![アベクロノミクス(その26)―地獄の黙示録が開始](https://www.it-ishin.com/wp-content/uploads/2013/07/s11_01.jpg)
本日8日、東京・渋谷の紀伊国屋書店に政治経済学者・植草一秀氏の「アベノリスク」を買いに行き、経済書の新刊コーナーに行ってみた。ところが、置いてない。15分くらい探しまわったが、アベノミクスを礼賛する低俗本がほとんどで、批判本は三菱UFJ証券の主任エコノミストを務めた水野和夫氏の対談本くらいしかない。
低俗本は政権政党筋の指示でまとめ買いが入っていると予想されるが、ハテと思い、店員に聞いたら何と政治関係の新刊コーナーに目立たないように置かれていた。「アベノリスク」は、政治情勢についても触れているが、経済「政策」である「アベノミクス」を批判した本格的な、かつ、分り易い経済書である。当然、経済書の新刊コーナーに置くべき書物である。
店員に聞いてみたら、書籍を陳列する責任者の判断で政治書の新刊コーナーにおいたそうだ。この責任者、ちと狂っているのではないか。紀伊の国屋書店と言えば、「対米隷属という宿痾」発刊記念講演会の会場を提供した書店大手だ。記念会の前売り券の即時完売状態から言って、アベノリスクが売れ筋の書物になることは予想できたはずだ。政権政党筋から目立たないところに置くよう圧力がかかっていると思われる。ただし、それでも他の平積み新刊書よりは売れていた。国立国会図書館には「真理は人間を自由にする」との文言が刻まれているが、真実と真理は隠し通すことはできない。
さて、本書は新約聖書の最終巻「ヨハネの黙示録」を援用し、次のような日本の近未来を描いていてる。
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新約聖書の最後に位置された「ヨハネの黙示録」をご存じだろうか。
『新約聖書』の中で唯一預言書的性格を持つ書である。
第一の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、血のまじった雹(ひょう)と火とがあらわれて、地上に降ってきた。そして、地の三分の一が焼け、木の三分の一が焼け、また、すべての青草も焼けてしまった。
第二の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、火の燃えさかっている大きな山のようなものが、海に投げ込まれた。そして、海の三分の一は血となり、 海の中の造られた生き物の三分の一は死に、舟の三分の一がこわされてしまった。
第三の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が、空から落ちてきた。そしてそれは、川の三分の一とその水源との上に落ちた。この星の名は「苦よもぎ」と言い、水の三分の一が「苦よもぎ」のように苦くなった。水が苦くなったので、そのために多くの人が死んだ・・
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と続く。
『アベノリスク』とは、日本にもたらされる7つの大きな災厄である。
第一のラッパが吹き鳴らされると、日銀の資産を大幅に劣化させてまで誘導される激しいインフレが、政府と企業だけを救い、国民は大いに苦しめられた。
第二のラッパが吹き鳴らされると、大増税が始まり、アベノミクスへの期待効果によって生まれたわずかな株高などは簡単に吹き飛ばされた。
第三のラッパが吹き鳴らされると、TPP加盟によって美しい国土は荒れ地と化し、米国市場原理主義の猛威が日本社会を荒廃させた。
第四のラッパが吹き鳴らされると、活断層の上の原発がいつのまにか続々と再稼働し始め、人々は原発事故の悪夢に怯える日々を過ごした。
第五のラッパが吹き鳴らされると、血税を食い荒らすシロアリ官僚がますます増殖し、再び増額された巨大公共事業・役人利権予算に群がった。
第六のラッパが吹き鳴らされると、権 力の横暴を防ぎ止める役割を担っていたはずの憲法が、国家権力によって次々と都合よく改悪され、国民主権や基本的人権がないがしろにされた。
第七のラッパが吹き鳴らされると、憲法改悪によって戦争への道が切り開かれ、集団的自衛権の名のもとに日本が報復攻撃の対象とされ、・・・・・・・
これが近未来の日本の姿となってしまうかも知れない。
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これは、参院選後の日本の状況であろう。ヨハネの黙示録ならぬ「地獄の黙示録」が展開される。特に、各国の中央銀行が政府に返済の意思がない国債を大量に購入し続け、民間銀行をはるかにしのぐ不良資産を抱え持っているから、やがてリーマン・ショックのマグニチュードをはるかにしのぐ国際金融危機が訪れることは確実だ。
その最大の責任人物は野党の大同団結に動かなかった実態は「偽装野党」民主党の海江田万里代表―細野豪志幹事長である。地獄の黙示録の展開に対して生涯、重い十字架を負わなければならない。
なお、Wikipediaによると、「ヨハネの黙示録」は次のような構成になっている。同巻の本来の趣旨は、「天網(てんもう)恢恢(かいかい)疎(そ)にして漏(も)らさず」の例えのように、悪徳ペンタゴンおよびその支持者であるシロアリ族の悪事が世に明白となるととともに、(人格)神の怒りが頂点に達し、悪徳ペンタゴンおよびその支持者であるシロアリ族が永久に滅ぼされ、「至福千年王国」の到来を告げるものである。
