ウクライナ東部ポクロウシクは8月中に陥落か-米ロ首脳会談は現在のウクライナ戦争の戦況を踏まえ結果は内定(追記:ウクライナの戦況)
Google Mapより

軍事ブログ「航空万能論」によると、ウクライナ東部最大の要衝であるポクロウスクは遅くとも8月中に陥落しそうだ。8月15日に米国のアラスカ州でトランプ大統領とプーチン大統領の米露首脳会談が開かれる予定だが、戦況が外交内容を決定する現状では、プーチン大統領が一貫して変えていない「ウクライナ戦争の根本原因の除去」を具体化する形で首脳会談が決着する可能性が高い。その場合は、ウクライナ国民を苦しめてきたゼレンスキー氏の失脚・逮捕は確実になるので、キエフ政権は出来得る限りの妨害策を展開している。

軍事ブログ「航空万能論」は既に7月18日の時点で、「(ウクライナ東部の最大の要衝である)ポクロウシクの状況悪化は想像以上、残念ながら街からの撤退は時間の問題」と題する戦況記事を公開していたhttps://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-situation-in-pokrovsk-has-worsened-than-expected-and-unfortunately-it-is-only-a-matter-of-time-before-the-city-is-evacuated/)。

kyiv Independentは17日「ポクロウシクを巡る戦いは最終局面で都市の側面で何が起こっているかは明白だ」「残念ながら撤退は時間の問題だ」「ロシア軍はほとんど抵抗を受けることなく都市を制圧できるだろう」と報じ、ポクロウシクが直面している状況の困難さは想像以上だ。ロシア軍が迫るポクロウシク・ディミトロフの後方は直線距離で18kmほど開けているものの、E50の物理的な遮断まで5km、T0515の物理的な遮断まで7kmしかなく、完全にドローンや大砲の射程距離内に収まっており、kyiv Independentは17日「ウクライナの偉大な要塞都市=ポクロウシクは敵の攻撃を防いできたが、ロシア軍が都市の側面で成功を収めたため孤立する危険に晒されている」「ロシア軍がポクロウシクに迫る中、この都市を巡る戦いは最終局面に差し掛かっている」と報じた。

Google Mapによる

この記事は7月中旬のものであり、現在では既にポクロウスクでは市街戦に突入しており、ロシア軍が圧倒的に優勢のようだ(Youtubeチャンネル「外交の真実」https://www.youtube.com/watch?v=NTK0Sg1piq4)。プーチン大統領は既に提示した「特別軍事作戦敢行の根本原因の除去」という終戦条件を全く変えていない。首脳会談というものは、高官レベルでの交渉がほとんど完了し、その交渉結果を正式に決めて、国際社会に公表するというものである。ウクライナ戦争は圧倒的にロシア軍が優位に立っている。

【追記:8月12日午前2時】航空万能論の8月11日の記事「ロシア軍がポクロウシク方面で前進、ロディンスケとビールィツィケに近づく」(https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-advance-towards-pokrovsk-approaching-lodzinske-and-birytske/)によると、ポクロウシクはロシア軍によって北東部から責められているらしく、陥落の公算も大きくなっていると言う。

DEEP STATEは10日「ロシア軍がポクロウシク北東方向で大きく前進した」と報告、11日も「ロシア軍がスヴォロヴェを占領して線路の樹林帯に到達した」「線路を越えてビールィツィケ郊外までグレーゾーンが伸びた」と報告したが、ポクロウシク北東方向で何が起きているのかには触れていない。DEEP STATEはポクロウシク方面について11日「ロシア軍がスヴォロヴェを占領した」「ロシア軍支配地域が線路の樹林帯に到達した」「線路を越えてビールィツィケ郊外までグレーゾーンが伸びた」と報告し、ゾロティ・コロディアズ方向の状況について何も説明しておらず、RYBARを含むロシア人ミルブロガーらもポクロウシク北東方向に関する独自の情報を持っていないようだ。

ロシア人ミルブロガーのДва майораも「敵はノヴェ・シャホヴェとニカノリフカの東、ボイキフカの西にある渓谷をロシア軍が占領し、グレーゾーンがゾロティ・コロディアズ郊外まで伸びたと報告している」「この動きはロシア軍が新たに投入した部隊によって引き起こされたと説明している」「DRG=ロシア軍の破壊・工作を行う特殊部隊の迅速な前進や襲撃は敵の防衛密度が薄いため可能になっている」「つまり敵がグレーゾーンと分類している地域は突破や支配を目的にしたものではなく、戦闘地域を拡張して敵戦力を最大限薄く引き伸ばすことが目的かもしれない」と予想。

別の観察者も「ポクロウシク北東方向で目撃されている出来事に論理的な説明を行うのが困難で、西側の軍事常識からも大きく外れている。これは『天才的な作戦』か『無謀な賭け』のどちらかに分類される可能性が高いものの、1つだけ言えるのは『ロシア軍の行動は緻密に計算された計画に従い、これを地上部隊が正確無比に実行している』という点だ」と述べ、ゾロティ・コロディアズ方向については別視点=DEEP STATE以外の情報が不足しているため何が起きているのか良くわからない。

