ウクライナ事変、ゼレンスキー米国傀儡政権の停戦合意努力の放棄で長期化へ
AMUR REGION, RUSSIA - APRIL 12, 2022: Belarusian President Alexander Lukashenko (L) and Russia's President Vladimir Putin talk during a meeting in a technical area at the Soyuz-2 carrier rocket complex at the Vostochny Cosmodrome. Mikhail Klimentyev/Russian Presidential Press and Information Office/TASS –осси€. јмурска€ область. ѕрезидент –‘ ¬ладимир ѕутин и президент Ѕелоруссии јлександр Ћукашенко (справа налево) во врем€ беседы в инженерном корпусе технического комплекса космического ракетного комплекса "—оюз-2" на территории космодрома ¬осточный. ћихаил  лиментьев/пресс-служба президента –‘/“ј——

NHKなど西側諸国のメディアによると、ゼレンスキー米国傀儡政権の停戦合意努力の放棄でウクライナでのロシアとウクライナの戦争は長期化する見通しだ。ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領との首脳会談後にプーチン大統領が明らかにした。当面、ウクライナの極右ネオ・ナチ軍隊の拠点になっているマリウポリでの戦闘が焦点になる。

ゼレンスキー大統領、「早期停戦」努力放棄か

本サイトで述べてきた今回のウクライナ事変(ロシアによる特別の軍事作戦=ロシアによるウクライナへの軍事侵攻)に至る経緯を大まかにまとめてみると、次のようになる。

  1. 東西ドイツが統一ドイツとして北大西洋条約機構(NATO)に残留することについて、1990年2月9日に米国のジェームズ・ベーカー米国務長官がソ連のミハイル・ゴルバチョフ共産党書記長と会談し、統一ドイツがNATOの加盟国としてとどまることができるなら、NATOは1インチたりとも東方に拡大しないことで合意。その後、ブッシュ大統領(父)とベーカー国務長官、ソ連のゴルバチョフ大統領とシェワルナゼ外相とのトップ会談で確認された。正式の合意文書や調印文書は存在しないが、米国の国家安全保障公文書館が機密指定解除した公式記録には発言内容が記録されており、NATOは国際法上、拘束される(https://www.youtube.com/watch?v=j_Z2uhKOFGI)。
  2. しかし、米国を盟主とするNATOは米国一極支配体制を維持するためNATOの東方拡大を続け、ソ連(後のロシア)との約束を反故にしてきた。その最終仕上げがウクライナへの内政干渉である。米国は、ユシチェンコ大統領を誕生させた2004年12月の「オレンジ革命」や2014年の冬のマイダン暴力革命(バイデン副大統領やヌーランド国務次官候補がウクライナの米国大使館を根城にして、ウクライナに根付いていたステパン・バンデラを「開祖」とするネオ・ナチ組織を使って暴力的かつ非合法的手法でヤヌコーヴィッチ政権を打倒し、親米政権を「誕生」させた」)を通して、ウクライナ政権を傀儡政権にした(2014年2月)。
  3. 2014年の2月のマイダン暴力革命に抵抗して、ロシア系ウクライナ人が多かったクリミア半島地方は住民投票でロシアへの併合が決定。東部ドンバス地方ではロシア系住民による親米ウクライナ政権に対する抵抗運動が起こったが、親米ウクライナ政権はこれを武力弾圧(虐殺・拷問含む)し続けてきた(注:これについてはれいわ新選組の山本太郎代表も不定例記者会見で明らかにしている=https://www.youtube.com/watch?v=3C9NwfAi44M山本代表の立場はロシアの軍事侵攻は断じて許されない、即時停戦してそのうえでロシアとウクライナに対して、実質的な交渉を求めるというもの)。このため2014年9月、停戦協定に相当するミンスク合意Ⅰがウクライナ、ロシア、東部ドンバス地方のドネツク州、ルガンスク州の間で結ばれたが、協定は守られなかった。そこで、翌年2014年2月にドイツ、フランスの仲介の下で、①ウクライナ政府軍と両州のロシア系住民からなる武装組織との停戦②ドネツク州、ルガンスク州に高度の自治権を付与するーことなどを盛り込んだミンスク合意Ⅱ(2月17日には安全保障理事会第 7384 回会合にて採択=2202号決議=され、国際法になった=https://www.unic.or.jp/files/s_res_2202.pdf=)が成立したが、これも守られなかった。
