あの安倍晋三政権の忖度ばかりしてきたNHKでさえ、森友疑獄事件での背任罪(右翼勢力養成学校である森友学園側に対して、国民の財産である国有地を実質的にタダで贈与した罪)を隠すため財務省が、ごみ処理費用で業者にウソをつくように依頼していたというスクープを流した(報道した)。この森友疑獄事件に加え、鳴り物入りで公開された森友疑獄事件での佐川宣寿前財務理財局長の偽証罪(安倍政権の圧力はなかったと断定したこと)疑惑、イラク日報隠蔽発覚問題(文民統制の崩壊と軍国主義国家への暗転)、森友疑獄事件を覆い隠すためや裁量労働時間制導入のための偽データの国会への提出など国民の代表である国会議員の国会での業務(予算委員会を始めとした各委員会)を妨害した威力業務妨害罪疑惑など、安倍政権は底なしの沼に陥っている。内閣総辞職は必至である。

「天網恢恢疎にして漏らさず」といういう有名なことわざ、教訓がある。「天が悪事を日の下(もと)に敷いた網は粗く、悪事を見逃すようであるが決してそうではなく、悪事は必ず全ての国民(昔風に言えば、民)に明らかになる」という意味だが、本年に入ってからこの教訓を実感させられる。

あのNHKのスクープは昨年2月、野党から「8億円かけてゴミを撤去するとなれば、ダンプカー4000台を投入する作業になる」と詰問され、慌てた財務省理財局は森友学園に対して、「そのように語って欲しい」と嘘の弁明を半ば、強要したというものである。そもそも、そんな膨大なゴミ量が存在していなかったことは今や、多くの報道機関や政治サイトが明らかにしているところであって、森友疑獄事件で時価10億円の国有地を8億円(実際は10億円)も値引きしたのは日本共産党が赤旗で、近畿財務局の担当関連者の証言としてこの事案が「安倍晋三・安倍昭恵氏の首相夫妻の案件」だったからである。

また、膨大な量のイラク日報の自衛隊・防衛省による隠蔽問題は、軍民統制(シビリアンコントロール)を破壊し、日本を軍国主義国家するものであり、平和主義(国際紛争を解決する手段として軍事力は行使しないし、そのために軍事力を保有しない)を国民主権、議会主義(国民の代表である国会議員で構成される国会を国権の最高機関とするという理念)とともに三大理念のひとつにする日本国憲法を破壊するものだ。こんな状態の下で「自衛」のための戦力として「自衛隊」を明確に容認する憲法改悪などを行ったら、とんでもないことになる。「自衛」という言葉に騙されやすいが、2015年に強行採決で成立させた安保法制=戦争法では、集団的自衛権を容認しているため、内閣の解釈によって完全な集団的自衛権まで行き着くのは必然だからだ。

安倍おろしを目論む二階俊博自民幹事長

さすがの自民党内部でも、二階俊博幹事長が危機感を抱き、「(自民)党内で(これらの重大案件への)対応を考えさせてもらう」として、安倍内閣に総辞職を求める意向だ。週刊現代も68%の政治部記者が安倍退陣を予想している。

日本の金融運営に大失敗した日本銀行

これに加えて、日中、日米貿易戦争(日本の鉄鋼製品にも高率関税を課す)の勃発と円高による景況悪化(日本銀行が発表した企業短期経済観測調査の大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数=DI=は2016年3月調査以来8期ぶりに悪化した。原材料価格の高騰に加え、貿易戦争への懸念や円高進行により景況感が悪化した。先行きも製造業・非生業ともに悪化予想)と金融・資本・為替市場の動揺による経済失政、北朝鮮の核問題から除け者国家にされた外交失政、極端な不平等条約である日米地位協定(日米安全保障条約第六条に存在根拠を持つ)に基づいて強行された未亡人製造機と揶揄されるオスプレイの横田基地への突然の配備と、安倍政権のなすことはもう無茶苦茶、支離滅裂。

安倍内閣・安倍政権(霞が関官僚組織含む)には一国も早く退陣してもらわないと、日本がさらなる国難を迎える。それにしても、動きが鈍い東京、大阪地検特捜部が気になる。民間団体の安倍首相夫妻、特に安倍昭恵夫人らに対する刑事告発は受理しているものの、刑事告発を待つまでもなく、本体が即行動を興すべきである。そうならないのが、日本が衰退しきっている証左だ。国民は、真性民主主義の樹立を求めて理念を柱に大同団結すべきである。特に、立憲民主、自由、社民は少なくとも統一会派を決定して団結し、民進と希望の党員のうち、ゆ党に属さないものは、統一会派に移るべきである。

 

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