28項目のトランプ政権による「ウクライナ戦争和平案」について―根本には多極型世界秩序構想の理念
トランプ大統領=日テレYoutube

トランプ大統領を中心とするトランプ政権がゼレンスキー氏率いるウクライナ側に提示した28項目のウクライナ戦争終結案(終戦案)について、マイクロソフトが開発した有力AIシステムのCopilotから箇条書き形式で、そのすべてを得たので、取り急ぎ紹介しておきます。オールドメディアはロシア寄りだとして反発していますが、この和平案の根本にあるのは従来の英米一極単独派遣型世界秩序から文明の多極化・多極型世界秩序を形成・構築する地政学政策の根本的転換があります。ゼレンスキー氏率いるウクライナ側と同国を傘下に置いている英仏独を中心とする欧州リベラル全体主義独裁国家が和平案の受け入れを拒否すれば、軍事的にはロシアが圧倒的に優位にあることから、ウクライナはさらに悲惨な状況にある。

米国トランプ和平案28項目-底流を流れる冷戦型から文明の多極化と調和・多極型世界秩序への外交政策の大転換

🇺🇸 英語原文 & 🇯🇵 日本語訳

01.Ukraine’s sovereignty will be confirmed.
ウクライナの主権は確認される。

02.A comprehensive non-aggression agreement will be concluded between Russia, Ukraine and Europe.
ロシア・ウクライナ・欧州の間で包括的な不可侵協定を締結する。

03.Ukraine will renounce NATO membership in its constitution.
ウクライナは憲法でNATO加盟を放棄する。

04.Ukraine must cede Crimea to Russia.
ウクライナはクリミアをロシアに割譲する。

05.Ukraine must cede Donetsk and Luhansk regions to Russia.
ウクライナはドネツク州とルハンスク州をロシアに割譲する。

06.Front lines in Kherson and Zaporizhzhia will be frozen.
ヘルソン州とザポリッジャ州の前線を凍結する。

07.Ukrainian Armed Forces will withdraw completely from Donbas.
ウクライナ軍はドンバスから完全撤退する。

08.Ukraine’s army will be reduced to 150,000 troops.
ウクライナ軍は兵力を15万人に縮小する。

09.Ukraine will dismantle long-range missile systems.
ウクライナは長距離ミサイルを廃棄する。

10.Ukraine will dismantle heavy artillery beyond 30 km from the front.
ウクライナは前線から30km以内の重火器を撤去する。

11.Russia will return to the
G8.ロシアはG8に復帰する。

12.Sanctions on Russia will be gradually lifted.
対ロ制裁は段階的に解除される。

13.Ukraine will hold parliamentary elections within 12 months.
ウクライナは12か月以内に議会選挙を実施する。

14.Ukraine will hold presidential elections within 24 months.
ウクライナは24か月以内に大統領選挙を実施する。

15.International monitors will oversee elections.
国際監視団が選挙を監督する。

16.Ukraine will adopt neutrality in foreign policy.
ウクライナは外交政策で中立を採用する。

17.Ukraine will limit foreign military bases on its territory.
ウクライナは領土内の外国軍基地を制限する。

18.Ukraine will restrict foreign intelligence operations.
ウクライナは外国の諜報活動を制限する。

19.Ukraine will guarantee language rights for Russian speakers.
ウクライナはロシア語話者の言語権を保障する。

20.Ukraine will decentralize governance in eastern regions.
ウクライナは東部地域で地方分権を進める。

21.Ukraine will recognize Russian Orthodox Church rights.
ウクライナはロシア正教会の権利を認める。

22.Ukraine will restrict far-right political parties.
ウクライナは極右政党を制限する。

23.Ukraine will ban paramilitary groups.
ウクライナは準軍事組織を禁止する。

24.Ukraine will establish a truth and reconciliation commission.
ウクライナは「真実と和解委員会」を設置する。

25.Ukraine will compensate civilians affected by war. ウクライナは戦争被害を受けた民間人に補償する。

26.Ukraine will rebuild infrastructure with international aid.
ウクライナは国際援助でインフラを再建する。

27.Ukraine will guarantee minority rights under UN supervision.
ウクライナは国連監督下で少数民族の権利を保障する。

28.Ukraine will sign a final peace treaty with Russia.
ウクライナはロシアと最終的な和平条約を締結する。

トランプ和平案ほ受諾するか否かの期限は、多少の延期があるとして、11月27日(木曜日)まで。

NHKが「米・ウクライナ・欧州代表 23日にスイスで協議へ 米和平案受け」と題して報道したところによると、トランプ和平案に関して非武装中立国で23日に最高実務者レベルでの会議が行われると言う(https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10014984171000)。

アメリカがウクライナに大幅な譲歩を迫る内容とされる和平案を提示したことを受け、アメリカとウクライナ、そしてヨーロッパの代表による協議が、23日にスイスで行われることになりました。ヨーロッパなどからは和平案の内容に懸念が示されていて、協議の行方が焦点となります。

また、ウクライナのゼレンスキー氏の今回のトランプ和平案に対する態度について、NHKは「ゼレンスキー氏 米の和平案に“代替案示し協議に臨みたい」と題して報道している(https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10014983991000)。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカが提示した和平案に関して「ウクライナ国民の尊厳と自由について見落とされないようにする。論点を示し、説得する」と強調し、ウクライナの立場を考慮した代替案も示しながらアメリカなどとの協議に臨みたい考えを明らかにしました。