また、Youtubeチャンネル・外交の真実の最新投稿動画「アラスカ会談乱入計画とポクロフスク突破…ゼレンスキーとイギリス・EUの陰謀(https://www.youtube.com/watch?v=zJ3RcrtDqZU&t=183s)」によると、これまでオールド・メディアがリベラル左派が無検証に垂れ流してきた民主党政権側の「シンクタンク」と呼ばれる「戦争研究所」の戦況分析を垂れ流してきたたが、その戦争研究所でさえ、ポクロウシクを始め東部ウクライナの要衝はロシア軍の機械化旅団によって制圧されていることを認めざるを得なくなっているという。

そしてロシア軍はウクライナ東部の要衝が次々と陥落してきているため、ドニエプル川(ドニプロ川)にまで進軍できる状況になっているという。ドニエプル川とは、ロシアに源流を持って、ベラルーシとウクライナとの国境になっており、ウクライナを南北に流れてオデッサ州(注:マイダン暴力クーデターの犠牲になった過去がある)から黒海に注ぎ、ウクライナを東西に分ける総河川距離2285kmの大河・ドニエプル川(ドニプロ川、https://x.gd/rpjBB)である。

既に、ウクライナ戦争は戦争状況で一時的な停戦と終戦が同時に決定される状況になっており、トランプ大統領とプーチン大統領もそのつもりのようだと思われるから、「外交の真実」チャンネルによると、ウクライナのキエフ政権とキエフ政権を支援してきた欧州リベラル左派全体主義はアラスカでの米露首脳会談妨害のためやっきになっているという。
【追記終わり】

オールド・メディアはバンス副大統領の発言を利用し、ロシアが譲歩しなければならない内容があることを協調しているが、これではウクライナ戦争は終わらないだろう(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250811/k10014867511000.html)。バンス副大統領も、トランプ大統領ほどではないが、言葉巧みだ。

プーチン大統領の「特別軍事作戦」は完全に成功している。ウクライナのキエフ政権に譲歩するべき内容はない。米露首脳会談は、このプーチン大統領の基本的認識を追認するとともに、米露の北極圏(注:レアアースを含めたレアメタルなどの希少金属や石油・天然ガスなどエネルギー資源の宝庫)に対する共同開発で合意するものになるだろう。なお、幸福の科学出身で参政党のブレーンでもある国際情勢アナリストの及川幸久氏は、次のことを協調している。

トランプ大統領はプーチン大統領との会談のためにスティーブ・ウィトコフ中東担当特使にロシアを訪問させたが、ウィトコフ氏は、プーチン大統領の経済政策担当の側近(大統領経済補佐官)であり、ロシア政府の政府系ファンドの最高責任者(CEO)であるキリル・ドミトリエフ氏と長時間にわたって会談した(注:散歩しながらの会談を含む)あとに、プーチン大統領と3時間もの異例の長時間の会談を行ったということだ。

Youtubeの「THE CORE」チャンネルによる

これは、プーチン大統領とウィトコフ特使との会談が、ウクライナ戦争の終戦条件だけでなく、レアアースを含むレアメタルなどの希少資源やエネルギー資源など、天然資源の宝庫とされているロシア東部・北極圏の共同開発についても会談を行ったことを示している(https://www.youtube.com/watch?v=3d2zZ_2xueI&t=751s)。なお、ドミトリエフ氏はゴールドマンサックスなど米大手金融機関の出身でもあり、英語は堪能だが、ベーリング海峡に橋とトンネルを建設し、ユーラシア大陸とアメリカ大陸を結ぶベーリング海峡プロジェクトの支持者でもあるという。

アマゾンより

なお、及川氏は欧米諸国が凍結したロシアの資産を利用して、ロシアがウクライナからドネツク、ルガンスク、ザポリージャ、ヘルソンの4州を買い取るという形で、ウクライナ戦争を終わらせるという可能性を指摘しているが、それには疑問が残る。それだけでは、「特別軍事作戦を敢行した根本原因(ネオ・ナチ勢力によるウクライナ政権の支配)」を除去することはできないからだ。

Adobeによる

 

リベラル左派のオールド・メディアは、ゼレンスキー氏が、米露首脳会談に加わるとの報道を流しているが、ゼレンスキー自身が最高会議(議会)で、プーチン大統領とは会談しないとの法律を制定していることから、三者会談は実現しないだろう(注:プーチン大統領がこのことについて指摘する)。プーチン大統領が「特別軍事作戦」を敢行したのは、ネオ・ナチ傘下のキエフ政権がマイダン革命により親露派政権(ヤヌコーヴィッチ政権)を打倒して以降、東部ドンバス地方のロシア系住民を1万5000人も虐殺するとともに、2022年までに200万人にのぼる難民を出したことに真の原因がある。その意味では、ウクライナ戦争はオバマ政権下のバイデン副大統領とステパン・バンデラ(https://x.gd/dOLey)を改組とするネオ・ナチ傘下のキエフ政権が起こしたものだ。国際社会がこの事実を知り、ウクライナのネオ・ナチ勢力の傘下にあるキエフ政権が解体されない限り、西欧・東欧・ユーラシア大陸に平和は実現しない。

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