総務省高級官僚、NTTから第二弾違法接待疑惑の裏ードコモの通信料金引下げの背後にNTT統合密約か(コロナ追記)

週刊文春が4日発売の3月11日号で別の総務省高級官僚の違法接待疑惑を報道したことで、4日の参院予算委員会で追及が始まった。疑惑の中心人物は東北新社の問題に関与していたため減給の懲戒処分を受けた、事務次官に次ぐナンバー2の谷脇康彦総務審議官。菅義偉首相はスマートフォンによるモバイル通信の通信量値下げを目玉政策にしているが、菅首相の裏で動いたのが谷脇審議官と見られ、もともとは国有企業だったNTT側はその見返りに「分割・民営化」が大義名分であった自社グループを事実上、再統合する「利益」の供与を受けつつあったようだ。菅首相の「天領地」である総務省の腐敗ぶりは目に余る。対NHKを始め各種の裏工作を指示したと見られる菅首相の人事権を濫用した「高級官僚の私物化」はひどい。首相と自民党総裁職を辞任し、内閣総辞職すべきだ。

3月5日コロナ感染状況

複数のメディアによると本日3月5日金曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の2月22日金曜日の270人から増加して301人だった。東京都基準の重症者数は前日比2人減少して49人になった。7日間移動平均での新規感染者数は前週の金曜日の267.9人を上回り、前週比で102.1%になった。
東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は273.6人、前週金曜日比率も前日木曜日の96.2%から102.1%に上昇した。PCR検・抗原査人数は6502.9人。陽性率は東京都独自の計算方式(7日間移動平均での7日間移動平均での新規感染者数を、同じく7日間移動平均の検査人数で除したもの)は3.2%。感染経路不明率は48.83%。ステージ3/4の50%から大幅に減少しているとは言えない。

全国では午後23時59分の時点で新規感染者数は1149人、死亡者数は55人、重症者数は前日比10人減の388人。
【参考】東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、3月4日時点の実効再生産数は全国が前日比0.05人増の0.99人、東京都も前日比0.01人増の0.97人だった。このところ、上昇ピッチが速くなっている。

首都圏1都3県で緊急事態宣言の再々延長を発表する菅首相

首都圏1都3県で緊急事態宣言の再々延長を発表する菅首

【追記】政府=菅政権は本日5日夜、政府コロナウイルス感染症対策本部(本部長・菅首相)を開いて、1都3県の緊急事態宣言解除日を3月7日から2週間延期して3月21日までにすることを決定した。しかし、本日金曜日の新規感染者数は7日間移動平均で前週の102.1%になっており、瞬間的だが新規感染者数はむしろ増加している。また、国内で英国や南アフリカ、ブラジルなどで変異した感染力、重症化率が高く(毒性が強く)、新型ワクチンも効果が薄いか効かない変異株の市中感染がジワリと拡大してきている。昨日は全国で17人、累計では20都府県で194人が感染している。

遺伝子解析した検体が限られているため、「氷山の一角」と見ておいたほうが良い。変異株が季節要因で活性化力に変化があるかは不明だが、警戒しなければならない状況だ。延長後に解除できるかは極めて不透明だ。最大で2万人以上の選手団と報道陣が入国することになる東京オリンピック/パラリンピックは断念・中止し、コロナ禍抜本転換をする以外に道はない。

文春が報じたのは、NTTの子会社であるエヌ・ティ・ティ都市開発が購入、百%子会社の「ノックストェエンティワン」が管理している港区麻布十番街にある地上六階、地上二階建てのビルで、通称NTTグループの「迎賓館」とも呼ばれる「KNOX」。この高級「迎賓館」で当時、NTTの澤田純社長やNTTデータの岩本敏男前社長、豪腕で名を知られた鵜浦博夫相談役らが、総務相審議官(国際担当)だった山田真貴子氏(東北新社事案で辞職したが、菅首相の命令=パラハラ=の可能性が濃厚)ら巻口英司国際戦略局長(当時)に加えて、問題の谷脇審議官、金杉憲治外務省審議官(現在、インドネシア大使)らを違法接待していたというのだ。

谷脇審議官、金村外務審議官が岩本前社長の接待を受けたのは、山田氏らが違法接待を受けた1カ月後の2020年7月3日。この時は、「飲食代の合計(割引額)は約19万3千円。谷脇氏とか金杉氏は、それぞれ『会費』と称して5千円を手渡し、『上』様で領収書を受け取った」(文春24頁)。「国家公務員倫理規定には(自己の飲食に関する費用が)一万円を超えるときは、あらかじめ倫理監督官が定める事項を倫理監督官に届けなければならない」(26頁)。これらの報道が事実なら、国家公務員倫理規定に関する違法接待を受けたことは明らかだ。外務省も絡んでいるから、コトは重大だ。

このNTTの総務省違法接待疑惑はメディア各社が報道しているが、取り敢えず朝日新聞(朝日デジタル)を一部引用させていただきたい(https://digital.asahi.com/articles/ASP345FJ0P34ULFA021.html)。

谷脇氏は2018~20年に計3回、NTTと会食した事実があったと認めた。そのうえで、「先方に提示された金額を負担したと思う。従って(国家公務員)倫理法に抵触しないと認識した」と釈明した。会食の相手や金額については、NTT側に確認する必要があるとして、明らかにしなかった。

国家公務員倫理規程は、利害関係者が費用を負担する接待を禁じている。割り勘でも、1人1万円超の利害関係者との飲食は事前届け出が必要になる。谷脇氏らは事前の届け出もしていなかった。総務省の複数の幹部がNTT側から接待されていた問題で、接待された谷脇康彦・総務審議官が4日の参院予算委員会で、「さらなる疑念を抱かせることになったと深く反省し、おわび申し上げたい」と陳謝した。総務省はNTTによる接待も国家公務員倫理規程に反する可能性があるとみて、改めて調査に乗り出したことも明らかにした。

