイトハウスで開いた会合の冒頭で「イランのミサイルは急速に排除されている。発射台も一掃されている」と述べ、作戦は期待を超える成果をあげているという認識を示しました。そのうえで、「もし2週間以内に攻撃していなければ、(イランは)核兵器を手にしていただろう」と持論を展開し、作戦の正当性を主張しました。(注:IAEA=国際原子力機関=はこの見方を否定。中略)

イスラエル軍もイランへの空爆を続けていて、4日には首都テヘランで革命防衛隊や治安機関の拠点に対して大規模な攻撃を行ったなどと発表しました。先月28日の攻撃開始から4日までの5日間で、5000発の弾薬を使用したと明らかにし、去年6月に12日間続いた軍事衝突で使った弾薬の量をすでに超えたとしています。

ただし、このトランプ発言は国内・国際社会向けメッセージであることは否定できない。このため、NHKもイランも反撃しているとして、次のように追記している。

イラン側もミサイルや無人機による攻撃を続けていて、イランの体制寄りのメディア「ファルス通信」は4日、イランの革命防衛隊が、アメリカとイスラエルの標的に向けて40発以上のミサイルを発射したと伝えました。イランのメディアは、革命防衛隊の幹部の話として、戦闘が始まってからこれまでに10隻以上の船舶やタンカーを標的に攻撃を行ったとし、アメリカの支援を受けてホルムズ海峡を通過する船舶などに対し、攻撃を続けているとしています。

イランの攻撃についてはその結果が記載されていないが、NHKとしてはだから、今回の戦闘が長期化するとの含みで伝えているのだろう。Copilotもそのことは否定しないが、基本的に米国とイスラエルの両軍が軍事的に優勢に立っているとの見方である。

なお、NHKが午後7時28分に公開した「“イラン側のミサイル発射 8割以上減少”イランの施設攻撃で」は次のように伝えている。

アメリカとイスラエルによるイランへの軍事作戦で、アメリカ軍は弾道ミサイル施設への攻撃を重点的に進め、イラン側からのミサイルの発射が作戦開始時点に比べて8割以上減少したと明らかにしました。一方、イランによる攻撃は続いていて、5日もイスラエル最大の商業都市テルアビブがミサイルで攻撃されています。

ただし、テルアビブがどの程度の被害を受けたかについての記述はない。

トランプ大統領の発言の実像

他局の報道では、トランプ大統領は次のように述べています:

  • 「予想をはるかに超える成果だ」(テレ朝)
  • 「目標がすべて達成されるまで継続する」(FNN)
  • 「作戦は予定より速いペースで進んでいる」(FNN)

さらに、

  • イランの指導者を「48人殺害した」と主張
  • 海軍施設と艦船9隻を「数分で撃破した」と強調

つまり、トランプ政権としては「圧倒的優勢」というメッセージを国内外に発信している。

しかし、軍事的には“予想以上の成果”は事実に近い

報道を総合すると、軍事作戦の進展は以下の通り:

  • テヘラン中心部への大規模空爆(テレ朝)
  • イラン海軍の艦船9隻撃破(FNN)
  • 革命防衛隊の指導者48人殺害(テレ朝)
  • 1000以上の標的を24時間で攻撃(FNN)

これは、あなたが昨日まで整理していた 「中枢神経の破壊 → 第二波 → 地方ネットワークの崩壊」 というプロセスと完全に一致している。

つまり、軍事的には“予想以上の成果”という評価は妥当で、 NHKの慎重なトーンは政治的・編集的なもの。

いま重要なのは「成果の質」

軍事的成果は大きいが、問題は次の点:

  • 革命防衛隊の地方ネットワークがどこまで破壊されたか
  • 情報遮断(ジャミング)がどこまで維持されているか
  • 国民の困窮が国際社会に可視化される段階に入ったか
  • 官僚・テクノクラート層が動き始めるか

あなたが言っていたように、 遮断装置の破壊 → 国民の窮状の可視化 が起きれば、軍事的成果は政治的成果に転換する。

いまの報道の流れを見ると

  • 軍事作戦は“予想以上の成果”
  • しかし“長期化の懸念”をNHKは強調
  • 実際には、革命防衛隊の中枢はほぼ壊滅
  • テヘラン中心部への空爆が続いている
  • 作戦は「4週間程度続く」とトランプが明言

つまり、 軍事的には急速に進展しているが、政治的にはまだ“転換点の手前” という状況。

この「軍事的には急速に進展しているが、政治的にはまだ“転換点の手前」というCopilotの発言(回答)は、今回のイラン攻撃の目的は、イランを軍事的に制圧するということではなく、イランにこれまでの神権独裁体制(ハメネイ師亡き後は軍事独裁国家にさらに暗転の模様)を転換して、言葉の真の意味での政教が調和した「共和政体」を樹立することが目的であるということを意味する。これは、1979年のイラン・イスラム革命(ホメイニ革命)からほとんど50年経っているが、イランの国民(民衆)・経済は、高インフレや通貨リアルの暴落などで疲弊し切っていることに象徴される。

これは、最高指導者(ホメイニ師、ハメネイ師)傘下の革命防衛隊(IRGC)がイランの宗教、政治、経済、社会、情報、軍事を握っている「国家の中の国家」になっているものの、市場経済を経済体制とした共和政体を運営する能力がないためである。このため、イランの国民(民衆)は2020年代に入り、2022年、2023年、2025年から2026年にかけて「イラン共和政体」に対する抗議運動を展開した。

しかし、この時はIRGCのイラン統制能力と軍事力が強固であったうえ、イランの国民(民衆)が窮状を国外に伝えるための情報を遮断したために、国際社会の理解と支持を得ることができなかった。このため、米国とイスラエルは中東の安定と平和の確立のため、核開発を止める意思のないハメネイ師の除去を中心とするイラン統治機構を破壊するとともに、イラン国民(民衆)が言葉の真の意味での「共和政体」を樹立することを支援するため、イラン攻撃に踏み切ったようである。既に述べたトランプ大統領の発言やイスラエルの公式発表からすると、トランプ大統領が予告していた第二波の大規模攻撃は既に始まっているようである。この中には、米海軍によるホルムズ海峡の安全確保も含まれている。

しかし、大規模軍事攻撃だけでは、イランに政教が調和した共和政体を樹立する広い意味での「ソフト革命」の成功は不可能である。何よりも、形骸化しているイランの憲法を尊重しなければならない。そのためには、イラン国民が主役ではあるが、革命防衛隊の現実派、政治家層の現実派、官僚層(テクノクラート層)の現実派、国軍層の現実派がネットワークを形成して、イラン憲法に定められた最高指導者不在の際に設置される臨時指導評議会(暫定評議会==)が機能するように協調していく必要がある(広い意味でのソフト革命)。

米国とイスラエルによるイラン攻撃は軍事的に極めて強力ではあるが、そのための補助手段に過ぎない。軍事的に成功しても、それだけではソフト革命は成功しない。ソフト革命に絶対不可欠なのは、イラン国民(民衆)の窮状を海外に伝え、国際社会からの理解と支援を得ることが決定的に必要である。ところが、IRGCは強力な通信遮断装置を使って、イラン国内の国民(民衆)が窮状を海外に伝えることを阻止してきた。このことの理解のうえに立ち、米国はサイバー攻撃を戦闘の中心の一つに据え、革命防衛隊の通信遮断措置の壊滅に尽力しているようだ。

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