自公両党(=自滅党、公暗党)とその別働隊である次世代の党(=旧世代の党)、日本を元気にする会(=日本を不幸にする会)、新党改革(=旧党反動)は2015年9月17日の参院戦争法案特別審議会(鴻池祥肇委員長)で戦争法案の強行採決を行い「可決」(これは、本当の可決ではない。議事録にも「議場騒然、聴取不能」と記されている)、参院本会議に上程した。民主、維新、共産、生活、社民の5党は「内閣不信任案」など一連の緊急抵抗法案を衆議院、参議院本会議に上程したが、自民党が野党側の自由な賛成意見表明を「フィリバスター(議事妨害、裁決妨害)」と見なして、賛成意見の表明時間を10分以内に制限する動議を出すなどしたため、全て否決の憂き目にあった。野党側の「抵抗」むなしく戦争法案は19日午前零時からの参院本会議で「可決・成立」した。しかし、これは議会制民主主義を否定した自民党の「消滅」の始まりである。同党は平和を志向する国民の厳しい審判を受け、来夏の参院選はもちろんその後とも予想れる総選挙で致命的な敗北を喫する。「自民党様、ご冥福をお祈り致します。南無阿弥陀仏」

参院戦争法案審議特別委員会での裁決の様子は参院インターネット中継(審議開始後4時間後)で視聴できるが、あまりの混乱のため議事録にも記載されない摩訶不思議な可決・成立過程である。これについては、朝日新聞の報道が正確のようだ。

−−転載開始−-
9月17日午後4時半ごろ、参院特別委員会の鴻池祥肇(よしただ)委員長に対する不信任動議が否決された。委員会室の外で待機していた鴻池氏が右、左、正面とお辞儀して委員長席に腰を下ろした。民主党の福山哲郎理事が「これからの議題は何ですか」と話しかけながら委員長席に歩み寄った瞬間だった。

委員会室の後方に控えていた約10人の自民党議員が鴻池氏をガードするためにスクラムを組んだ。同時に、安倍晋三首相も閣僚席に座り、中谷元防衛相と岸田文雄外相が続く。前日夕から足踏み状態にあった委員会が、あっという間に安全保障関連法案の採決の舞台へと転換した。

虚を突かれた野党議員は、一瞬遅れて委員長席に押し寄せた。鴻池氏の横に陣取った自民の佐藤正久筆頭理事(引用者注:元自衛隊員)が、手で合図する。すると同党の山本一太議員が法案の質疑を終え、ただちに採決に入ることを求める緊急動議を読み上げた。混乱を尻目に、安倍首相は採決の結果を見ることもなく、委員会室を足早に立ち去った。

鴻池氏は採決の進行を記した紙を読み上げるが、聞こえない。佐藤氏が与党議員に起立を促す。民主の小西洋之氏が委員長席の後ろから自民議員の輪の中に飛び込むが、佐藤氏にはじき飛ばされた。

【佐藤正久筆頭理事(ヒゲの隊長)が民主党の小西洋之参院委員に鉄拳=暴力をふるう一瞬】

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こうして関連法案は可決された。野党議員から「無効、無効」の大合唱が起きるが、自民の議員らに囲まれたまま鴻池氏は委員長席を後にした。鴻池氏は上着のポケットに、野党議員に進行表を奪い取られることを想定して、人気マンガ「ONE PIECE(ワンピース)」の歌舞伎上演のチラシをダミーとしてしのばせていた。(高橋福子)

−−転載終わり−−

福山委員によると、鴻池委員長のもとに行ったのは、①前日16日に横浜市で開かれた地方公聴会の内容の説明を求めること②同公聴会での公述人の発言を記事録に掲載することーの2点であった。しかし、鴻池委員長の周りを「外人部隊」を含む自公舞踏勢力が取り囲み、「採決」なるものを強行したわけである。佐藤委員別名「ひげの隊長」が指示を出し、与党およびその別働隊が立ち上がった。中には、他の議員の立ち上がりを見て、意味もわからないまま起立した与党側の議員もいるという。このような不意打ちによる強行「採決・可決」で果たして、特別法案審議会での可決・成立が認めるられるのであろうか。

実際のところ、戦争法案の「可決・成立」は明らかに日本国憲法違反・憲法や安保条約、法律の法的安定性を否定した名実ともの「クーデター」であり、現行憲法が明確に定めた基本的人権の尊重、主権在民、平和主義を根底から覆す日本国の「存立危機事態」である。自公両党およびその別働隊政党は、民主主義に目覚めつつある主権者・国民の厳しい審判を受けなければならない。来夏の参議院選、続く総選挙で自公を始めとする対米隷属政党は壊滅的な打撃を被る。このことを予想して「生活の党と山本太郎と仲間たち」の山本太郎共同代表は喪服を着て、数珠を手に掲げ、故人ならぬ故与党側政党に「安らかにお眠り下さい」の意を示した。

