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安倍政権は内閣総辞職・解散総選挙が筋ー野党は一本化を

今年に入ってから急速に明らかになった安倍晋三政権の内政・外交の大醜態・大失敗は内閣総辞職・解散総選挙に値する。問題は野党の一本化だが、5月17日に結成予定の国民民主党からは離脱者が続出しており、衆参両院で高々60人程度。野党は、①共産党が党名・綱領を全面的に改定する②社民党は自由党に合流することーを前提に、立憲民主・共産・自由・社民が一本化し中道リベラルを結成して、極右(中道右派どころではない)の自公勢力に対峙して、解散・総選挙に備えるべきである。

北朝鮮の金正恩総書記は中国式の「赤い資本主義」(政治的には一党独裁=北朝鮮金王朝体制の存続と経済的には市場経済体制への大規模改革)を狙っているフシがある。そこで、今年初めの平昌冬季五輪を契機に韓国の金在寅大統領と連絡を取り合い、「①朝鮮半島非核化宣言②南北休戦協定の平和協定への格上げ宣言」のぶち上げを目的とする南北首脳会談を開催したと見られる。これには、金総書記が今年秋の中間選挙でトランプ大統領率いる共和党が大敗することを見越してのことと思われ、次には、トランプ大統領から「実質的な段階的非核化」を勝ち取ることを目的に「米朝首脳会談」を準備している。

これには、冷戦時代に対米強行路線を取り続けたが、冷戦後に軟化して核兵器(開発・保有能力含む)などの大量破壊兵器即時廃棄の政治的決断を下したリビアの最高権力者・カダフィ大佐が北アフリカで勃発したジャスミン革命による内乱で私刑により殺害された事実と関係している。ジャスミン革命自身が米国のCIAによって引き起こされたとの観測も根付い中、カダフィ殺害の裏にもCIAの暗躍があるとの説が強い。このため、金正恩も、「検証可能で不可逆的な『大量破壊兵器』の即時廃棄には強い警戒感を示していると見られるからである。

なお、何よりも欧米の真の支配勢力=軍産複合体自身が、朝鮮半島が非核化され、平和がもたらされることを警戒している。中国やロシアが欧米流の「民主主義体制」を構築しないのは、この事実に熟知しているからであろう。

さて、こうした動きに全く無知網内なのが、わが安倍政権である。「朝鮮半島非核化のために最大限の政治的・経済的圧力を」と番犬のように吠えていたが、国際政治の生々しい動きをまったく見抜けず、北朝鮮の国営機関紙・労働新聞(29日付)から、「朝鮮半島を取り巻く外交の流れの中から追い出され、心穏やかでない日本(の安倍政権)」、「安倍は米国行脚でも、ボス(トランプ米大統領)にしがみつき、核問題と一緒に『拉致問題』まで出しながら、対朝鮮制裁圧迫を物乞いした」「自分の眉に火が付いたように慌てふためき、我々に対する『最大限の圧力』や『核ミサイル放棄』を言って、くどくどと言いながら歩き回っているさまは、実に見るに耐えない」と酷評されるありさま。

安倍晋三首相は金正恩から「日朝首脳会談開催もやぶさかでない」と伝えら、失政を挽回する最高の機会(最後の機会)と危機としているが、金正恩の目的は、米国が世界最大の軍事国家でありながら、世界最大の体外純債務国家(体外純借金国家)であるという持続可能性のない最大の矛盾を抱えている(要するにカネがないこと)ことを知っているから、米国とは米朝国交回復の名目的実利を取り、日本からは戦争に対する賠償金として200億ドル程度をふんだくるつもりであり、「拉致問題」を最大限活用するだろう。カギは、北朝鮮が死亡したと言い続けている横田めぐみさん問題だ。

以上は、安倍政権の「外交政策」なるものの大失敗だが、森友・加計問題での官邸・霞が関官庁総ぐるみの議会制民主主義を破壊し続けた醜態は、その名も示すとおり見るに耐えない。これは、「公文書毀損(改ざん)罪」、国民の代表である国会議員からなる国権の最高位に位置する「国会」での正常審議を破壊し続けた「偽計業務妨害罪」などの刑事事件相当だが、東京地検特捜部はもとより大阪地検特捜部も全くやる気がない。そこで、残るは自公政権が自ら、内閣総辞職と解散・総選挙に出ざるを得ないように追い込むしかない。

明治14年の政変という明治維新後の最大の政変が起こった。1881年(明治14年)に自由民権運動の流れの中、憲法制定論議が高まり、政府内でも君主大権を残すビスマルク憲法(後進資本主義国型憲法)かイギリス型(先進資本主義国型憲法)の議院内閣制の憲法とするかで争われ、前者を支持する伊藤博文と井上馨が、佐賀藩出身で後者を支持する大隈重信とブレーンの慶應義塾門下生を政府から追放した政治事件である。