サイト管理者はすでに終末・末法時代に突入したことを指摘した。ただし、ハイゼンベルクの提唱に始まる不確定性原理の指摘するように、「至福千年王国」の到来は確定的ではないだろう。善意の人間の叡智を結集する必要がある。ただし、植草氏の指摘するように諦めてはならない。
- 緒言(1章)
- 初めの言葉(1:1-3)
- 七つの教会へのあいさつ(1:4-8)
- ヨハネへの啓示が示された顛末(1:9-20)
- 七つの教会へのメッセージ(2章-3章)
- エペソ教会: 偽りを退けたが、愛から離れた(2:1-7)
- スミルナ教会: 貧しいが富んでいる。死に至るまで忠実であれ。(2:8-11)
- ペルガモ教会: サタンの王座がある場所で忠実に証ししているが、ニコライ派の教えを悔い改めよ。(2:12-17)
- テアテラ教会: 愛、奉仕、信仰、忍耐を知っているが、イザベラという女の好き勝手にさせている。(2:18-29)
- サルデス教会: 死んでいる。目を覚まして悔い改めよ。 (3:1-6)
- フィラデルフィヤ教会: 門を開く。みことばに従い、名を否まず、力があった。(3:7-13)
- ラオデキヤ教会: 冷たいか熱くあれ。門の外に立ってたたく(3:14-22)
- 神の玉座 天における礼拝と小羊の登場(4章-5章)
- 神の御座に上れ(4:1-3)
- 聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな(4:4-11)
- 子羊だけが封印を解くことのできる(5:1-7)
- 彼らは讃美をささげる (5:8-14)
- 子羊が七つの封印を開封する(6章-8章5節)
- 七人の天使がラッパ(トランペット)を吹く(8章6節-11章19節)
- 第一のラッパ:地上の三分の一、木々の三分の一、すべての青草が焼ける (8:6-7)
- 第二のラッパ:海の三分の一が血になり、海の生物の三分の一が死ぬ (8:8-9)
- 第三のラッパ:にがよもぎという星が落ちて、川の三分の一が苦くなり、人が死ぬ (8:10-11)
- 第四のラッパ:太陽、月、星の三分の一が暗くなる(8:12-13)
- 第五のラッパ:いなごが額に神の刻印がない人を5ヶ月苦しめる(9:1-12)
- 第六のラッパ:四人の天使が人間の三分の一を殺した。生き残った人間は相変わらず悪霊、金、銀、銅、石の偶像を拝んだ(9:13-21)
- 天使に渡された小さな巻物を食べた。腹には苦いが、口には甘い(10:1-11)
- 二人の証人が殺されるが生き返る(11:1-14)
- 第七のラッパ:この世の国はわれらの主、メシアのものとなった。天の神殿が開かれ、契約の箱が見える。(11:15-19)
- 天の戦い、地における獣の増大、地の刈り入れ(12章-14章)
- 最後の七つの災い 神の怒りが極みに達する(15章-16章)
- 七人の天使が神の怒りの満ちた七つの鉢を受け取る(15:1-8)
- 神の怒りを地にぶちまける(16:1)
- 第一の鉢:獣のしるしを付ける者、獣の像を拝む者に悪性のはれ物ができる(16:2)
- 第二の鉢:海が死人の血のようになって海の生物がみんな死ぬ(16:3)
- 第三の鉢:水が血に変わる(16:4-7)
- 第四の鉢:人間が太陽の火で焼かれる。それでも神を冒涜し、悔い改めない(16:8-9)
- 第五の鉢:獣の国が闇におおわれる。激しい苦痛(16:10-11)
- 第六の鉢:しるしを行う3匹の悪霊、ハルマゲドンに王を集める(16:12-16)
- 第七の鉢:大地震 島も山も消える(16:17-21)
- 大淫婦の裁きとバビロンの滅亡(17章-18章)
- 大淫婦が裁かれる(17:1-18)
- バビロンの滅亡 (18:1-8)
- 人々がバビロンの滅亡をなげく(18:9-19)
- 喜べ。バビロンが完全に滅びる(18:20-24)
- 天における礼拝 子羊の婚礼(19章1-10節)
- 大群集が神を讃美する(19:1-6)
- 子羊の婚宴(19:7-10)
- キリストの千年の統治の開始、サタンと人々の裁き(19章11節-20章)
- この世の支配者たちの上に君臨される方
- 白い馬に乗った方の名は「誠実」「真実」、血に染まった服を着る「神のことば」、「王の王」「主の主」(19:11-16)
- 獣と偽預言者が火の池に投げ込まれる (19:17-21)
- 千年王国
- サタンは底知れぬ所に封印されるが、その後しばらく自由の身となる (20:1-3)
- 殉教者と、獣の像を拝まず、獣の刻印を受けなかった者が復活して、千年間統治する。(20:4-6)
- 千年王国の後
- サタンが一時的に解放されて神の民と戦うが、滅ぼされる(20:7-9)
- サタンが獣や偽預言者もいる火と硫黄の池に投げ込まれて、永遠に苦しむ(20:10)
- 最後の裁き:いのちの書に名が無い者がすべて火の池に投げ込まれて、永遠に苦しむ (20:11-15)
- この世の支配者たちの上に君臨される方
- 新天新地
- 新しい天と新しい地 最初の天と地は去った。(21:1-8)
- 神が人と共に住み、涙をぬぐわれる、死もなく、悲しみもない。そこにはいのちの書に名が書かれている者だけが入ることが出来る。(21:2-8)
- 新しいエルサレムの説明 (21:9-27)
- 神と子羊の玉座からいのちの水の川が流れる(22:1-5)
- 全体の結び
- イエス・キリストの再臨(22:6-17)
- 警告:この書物に(記述を)付け加える者には災害が加えられ、(記述を)取り除く者からはいのちの木と聖なる都から受ける分が取り上げられる。 (22:18-21)