参議院選突入を前に開かれた党首討論会で、「生活の党」の小沢一郎代表が自民党の安倍晋三総裁に対して同党が昨年4月27日に発表した「憲法改正草案」なるもので、第十章「最高法規」の中の第九十七条を削除したことを問いただしたが、安倍総裁はまともに応えることができなかった。第九十七条は基本的人権の獲得が歴史的成果であって、現在及び将来の国民に対して侵すことのできない永久の権利として与えられるものであることを明記した条文である。これを完全に抹殺したことは、自民党の「憲法改正草案」なるものが基本的人権の抹殺を狙ったものと捉えて良い。

第十章「最高法規」にはつぎのように明文化されている。

第九十七条  この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

これを完全に削除してしまったわけである。「改正草案」なるものを起草した人物の歴史認識が疑われる。

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