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与党および一部マスコミは牛歩戦術も採った山本参院議員に厳しい批判をしているが、国民の大多数が戦争法案の可決・成立を危惧している現状、国民の代表である参院議員としては国民の声を反映したものである。また、戦争法案の参議院本会議での裁決の前に、戦争法案審議特別委員会で総括審議も行われず「外人部隊」も含めて鴻池委員長を取り囲み、佐藤筆頭理事(ヒゲの隊長)の合図で野党からの質疑を封じて「採決」する、という言論の府である国会での前代未聞の暴挙、それも「良識の府」たる参議院で行われている。このため、同委員長の問責決議案が緊急に参院本会議に出された。この動議の趣旨説明(憲法擁護義務の放棄という憲法99条違反)を行なった民主党の小西洋之委員の長時間にわたる意見表明は特筆されるべきである。ニコ動では小西参院議員を茶化す動画がアップされているが、こちらは事実上、自民の宣伝サイトになっている。

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当然、山崎正昭参院議長(町村派)と自公両党は必死でこの意見表明を抑えにかかかった。しかし、国会ルール(鴻池委員長自身が総括質疑なしの「採決」という決定的な国会ルールに違反)などよりはるかに大切な現行憲法を守るため、野党としても山本議員や小西議員を見習い、2015年9月14日からの週は、同委員会室の閉鎖、本会議阻止、牛歩戦術など必死の抵抗をすべきであった。結果的に国民の期待を裏切った民主党の岡田克也代表のもとでは、野党の再結集は不可能である。そもそも、岡田氏は国民を裏切った「民主党連合赤軍派」の隊長格であった。ここはやはり、生活の党の豪腕・小沢一郎代表、無所属ではあるが自民党政調会長、国民新党代表を歴任、豪傑で経済に詳しい衆院の亀井静香議員の出番である。

なお、与党の内閣不信任案決議案、問責決議案への「反対討論」はまさに官僚答弁(実際に、官僚が作成したものであろう)であって、全くもって心の琴線に響かず、また、説得力のないものであった。

【憲法尊守義務違反の安倍晋三政権による憲法クーデターを批判する大多数の国民】

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ただ、いずれにしても取り敢えずは、来夏の参院選挙で現行憲法にクーデターを起こした自公両党、およびその別働隊に厳しい審判が下されるはずである。そのためには、有権者が参院選挙、総選挙を憲法に定められた選挙に対して棄権せず、必ず投票行動に出ることが不可欠である。また、野党としても、①反戦争法案②反原発(=核兵器廃絶)③反環太平洋戦略協定(TPP)・反財布国家化④在日米軍に治外法権を与えている日米地位協定抜本的見直しーに政治生命をかけて取り組み、「オリーブの木」方式で一致団結するべきである。

※【山形市長選挙について】http://iwj.co.jp/wj/open/archives/265540から

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安保法案の参院審議が山場を迎える中、与野党推薦候補が激突した山形市長選(2015年9月13日投開票)で、元経産省職員の佐藤孝弘氏(自民・公明・次世代・改革推薦)が、元防衛省職員の梅津庸成氏(民主・共産・社民・生活推薦)と飲食店経営の五十嵐右二氏を破って初当選をした。しかし法案反対を訴えた梅津氏は5万4596票を獲得、佐藤氏との得票差は僅か1773票だった。「梅津氏の大善戦で安保法案反対の民意がはっきりと示された」(県政ウォッチャー)ということを物語る結果となっていた。

山形県は全小選挙区(一区から三区)を自民が独占し、山形市が有権者の約3分の2の「山形一区」でも去年12月、遠藤利明五輪担当大臣が次点の民主党候補をダブルスコアで破っていた。ところが9カ月後の今回の山形市長選では、与野党系候補の得票がほぼ拮抗。与党候補に対して安保法案反対の逆風が吹いたことを示すもので、自民党が強い地域でも野党共闘で安保法案反対を訴えれば、互角の戦いができることを山形市長選は証明したといえるのだ。
−−転載終わり−−

残念ながら、不正選挙の疑惑があると言わざるを得ない。それはさておき、小選挙区制を批判する者が後を断たないが、これは主権者国民の納税意識、主権者意識にかかわる。やはり、有権者が憲法に定められた「納税の義務」に対置される主権者の最大の権利としての選挙権を行使しなければ、いかなる選挙制度もどうにもならない。ドイツの国家社会主義労働党(ナチス)のアドルフ・ヒトラー首相は議会にワイマール憲法に拘束されない「全権委任法」を提出、可決・成立させて合法的に独裁政治を獲得した。これは、今回の憲法違反の戦争法案の成立が通じるところがある。また、小選挙区以外では政権後退は起こらないし、必ず金兼腐敗政治になる。

日本国憲法は第十二条において、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。」と定めている。

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