日経平均が大暴落を喫している。2013年の東証大納会で安倍晋三政権は「来年もアベノミクスは買い」と発言、日経平均終値は1万6291円だった。しかし、年明け後は乱高下を繰り返しながら、傾向的に下がり続け、本日4日は前日比610円安の1万4008円の急落となった。1カ月で2283円、14%の大暴落である。「来年も買い」と言った安倍首相は、オリンピック総会でのフクイチ大事故の「アンダー・コントロール」発言と同じく、またしても大嘘をついた。

メディアは新興諸国がどうのこうのと言っているが、間違いである。米国の「出口戦略」に不透明感が強まってきたからである。「アベノミクス(アベクロのミクス)」の「狙い」は円安誘導➤株高誘導にあるが、その前に日米金利差の拡大がある。つまり、米金利高(日米金利差拡大)➤円安➤株高がアベノミクスの実態だが、ここに来て米国の金利が低下している。

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年初からの平均株価暴落は、①米国経済が冴えず、為替相場が円安・ドル高に反転したこと②消費税大増税後の日本の景気の先行きに不透明感が強まったきた―ことにある。アベノミクス(アベクロのミクス)は今や、完全に破綻している。権力の御用メディアと化したNHKはまったく報道しない。なお、大手メディアは為替相場が円高になると、「安全資産としての円が買われた結果」と書くが、メディアによれば「日本は財政危機の状況にあり、ギリシアのようになる」と言うことだが、前述の表現と全く矛盾する。

東京都知事選を前にした株価の暴落は、反舛添陣営に有利に働く。有権者数が1050万人だが、投票率(前回は54.35%)が60%を超えれば、面白い結果になる。投票率1%は10万人強。かたや、自公の基礎票は230万票と言われている。投票率が55%だと、有効投票総数は550万票だから、その差は270万秒しかなく、舛添陣営の優勢は覆せないが、60%だと600万票で自公の基礎票を差し引けば370万票で、際どくなる。なお、高齢者や女性有権者の舛添離れ、創価学会婦人部の造反、「ウルトラ右派」の田母神陣営に流れる票などを想定すれば、舛添陣営が固めた票は200万票低度か。これに、現在のアベノミクス(アベクロのミクス)破綻効果が追い討ちをかける。となると、宇都宮陣営から細川陣営に流れる票如何によっては、安倍=舛添陣営にとっては予期せぬ事態が生じる可能性がある。なお、日本共産党は本サイトでしばしば繰り返しているように、自民党の保管勢力として機能している。

※参考までに、亀井静香衆院議員のコメントを転載させていただく。

新年が明けてひと月余り、日経を始めマスコミ各社の紙面は景気の良い話に踊り、安倍総理の施政方針演説も経済優先の威勢の良い内容に始終した。私は昨年末に安倍総理を訪ね、今後の見通しについて総理の甘い認識について懸念を持ち意見したが今の総理には馬耳東風のようだ。

折しも東京都知事選挙が公示され、2月9日開票に細川護煕氏が小泉純一郎氏の応援を後ろ盾に「原発ゼロ」を掲げ、名乗りを挙げた。私はご承知の通りかつて細川政権を倒して自・社・さ政権を作り、小泉純一郎氏とは総裁選を闘い、その後郵政解散で決定的に袂を分かった男だ。

だがこの2人の連係プレーに凄い勇気だと感服している。2人とも総理辞職後は早々と政界を後にし、それぞれ自分の趣味を楽しみ、恐らく人生を謳歌していたに違いない。それがここに来て大きな敵に向かって真っ向から異を唱え、立ち上がったのだ。「何故か?」このまま自分達だけ平穏に過ごして未来に大きな禍根を残してはいけないと考えたからに違いない。

東京都知事選は原発だけが争点ではないとまことしやかな意見もあるが本当にそうだろうか?都民有権者によく考えて貰いたい。東京は最大の電力消費都市である。その都民が脱原発を選択する影響力は絶大である筈だ。確かに経済も重要であり、オリンピック開催に期待も掛かる。しかし現在のように福島原発は放射能汚染を出し続け、未だ廃炉の見通しが立たたない。又使用済み燃料の最終処理の当ても無く、何より一度暴走したら人智では歯が立たず壊滅的な状況を招くのだ。

そして目に見えぬ放射能汚染に何十年も襲われる恐ろしいエネルギーをこのまま使い続けて良いのか。私は未来へ最大の禍根を残すに違いないと考えている。先ずは脱原発を決定しなければ、その後の代替エネルギーについて本気に取り組む筈はない。消費最大都市の東京からは当然である。

先日福島の南相馬市長選で桜井市長の応援に行った折に避難者の方々の苦難に触れ、併せて人の気配のない放置された畑に静かに雪が降り積もるのを眺め、胸が締め付けられた。市長選は市民の生活再建に奔走している現職の桜井市長が圧勝し、胸をなで下ろしたが未だ収束しない原発に大地を汚染され、帰還の目処が立たない人々に思いを馳せれば無力感と寂しさが募るばかりである。 私の姉は広島原爆の被害者で「白血球 測る晩夏の 乾きかな」の俳句を遺し、亡くなっている。人類と地球の未来の為にやはり原発から決別するべきである。

 

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