疑問が残る立憲・国民・社保の統一会派形成

さる9月19日に、統一会派を結成した立憲・国民・社会保障を立て直す国民会議(社保)の間で会派運営協議会が開かれた。ただし、理念・政策で一致・団結しない統一会派は選挙互助会に過ぎない。

特に、社保代表で民主党政権時代に首相もつとめた野田佳彦氏は、2009年の総選挙前に概要、「シロアリ退治なき消費税増税は絶対にしちゃいかんのです」「マニフェストに書いてある政策内容は絶対に行い、書いてないことはしちゃいかんのです」絶叫したのに、最終的には小沢一郎グループに政党助成金を渡さないために2012年年末に解散・総選挙を行い、小沢一郎グループを資金的に追放するとともに、自公に政権をわたし、悪政・暴政を重ねる安倍晋三政権を8年近く存続させる原因を作った。

要するに、野田佳彦氏は諸悪の根源と言っても過言ではない。野田佳彦氏の「政治理念・政策と政治行動」について、首相時代を含めて総括するのは当然である。また、統一会派の政治理念・政策内容を明確に国民に示さなければならない。そうでないと、単なる烏合の集団となり、自壊する。この統一会派がれいわ新選組や日本共産党との連立に対して、連携の姿勢を取るか、排除の論理を適用するかも問われる。

一方で、「議員と市民がともに学ぶ99%の経済政策フォーラム」という市民主催の組織があり、こちらには、立憲民主、国民民主、日本共産党、社会民主、れいわに属する議員が国会議員として協力しており、おおむね妥当である。ただし、原発停止・新エネルギー政策の展開については触れていない。そして、社保の参加は現状、明記されておらず不明である。このフォーラムの政策提言が統一会派に生かされるかどうかはある程度、新統一会派の性格をみる上で。参考にはなる。

話は変わるが、朝日デジタルによると、立憲・国民民主の橋渡しを行ったのは、立憲の財務大臣をつとめた安住淳である。少し長くなるが、引用すると次のようになる。

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安住氏は12年8月に消費税関連法を成立させた野田政権で財務相を務め、増税の旗振り役となった。一方、(民主)党のマニフェストになかった消費増税に猛反発し、法案採決で自らのグループの議員と共に造反したのが小沢氏だ。約50人を引き連れて離党し、政権の弱体化に拍車をかけた。

参院選で小沢氏が安住氏の地元に入った「お礼」――。そんな名目で顔を合わせた2人は、統一会派のあり方をめぐり意見を交わした。対話はその後も重ねられ、進捗(しんちょく)状況は立憲、国民幹部にも伝えられた。

8月20日、枝野、玉木両氏は統一会派結成で大筋で合意した。その筋道がついたころ、小沢氏は安住氏に「過去には色々あったけど、今度一杯やろうや」と伝え、安住氏も「それはぜひ。喜んで」と応じた。

安住氏は統一会派の合意を受け、立憲の国会対策委員長に就任。「チームワークを整えて巨大与党にぶつかっていきたい」。そう覚悟を語った。==================================================

立憲民主党が7月の参院選で大敗したことから、枝野幸男代表が単独路線から他党との連携を政治行動の主軸にするようになったとも言われるが、小沢一郎が小沢政経塾で語ったように、「れいわの躍進に衝撃を受けて」のことだろう。小沢一郎・山本太郎の間で、野党再結集に向けての合意が出来ているならばそれで良いが、単なるれいわ封じ込めの統一会派結成なら、悲劇を迎えよう。

 

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