さらに、ロシアのプーチン大統領はトランプ案に対して、次のように見解を表明している(https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10014966951000)。

プーチン大統領 “平和的解決の基礎となり得る”
この和平案について、ロシアのプーチン大統領は21日に開いた安全保障会議で「アメリカ政府との既存の連絡ルートを通じてこの文書を入手している。この文書も、最終的な平和的解決の基礎となり得るだろう」と評価しました。また、ロシアはアメリカと和平案の内容について協議はしていないと明らかにし、その理由としては、アメリカが和平案の内容についてウクライナから同意を得られていないためだという見方を示しました。

一方で、「ウクライナとヨーロッパの支援国は、いまでも戦場でロシアに戦略的な敗北を与えられるという幻想を抱いている」と述べ、ウクライナが和平案を拒否する場合は、戦闘を続けていく考えを強調しました。

ただし、サイト管理者(筆者)としては、米国とロシアの高官の間で、8月15日のアラスカ会議を前提にある程度の協議はおこなっているものと見ている。なお、前回の投稿で、欧州・ウクライナ側が和平案に余計と思われる条項を付け加えているとしたが、それは確認できなかった。

トランプ大統領は、和平案を受け入れるか否かをゼレンスキー氏に求めており、ウクライナ側が英仏独を中心とする欧州リベラル全体主義独裁国家と結託して、和平案をつぶすような工作を展開してくれば、ウクライナ戦争は継続し現在、戦況は圧倒的にロシア側に有利になっていることから、ウクライナ側は壊滅的な打撃を被ることになる。特に、ウクライナの電力やガスなどのエネルギーインフラは大打撃を受けているから、今冬以降はウクライナが「ブラックアウト(全土での大規模停電)」し、凍死者や餓死者が多数出てくる可能性がある。

オールドメディアはトランプ和平案に対してロシア寄りだとして批判一辺倒だが、この和平案の根本にあるのは、従来の英米一極単独派遣型世界秩序から文明の多極化・多極型世界秩序を形成・構築する地政学上の根本的な軍事・外交を中心とした政策転換であり、プーチン大統領はもちろん、習近平国家主席も旧い冷戦思考を排して、国際情勢を安定化させるための多極化政策を推進していると思われる。

トランプ和平案をつぶしにかかる欧州リベラル全体主義独裁国家群とキエフ政権

ウクライナ戦争を取り巻く同国内外の政治・軍事情勢を詳しく紹介しているYoutubeチャンネル「外交の真実」の最新動画「拡大するロシアの作戦支配、ゼレンスキーの政治的立ち回り、そして紛争の行方をめぐり深まるワシントンとEUの対立(https://www.youtube.com/watch?v=KTDsCARx35I)」によると、英仏独を中心とする欧州リベラル全体主義独裁政権国家群とその傘下にあるキエフ政権は、トランプ和平案をつぶしにかかっているようだ。

ポクロウシクなどウクライナ東部の幼少=元陸相の矢野義昭氏(拓殖大学客員教授)による
トランプ和平案を提示したトランプ大統領=外交の真実による

今週27日が受け入れ許諾の最終期限だが、一定の柔軟な修正は許容するものの和平案つぶしのような対案を出してきて、「紛争の根本原因の解決」を除去するような逆提案を試みれば、プーチン大統領は拒否し、ウクライナ全土の制圧に本格的にとりかかる。これは、英米単独派遣体制勢力を完全に解体し、多極化外交を本格的に推進しているトランプ大統領、プーチン大統領の戦略によるものだろう。例えば、ロイターは「ウクライナ和平案、西側首脳が修正要求 トランプ氏は柔軟性示唆」と題して、次のように報道している。

【ヨハネスブルク/キーウ 22日 ロイター】 - 西側諸国の首脳は22日、米国が提示したウクライナ和平案について協議し、戦争終結に向けた協議の土台となり得るものの、「追加の作業」が必要だとの見解を示した。協議は南アフリカのヨハネスブルクで開かれた20カ国・地域首脳会議(G20)に合わせて行われ、日本、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、スペイン、オランダ、フィンランド、ノルウェー、欧州連合(EU)の首脳が参加した。
首脳らはロシアの侵攻終結に向けた28項目の和平案について、声明で「公正で持続的な平和に不可欠な重要な要素が含まれている」と指摘した上で、「この草案は土台であり、追加作業が必要だと確信している」との認識を示した。また、英独仏の国家安全保障顧問が23日にジュネーブで米国、ウクライナ、EU当局者と会談し、さらなる協議を行うことで合意した。

それなりの修正は、プーチン大統領が許容できる範囲でなければならない。なお、トランプ案修正の権限は戦況で圧倒的に優位に立つプーチン大統領・プーチン政権のほうである。また、プーチン大統領はウクライナの憲法では任期切れであることから、非常事態法のようなもので大統領としての任期を延長しているが、法律は最上位法の憲法の下位法でしかない。従って、ゼレンスキー氏を「大統領」として認めていないから、このことも米露宇交渉の重要な問題になる。汚職問題も絡んで、「24カ月以内」としている大統領選挙の実施を早急に行う必要が出てくる可能性もある。

最も重要なことは、プーチン大統領が「紛争の根本原因(NATOの東方不拡大約束の反故、ウクライナの中立化の放棄、東部ドンバス地方のロシア系ウクライナ人の権利のはく奪と大弾圧など)」とする内容について、欧州リベラル全体主義独裁政権国家群とその傘下にあるキエフ政権が深く顧みる必要がある。

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