2月2日投開票の京都市長選挙は現職の自公に立憲、国民、社民が相乗りし、御用組合である連合が全面的にバックアップした門川大作候補が再選され、革新派陣営は相当の投票数差をつけられ、敗北を喫した。政策連合の強化が必要である。

投票結果をみると、投票率は前回の35る68%から40.71%に上昇したものの、自公に立憲、国民、社民が相乗りした門川大作候補が21,640票(投票者総数に占める得票率=相対得票率=45.1%)で当選、日本共産党と令和新選組が推薦した弁護士の福山和人候補は161、618票(得票率34.6%)と予想外の大差で敗北した。意外だったのは、地域政党京都党前代表・前京都市議会議員の村山祥栄候補が94,859票(得票率20.3%)と善戦し、福山候補に票が流れることを阻止したことだ。

京都府の京都市庁舎

村山氏は自公両党の補完勢力である日本維新の会と関係が深。い。2008年2月の京都市長選挙から選挙に立候補し、84,750票(得票率19.9%)を獲得して、非共産系候補として競合していた門川大作候補から票を奪い日本共産党推薦の弁護士の中村和雄候補に951票差まで迫らせるほど健闘した。前回は門川候補に票が流れることを阻止したが、今回は福山候補に票が流れることを阻止した結果になった。

日本共産党の小池晃書記局長は今回の京都市長選挙に対して、➀2日投開票された京都市長選挙で、日本共産党・れいわ新選組推薦、新社会党府本部・緑の党府本部支持の福山和人候補は、当選には及ばなかったものの、現職市長を相手に、大健闘の結果となりました。ご支持いただいた市民のみなさん、ご支援いただいたすべてのみなさんに、心からの感謝を申し上げます②今回の選挙は、候補者擁立、政策づくり、広い市民との共同など、最善のたたかいができたと確信しています。福山和人候補は、市民から次つぎと寄せられる提案をもとに、「くらし応援すぐやるパッケージ」をはじめとするマニフェストを発展させ、文字通り「市民共同の選挙」となりました-との談話を発表している。

しかし、2008年2月の京都市長選挙とはまったく逆に、これほどの差をつけられて福山候補が敗北したことに対する総括がない。中村候補に対する対策が全く不十分だったことの証左であろう。小池談話は表向きのものでしかなく、日本共産党の執行部である常任幹部会(委員長が志位和夫氏で日本共産党の党首)はショックを受けているというのが本当のところだろう。

その意味で、日本共産党が門川候補が選挙戦終盤展開したいわゆる「反共攻撃」(スターリニズム批判)にまだ耐えられないことを明らかに示している。年代別に、若者の投票動向が中高年齢層とは異なっていた可能性もあるが。仮にそうだとしても、同党は、弁証法的唯物論や史的唯物論(階級闘争史観)、資本論といったスターリン主義の呪縛から脱し、新たに生まれ変わった姿を日本全国の市民・国民に示さなければならないだろう。さもなくば、解散・総選挙で政策レベルでの共闘は困難になり、立憲、国民に小選挙区で党員票を献上させられるだけに終わるだろう。このままで行けば、米国の共和党と民主党のような政策レベルでは対して違いのない二大政党制が出現する公算が大きい。それは、同党の現政策とも大きく矛盾する。

また、日本共産党とともに福山候補を推薦し、応援した令和新選組も投票率が上がったとはいえ、5ポイント程度しかない。有権者116万人のうち、5万人程度で門川候補と福山候補の投票数の差から言えば、まだまだ「無党派層」と呼ばれる国民主権・地方自治の理念を放棄してしまっている有権者層を呼び戻す力を持つに至っていない。

注目された大阪市長選挙が、革新派ではなく守旧派の勝利で終わったことで、安倍晋三政権は解散・総選挙に自信を持ち、遅くとも夏のオリンピック・パラリンピック後には解散・総選挙に打って出てくるだろう。政策連合の再構築が急がれる。

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