  4. ウクライナ内部では、ネオ・ナチ組織に多額の資金援助を行ったイホル・コロモイスキー氏が、マイダン暴力革命後正式に発足したポロシェンコ大統領からドニプロペトロウシク州知事に任命されたが2015年3月、コロモイスキー氏の子分と言われるオレクサンドル・ラゾルコ氏がウクライナの国営石油パイプライン管理会社ウクルトランスナフタ(UkrTransNafta)社の最高経営責任者を解任された後、コロモイスキー氏の私兵とされる者たちがウクルトランスナフタ本社を襲撃し、ウクライナ政府が任命した新任の最高経営責任者を追い出した事件が発生。コロモイスキー氏はポロシェンコ大統領からドニプロペトロウシク州知事を解任され、両氏の対立が決定的になった。
  5. 一方、マイダン暴力革命後に、バイデン副大統領らはウクライナで様々な利権を得た。米国がウクライナに生物・化学研究所を設立させ、国際機関による査察も拒んだのもその一環だ。また、バイデン副大統領の次男であるハンター・バイデン氏がウクライナの天然ガス会社であるブリスマ・ホールディングスの取締役を務め、月額5万ドル(約536万円、当時のウクライナ国民の月収は6ドル程度)の高額報酬を受け取っていた。高額報酬の裏には、バイデン副大統領親子にブリスマ・ホールディングスなどでの資金洗浄疑惑など不正行為があったと見られ、ウクライナの検事総長が捜査を進めていたが、バイデン副大統領がポロシェンコ大統領に圧力をかけて解任させた。
  6. ハンター・バイデン氏の不正疑惑は今年の3月からニューヨーク・タイムズなど米紙が一斉に報道した(https://news.yahoo.co.jp/articles/b8d898ab36e85ce15a6dbd8199bb04609777210d)ため、これと関連して米国のウクライナ政権への内政干渉(傀儡政権化)が明らかになってくる可能性がある。
  7. ポロシェンコ大統領と決裂したコルモイスキー氏は、自身が保有しているテレビ局(「1+1」)を使い、俳優だったゼレンスキー氏を主役に「国民のしもべ」と題するドラマを放映して、ポロシェンコ政権の不正を国民の前に明らかにし、俳優だったゼレンスキー氏を大統領にさせる選挙活動に取り組んだ。
  8. ゼレンスキー大統領候補はウクライナ国民に、ミンスク合意Ⅱを誠実に実行することを約束して2019年春の選挙で大統領に就任するが、ゼレンスキー大統領はドンバス地方のドネツク、ルガンスク両州の代表はテロリストだと公言し、就任後はミンスク合意Ⅱの誠実な履行は放棄した。そして、バイデン政権が2021年1月に発足すると、ゼレンスキー大統領は同年3月25日に「軍事安全保障戦略」を承認する大統領令を発出した。この「軍事安全保障戦略」には、「ロシア連邦との地政学的対決において、国際社会がウクライナを政治的、経済的、軍事的に支援することを求める」ことが明記されるとともに、優先順位の高い項目として「ウクライナのNATOへの完全加盟」が明記された。ゼレンスキー大統領はさらに同年9月に、クリミアの「脱占領と再統合」のための戦略を実施するための行動計画を承認した。そして、2022年6月には正式にNATO加盟を果たす意向だった。

こうした経緯のため、ロシアのプーチン大統領としてもミンスク合意Ⅱは破棄されたとして2月24日、ロシアとウクライナ東部のドンバス地方、クリミア半島のロシア系住民の安全を守ることを主たる目的として、「特別の軍事作戦」としてウクライナへの軍事侵攻を行わざるを得なかった。サイト管理者(筆者)は、ウクライナの国民(市民)の犠牲をこれ以上増やすことのないよう、ミンスク合意Ⅱをたたき台として即時停戦交渉を行い、ロシアとウクライナが早期に停戦するべきだと述べてきた。無条件即時停戦は理想論としてはその通りだが、国際政治・軍事情勢の下では現実的には難しいだろう。

