共産党とれいわの野党連合政権構想強力合意を歓迎する

日本共産党の志位和夫委員長と「れいわ新選組」の山本太郎代表との党首会談が国会内で12日、野党連合政権樹立に向けて共通政策策定を前提とした強力を行うことで合意したこととを歓迎する。

政権奪取に本気で取り組まない野党または野党議員は、要するに隠れ与党であり、隠れ野党議員(自公勢力に加担する事実上の「与党議員」)であり、これが野党を分断し、選挙制度を小選挙区に改革したにもかかわらず、平成22年12月の総選挙で自公勢力への政権交代が怒って以来、政権交代が起こらない最大の原因だ。

まずは、これらの野党、野党議員の名前を冠した事実上の与党、与党議員を排除することが悪政・暴政の限りを尽くす安倍晋三政権を打倒する最初のステップであり、決めてでもある。基本は、理念・政策を「踏み絵」にすべきであるが、もう少し簡単な「リトマス試験紙」がある。後で、述べる。

両党の党首会談での合意事項は、➀両党が野党連合政権をつくるために協力する②安倍政権が進めようとしている9条改憲に反対する③消費税の問題で、両党が、(1)消費税10%増税の中止を最後まで求めていく(2)消費税廃止を目標にする(3)消費税廃止に向かう道筋、財源について協議していく(4)消費税問題での野党共闘の発展のために努力する―ことの4点で協力する、ということである。

特に、当然のことが正式に合意された。なお、付言すると、時系列的にはこれらの合意内容は、市民レベルで結成された「オールジャパン」が打ち出した政策が土台になっている。10月から消費税の強行増税が開始されるが、これは人頭税と同じく近現代の税制としては最悪の税制である。

先の参院選では自公の絶対得票率に関してだが安倍晋三自民党に投票した主権者は全体の16.7%しかいない。 主権者の6人に1人しか安倍自民党に投票していない。 公明党を合わせても得票率は22.9%。それ以前は25%の国民は存在したが、それをさらに割り込んでいる。

大型台風15号で千葉県が大災害に見舞われている際、自公政権は緊急災害対策本部を立て、本部長になるべき安倍首相が、内閣改造とかでドンチャン騒ぎを行い、千葉県並びに千葉県民の生命と財産を守ることは念中にない。だから、災害復旧が遅々として進まない。

また、日韓関係に関しては支持率を上げるために狭隘な民族精神を煽り、戦後の歴史事実を無視して、「悪いのは、韓国の日本に対する請求権を完全かつ最終的に解決した日韓請求協定に違反している同国だ」との見解のみを垂れ流して韓国を悪者に仕立て上げている。

しかし、1991年8月および12月の参院予算委員会で、柳井俊二条約局長(当時)が、「日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したものでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません」と述べている。要するに、元徴用工の慰謝料を含む損害賠償請求権は政府も認めてきたものだ。

また、西松建設に対して、中国人徴用工が損害賠償を行った問題で、日本の最高裁の判決が2007年4月27日に出た。中味はサンフランシスコ講和条約で処理された戦後処理の意味がなにかということに対する法的判断だが、実態的な請求権(実質的な中国人の損害賠償請求権)は消滅しておらず、厳然として存在している。しかし裁判で訴える権能は日中共同声明でなくなっているので、裁判上の救済はできない。しかし、請求権は残されているから関係者は自ら相互に救済せよ、というものだ。

韓国大法院(最高裁判所)も、1965年当時に日韓基本条約、日韓請求権協定が締結された時代的背景(日本の政権と軍事クーデターで政権を掌握した独裁政権との間で1965年に締結。日本の植民地支配は1910年の日韓併合によってもたらされたが、この日韓併合、植民地支配については両国間では見解が異なっている)や柳井条約局長の国会答弁など歴代内閣の見解、それに自社さ政権時代の1995年に村山富市首相が述べた談話(要約すれば、「疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な 反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明する」というもの)などを踏まえて、韓国人元徴用工の損害賠償を認める最終判断を下した。

この判決に基づき、西松建設は株主に訴えられることなく、中国人徴用工に謝罪し、慰謝料を支払い和解して解決した。結局のところ、日本政府、日本の最高裁、韓国政府、韓国の大法院の4者いずれもが、太平洋戦争で被害を受けた被害者個人の慰謝料を含む損害賠償権の存在は認めている。

また、日本の弁護士有志も、韓国大法院判決について「被害者個人の救済を重視する国際人権法の進展 に沿った判決である」として、次のように指摘している。 「本件のような重大な人権侵害に起因する被害者個人の損害賠償請求権につい て、国家間の合意により被害者の同意なく一方的に消滅させることはできない という考え方を示した例は国際的に他にもある(例えば、イタリアのチビテッ ラ村におけるナチス・ドイツの住民虐殺事件に関するイタリア最高裁判所(破 棄院)など)。

このように、重大な人権侵害に起因する個人の損害賠償請求権を国家が一方的 に消滅させることはできないという考え方は、国際的には特異なものではな く、個人の人権侵害に対する効果的な救済を図ろうとしている国際人権法の進 展に沿うものといえるのであり(世界人権宣言8条参照)、(安倍政権の言うように)『国際法に照らし てあり得ない判断』であるということもできない。」

本来なら、韓国人徴用工と新日鉄住金も同様の対応をすれば良い。恐らく、安倍政権がそれを阻止しているのではないかと疑いたくなる。右翼保守反動政治団体である日本会議に操られる歴史修正主義の安倍政権であるからだ。

長くなるが、一方で日米FTA締結のための協議では、➀TPPでさえ形式的には認めた普通乗用車や小型トラックに分類されているスポーツ多目的車(SUV)の関税(関税率はそれぞれ、2.5%、30%)の廃止は認められなかった②米国が仕掛けた米中貿易戦争により中国へのトウモロコシの輸出ができなくなった分の肩代わりを強要させられた-など、日本の国益を捨てた「害交交渉」を行わさせられた。

自民党は米国のCIAが設立した政党であることは周知の事実(国法違反政党)で、米国には頭が上がらない。その分、歴史修正主義(これは、対米隷属政策とは明らかに矛盾する)の立場から韓国いじめをして、放送法違反のメディア・コントロールをする。

こういう害あって一利もない安倍晋三政権には一刻も早く退場してもらわなければならないし、国政選挙での自公勢力の絶対得票率の趨勢的低下を見れば、それは簡単なはずだ。それを阻止しているのが、自公の隠れ野党議員である。彼らさえ、細野豪のように自民党に行ってもらえば、真性野党を樹立することができ、次の解散・総選挙で政権を国民が取り戻すことが出来る。

そのためのリトマス紙だが、植草一秀氏によれば、➀御用組合つまり電力総連が支配する連合の支持を受けていること②日本共産党との連立には入ることができない-という「野党議員」が本物の「隠れ自公与党議員」である。彼らは、元の巣に戻って貰わねばならない。

なお、余談だが志位委員長もマルクス・エンゲルス・レーニン・スターリン主義の誤りは気づいているはずで、「共生共栄友愛主義」に転向するだろう。サイト管理者が学生時代の頃、全学連出身の東大教授は日本共産党はもはや、資本論を政策立案の原点にしていない。すべての政策は、レオン・ワルラス古典派経済学革命以降の現代経済学(とジョン・メイナード・ケインズが提唱したケインズ経済学)に立脚している」と語ったことを今でも鮮明に覚えている。計量経済学に基づいた日本経済のシミュレーションまで出したことがある。

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