発端は、自由民権運動が3月に起きたロシアのアレクサンドル2世暗殺事件の影響で過激な論調が現れるようになっていた1881年7月末に『東京横浜毎日新聞』及び『郵便報知新聞』のスクープ報道で、薩摩閥の開拓使長官・黒田清隆が同郷の政商・五代友厚に格安の金額で官有物払下げを行うことが明るみに出たことである。いわゆる、北海道開拓使官有物払下げ事件。開拓使とは日本や朝鮮を狙い、南下政策を取りつつあったロシア帝国に対抗するための軍事的拠点を築くべきだという黒田清隆の建議により設置された官庁で、軍事的拠点設置のため1871年(明治4年)8月19日に10年間千万両をもって総額とするという大規模予算計画が建てられた。

しかし、結果かで出ず黒田は、事業への転換には私利で動かない官吏出身者をあてるべきだと主張し、また事業が赤字であったことを理由に、非常な安値を付けた。払下げの対象は船舶、倉庫、農園、炭鉱、ビール・砂糖工場などで、およそ当時の金額で1400万円の費用を投じたものを39万円(無利息30年賦)で払い下げるという異常なものであった。開拓使大書記官であった安田定則らの作った北海社が工場経営などの事業に当たるが、結果的に資本がないため関西貿易商会(黒田と同郷の薩摩出身者五代友厚らが経営)が払下げを引受けることになった。

グーグル先生に聞いてみると単純に、明治30年頃の物価と、今の物価を比べると、今の物価は当時の3800倍ぐらいです。つまり明治時代の1円は、今の3800円ぐらいに相当することになります。まあ、おおまかに言って、5320億円を14億8200万円で払い下げた。0.28%で売却ということになる。森友学園に売却した国有地の価格は10億円、政府がゴミ撤去費用として計上した額を実際の売却額から差し引くと700万円だから、0.7%が実質の売却率になる。2ー3倍異なるが、やはり本当は、明治時代を揺るがした明治14年の政変と同じくらいの問題に相当する。問題の本質は、自由民権運動が敗北し、無謀な太平洋戦争に突入したわけだから、今の安倍政権に「何のお咎めも無し」ということになると、日本は建前の法治国家から真性の人治国家に堕し、暗黒時代を迎えることは必定。

このため、政府への強い批判が起こり自由民権運動が一層の盛り上がりを見せたが結局、大隈重信と三菱商事を築いた土佐藩(高知県)の岩崎弥太郎のせいにされて急進改革派の大隈重信らが追放された。このことは、明治維新は欧米近代民主主義のことをジョン・万次郎から聞き、制度について詳しかった坂本龍馬の「船中八策」構想が歪められ、ここに薩長藩閥政治が主導するようになり、暗転するに至った。大隈重信は都の西北に「進取の精神、学の独立」を気概とする早稲田大学(当時は東京専門学校、1882年=明治15年に開校)を築き、「在野の精神」を育てようと務めた。ただし、1989年(明治31年)6月に板垣退助らと憲政党を結成し、同年6月30日に薩長藩閥以外からでは初の内閣総理大臣を拝命、日本初の政党内閣を組閣した。

森友学園(岡山理科大学は同学園の系列)への国有地のタダ同然での売却は、この北海道開拓使官有物払い下げ事件に相当する意味を持つ。今回の森友・加計事件(プラス財務省のセクハラ問題)が何の「お咎め」も無しになると、巨視歴史学的に見て、日本は米国系多国籍業と欧米の軍事産業が結託した軍産複合体(これに日本系の多国籍業と、幹部が野党国会議員に国賊呼ばわり同然の罵詈暴言を浴びせる防衛省が加わる。その意向を先取るのが偽「労働組合」の連合)に蹂躙されるようになるだろう。

いわゆる「国民民主党」は、民進党から分離した希望の党がまた離合集散を繰り返すようなもので、自公与党の補完勢力である「ゆ党」でしかない。国民民主党は戦後初期にも存在したことがある。ウィキペディアによると、1949年の第3次吉田内閣の組閣に当たり、民主党は、連立交渉を巡り、党内で連立派と野党派の間に内紛が起こり、分裂状態を引き起こした。1950年2月には、犬養健、保利茂などの連立派が大量脱党(3月に民主自由党に入党、自由党となる)する。そして、4月に民主党野党派は野党の国民協同党と合同して国民民主党を結成した。当初の最高委員長は苫米地義三、幹事長は三木武夫。これは夏に迫っていた参院選のための急ぎの措置であったが、民主党から合流した芦田均は新党の体制が不完全であることに危惧の念を抱いていた。そして(結局)6月4日に行われた第2回参議院議員通常選挙で、魅力的な党の顔を欠く国民民主党は惨敗、自由党や社会党に大きく差をつけられ、1952年に崩壊した。

その場しのぎは最悪の結果を残す。立憲民主党・共産党・真性保守層の支持の堅い自由党、それと共産主義思想から分裂した共産党と社民党は、両党の共産主義の自己批判(キリスト教で言えば、悔い改め)を前提として新生し、中道リベラル派に大結集し、信念と思想のない野党議員の受け皿になるべきである。そして、良識ある国民の支持の下に、新生日本建設の先頭に立つべきである。

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