3日夕に配信された文春オンラインでは、NTTの澤田純社長らが接待したのは谷脇氏のほか、総務省の巻口英司・国際戦略局長と前内閣広報官の山田真貴子氏。昨年6月に巻口氏と総務審議官だった山田氏は1人あたり約5万円、谷脇氏は計3回、17万円超をNTTグループ関連の飲食店で接待されたとしている。(以下略)

要するに、総務省の高級官僚が国家公務員倫理規定に違反する違法接待を受けていたのは、東北新社事案だけではない。「麻薬中毒患者」のように、国家高級公務員としての倫理を喪失し、総務省が管轄する業界・企業から違法接待を受けていたわけだ。業界や企業が違法接待を行う理由は、政府=阿保晋三政権、菅政権から「利益」の供与を受けていたからである。

谷脇審議官の場合は、口八丁手八丁で上役や業界に取り入る山田前内閣広報官と異なり、官僚としてのプロ意識を持ち、スマートフォンなどのモバイル通信の通信料金の適正化に強い関心を寄せていた。スマートフォンやiPhoneなどの機種代金が実質的に「ゼロ」で販売されていた時期があったからだ。その分、モバイル通信料金が割高に設定されており、モバイル通信端末代金がゼロなのは、通信料金に競争原理が働かず割高に設定されていたからで、この状態を改善するというのが、谷脇審議官の目標だった。

本来なら、経済産業省や公正取引委員会と組んで、競争原理を本格的に導入スべきだった。ところが、郵政省と自治省が「合体」した総務省は、経産省と仲が悪い。公正取引委員会も実質的には権限がない。はっきり言って、お飾りだ。官公庁のだらしなさをよく知っているのが、第一次安倍政権時代に総務相を務めた菅氏だ。菅氏は、総務省副大臣時代に、「今だけ、自分だけ、カネだけ」の新自由放任主義を竹中平蔵総務相(当時)から徹底的に学んだ。その菅氏が恐らく、谷脇審議官と共謀して行ったことは、NTT側の要請(要求)を聞く代わりに、モバイル通信料金を大幅に値下げさせることだった。

NTTグループは、NTT東日本とNTT西日本、ドコモ、NTTコミュニケーションズ、NTTデータの大手5社からなる。NTTが分割・民営化されたのは、「市場の競争原理を最大限に活かすため」というのが大義名分だった。しかし、競争原理を廃して、独占的利益を得たいというのは、大企業の悪しき願望だ。だから、「NTT法」というのがあって、総務省が監督することになっている。

しかし、これは実際は建前であって、NTTに対して実質的な再合併を認めるように道を切り開き、その代わりに、モバイル通信料金を値下げさせて、菅首相の目玉政策にさせたのが、菅首相ー谷脇審議官のラインだったと推察される。下図を見て欲しい。前者はモバイル通信料金体系の改革プラン(https://www.soumu.go.jp/main_content/000713670.pdf)だが、その前提として総務省総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課が2020年8月21日に公開したNTTグループに対する規制緩和プランがある(https://www.soumu.go.jp/menu_sosiki/kenkyu/kenkyu.html#ken08のページに掲載されているhttps://www.soumu.go.jp/main_content/000704070.pdf)。こちらでは、「公正な競争を確保する」という文言はあるが建前でしかなく、「NTT」グループの再編が実質的な狙いだ。

モバイル通信を所管する総務省のモバイル料金改革プラン

モバイル通信を所管する総務省のモバイル料金改革プラン

総務省総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課

総務省総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課

 

しかし、競争原理を最大限尊重する市場制資本主義経済体制の原理に反することを行っていても、競争力はつかない。政府=菅政権はデジタル庁を新設すると言っているが、プラットフォームはNTTコミュニケーションズ、データでは出来なくて、米国AmazonのプラットフォームであるAmazon Web Service(AWS)を採用する予定だ。日本は、今後の経済社会の主流になるIIT、電気自動車、自然エネルギーによる分散型発電と送電システムで決定的に後れを取ってしまった。

民間ではソフトバンク系列のヤフーと韓国企業(ネイバー)を親会社に持つLINE(東北大震災の大混乱を憂えてモバイル端末によるコミュニケーション・アプリを開発した)が「合体」(新会社を設立)して、何とかアジアの市場だけはGAFAに奪われまいとしている。NTTの動きは見えない(参考:https://www.youtube.com/watch?v=Jt8OQHLmcyI)。

ソフトバンク系のヤフーとLINE

日本の官公庁が違法接待で、競争原理を柱とする市場制資本主義経済体制を歪めてきたため、安倍、菅政権下では産業構造の転換に決定的に立ち後れ、アジアの更新国になり下がってしまった。そして、米国と中国の「股裂き状態」に直面している。コロナ禍対策とともに「支離滅裂・小出し・右往左往」が続く政府=安倍、菅政権である。残された日本再生の唯一の道は、「政権交代」を行うことだけだ。

そして、「内閣人事局」を抜本的に改革(諌言する高級官僚の左遷は認めないなど)するなどし、高級官僚が倫理規範を取り戻し、国家・地方公務員、都道府県の首長の諌言を受けてれて、本来は優秀な官僚を使いこなし、地方で出来ることは地方に任せることが必要だ。そのためには、インフレ率2%を上限に統合政府(政府と日銀)の通貨発行権を用いて、実需を換気するための積極財政を行うことしか残されていない。コロナ禍対策にも根本的に役立つ。「コロナ税」などはもってのほかだ。


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