しかし、ゼレンスキー大統領側はこれまでのロシア・ウクライナ間の停戦交渉で、ウクライナ半島問題では若干の譲歩(今後15年間は継続協議し、軍事力は行使しない)を行ったものの、ウクライナ東部地方の主権・領土問題については「首脳どうしで話し合う」と曖昧な姿勢に終止しつつ、特に「ブチャの市民大量虐殺」をSNSで公開したころから、米国などNATO諸国からの軍事支援を引き出す(チェコからは戦車供与、米国からは最新軍事兵器の供与約束を取り付ける)など早期停戦には消極的で、徹底抗戦の姿勢を明らかにしている。

なお、「ブチャの市民大量虐殺問題」では国際情勢解説者の田中宇(さかい)氏が、「市民虐殺の濡れ衣をかけられるロシア」と題する解説記事で次のように伝えている(https://tanakanews.com/220408bucha.htm)。

ウクライナの首都キエフ郊外の住宅街ブチャで市民が街頭や地下室などで殺され、米国側(米欧日)がそれをロシア軍の犯行と決めつけて非難している。ウクライナ側が流した遺体の動画などからみて、ブチャで数十人以上の市民が何者かに殺されたのは事実だろうが、この殺戮の犯人が誰であるかは未確定だ。戦闘当事者であるロシアとウクライナの両方から独立した中立な第三者組織の現地調査は行われていない。ウクライナを傀儡としてきた米国とその傘下の欧日など米国側は、ウクライナ当局の主張を鵜呑みにして「ロシア軍の犯行だ」と決めつけている(に過ぎない)。ロシア政府は「虐殺はウクライナ側が行ったもので、ロシアに濡れ衣を着せる歪曲話を、米国側がロシア敵視のために使っている」と言っている。 (Evgeny Norin: Bucha needs to be properly investigated, not used for propaganda) (Kremlin: Bucha Provocation Aimed at Slandering Russia)(中略)

4月2日、ウクライナ内務省傘下の国家警察の部隊がブチャに進駐してきた。国家警察の部隊は、ブチャに露軍が駐屯していた時に犯した戦争犯罪について調査したり、露軍に協力した者たちを探して取り締まったりするのが進駐の目的だった。国家警察と一緒に、同じ内務省傘下の組織である極右民兵団(アゾフ大隊やThe territorial defence battalions)の部隊も同行した。ブチャに進駐してきた極右民兵団の1つの部隊(Sergei Korotkihが率いるBOATSMAN BOYS)が発表した動画では、ブチャの街頭を巡回中に、民兵の一人が上官に「青い腕章をつけていない奴ら(注:ゼレンスキー政権を支持しないか中立のウクライナ国民)を射殺して良いですか」と尋ね、了承をもらっているやり取りが収録されている。 (Sergey Korotkih (“Boatsman”) posted a video of clearing of Bucha)(中略)

クライナ内務省に戦争プロパガンダのやり方を教えてきたのは英国の諜報機関だ。ロシアの諜報機関は4月2日、英当局とウクライナ当局が戦争プロパガンダの手法について電話でやり取りしているのを傍受したという。昔からウクライナでは、極右を育てているのは英諜報界だと言われていた。極右民兵はならず者なので、捕虜になったロシア軍兵士を何人も拷問して殺し、その光景をいくつも動画にとってインターネットで公開したりしている。ロシア政府は開戦後、ウクライナ内務省傘下の正式部隊である極右民兵が捕虜虐待の戦争犯罪を犯していると国連などで問題にしてきたが、米国側は知らんぷりだ。しかし、これはまずいといって英当局がウクライナ当局と話し合った電話を、露当局が傍受したのだそうだ。軽信者たちは「露当局の話なんか信用できない」と言うだろうが、私から見ると「さもありなん」である。米国側マスコミより、RT(Russia Today)やタスやスプートニクといった露側メディアの方が、道理の通った話を流している。 (Danish Merc Confirms Ukrainian Forces are Killing Russian PoWs) (Russian Investigators’ Evidence on Azov Commanders’ Attempts on Lives of 8 Russian Troops

