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アベクロノミクス(その21)―憲法違反で「禁断」の金融「政策」


今週の相場は乱高下の荒れた展開になった。終末金曜日は、米国の連邦準備制度理事会(FRB)による量的金融緩和終息(結果的に、金融引締めへの転換)への観測が後退して、平均株価(今後、日経平均と呼ばないことにします)は反発したが、反発力はそれほど大きくなかった。新自由主義お得意の量的金融緩和政策で景気が良くなるはずがないから、政策当局は「物価上昇率目標2―3%、景気回復」を錦の御旗に、政権交代がないと仮定すると、量的金融緩和政策はいつまても続けられる。しかし、その先に来るものは中央銀行、管理通貨制度に対する市場の不信の増幅で、ハイパーインフレーション(低所得者にはハイパー・スタグフレーション)を予想して、金利急騰、平均株価暴落だろう。

為替相場は米国の通商政策の権限を握る議会が、近隣窮乏化政策である日本の政策当局の円安誘導は許さないと言っているから、いずれ敗北し、円安の転換局面が続くだろう。下記は、先週の平均株価およびダウ平均の推移である。

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青い折れ線が平均株価、赤い折れ線がダウ平均の推移だ。相場には底値を探る格言として「半値八掛け二割引」というものかあり、高値から32%下がった水準が平均株価の底と言われる。そうすると、16000×32%=5120円が底というコトになる。

それはさておき、一番懸念されるのは、①中央政府が財政赤字を新発国債発行で賄い、市中金融機関に引き受けさせる②日銀が市中機関が引き受けた国債を買い入れる③市中金融機関は0.1%の利子のつく日銀当座預金に売却代金を預金する―という仕組みで、日銀による国債の直接引き受けを禁じた財政法5条(すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。)の盲点を使って、国債の引き受けが常態化することである。

現在は、デフレギャップが存在するが、日銀が「通貨の番人」としての指名を放棄し、新発国債の間接引き受けが常態化すると、ハイパーインフフレーションの圧力が強まる。低所得者には、給与所得が上がらないままだから、ハイパースタグフレーションになる。いや、資産家にとってもハイパーインフレーションが起きれば、政府に対して保有する債権は棒引きされる。低所得者から資産家まで、富を収奪されることになる。歴史をともとくと、政府(幕府)が財政難(本当は財政危機にあらず、新自由主義を盲目的に信奉することから生じる政策機器である)に陥ると必ず、インフレ政策に走る。現代の財務省もその例にもれない。マスコミは「異次元の金融緩和」などとはやし立てているが、歴史上いつでもあったことであり、その意味で「新鮮味」はない。

だから、アベクロノミクスは日本国憲法に定めた「第二十九条  財産権は、これを侵してはならない。」違反の政策なのである。


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