ロシア・ウクライナ間の停戦交渉では、ゼレンスキー大統領に最終決定権はないと見られており、ポーランドの米国大使館、つまり米国ディープ・ステート(DS)傘下のバイデン大統領が握っているとの見方が強い(https://www.youtube.com/watch?v=NPTQDFdXB0g&t=419s)。バイデン大統領としては、ウクライナの国民(市民)が犠牲になったとしても米国の一極支配体制を維持するため、ウクライナでの戦争を泥沼化し、経済制裁を強化・多様化することによってロシアを破壊することに狙いがあると見られる。

こうした停戦交渉の実態について、ロシア側は折り込みだ。このため、ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領との首脳会談後にプーチン大統領は次のように当初の目的達成を最優先するとの姿勢を強調している(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220412/k10013579741000.html)。

ロシアのプーチン大統領はウクライナと行っている停戦交渉について「ウクライナが合意から後退し、こう着状態に陥った」と非難しました。そのうえで「目的が達成されるまで軍事作戦は継続する」と述べ、現時点では停戦に応じず、軍事侵攻を続けていく考えを強調しました。

そして「軍事作戦をもっと早く進められないのか聞かれるが、戦闘を激しくすることでそれは可能だ。ただ、残念ながら犠牲者を伴う。われわれは、計画に沿って粛々と作戦を実行する」と述べました。一方、ロシア軍が撤退した首都近郊のブチャで多くの市民が殺害されているのが見つかり、欧米がロシアによる戦争犯罪だと非難していることについてプーチン大統領は「シリアで化学兵器が使用されたと騒がれた時と同じようにフェークだ」と主張し、ロシアの関与を否定しました。

そのうえで、トルコのイスタンブールで先月末に行われた停戦交渉についてプーチン大統領は「ブチャをめぐる挑発行為を受けてウクライナ側が当時の合意から後退し、こう着状態に陥った」と非難しました。そして、一方的に併合したウクライナ南部のクリミア半島や東部地域の独立の承認が合意の前提になるというロシア側の主張を踏まえ「交渉で最終合意に至り、目的が達成されるまで軍事作戦は継続する」と述べ、現時点では停戦に応じず、軍事侵攻を続けていく考えを強調しました(以下、略)。

日本を含め、西側諸国のマス・メディアは深層・真相を伝えないので信用できないが、プーチン大統領の記者会見は正しく伝える義務がある。それで、引用させていただいたが、プーチン大統領の決意は固いと見られる。当面は、アゾフ海の港湾都市で、アゾフ大隊の拠点になっているマリウポリをロシア軍側が完全に制圧できるか否かが焦点になるだろう。東京新聞の「食料も弾薬も切れ、水たまりの水を飲み…『今日が最後の日か』マリウポリのウクライナ兵が玉砕覚悟をSNS投稿」と題する次の記事を参照してください(https://www.tokyo-np.co.jp/article/171309)。ただし、ロシア軍を油断させるための情報戦の可能性もある。

「今日が、恐らく最後の戦いの日になる」―。ウクライナ南東部マリウポリで、ロシア軍の侵攻に抵抗しているウクライナ軍部隊が11日、交流サイト(SNS)に、玉砕を覚悟した悲痛な思いを投稿した。40日余に及ぶ包囲戦で、十分な支援が受けられないまま戦ってきた状況がうかがえる。

ただし、ウクライナ側の「フェイク」ではない可能性もある。アゾフ大隊などネオ・ナチ勢力の拠点であるマリウポリでの戦闘は既に長期に及んでいる。マリウポリの市民の脱出を阻止し、市民をロシア軍の盾にしているのはネオ・ナチ勢力である可能性がある。ただし、ロシア軍が既に勝利していて、アゾフ大隊などネオ・ナチ勢力を完全に制圧するに至るところまで決着が着いているようだ。もっとも、ロシア軍はロシア系ウクライナ人の安全を守るため東南部に駐留し続け、他方、米国・NATOは軍事兵器を供与し続けるだろうから、ウクライナ事変(ウクライナでの戦闘)は戦闘期間としては長期化する可能性がある。実質的にはバイデン大統領の傘下にあるゼレンスキー大統領も、一人の人間としてウクライナ国民の犠牲を考慮して内心は悩んでいるのではないか。

ウクライナ事変を契機に世界情勢は大転換

ウクライナ事変を契機に世界情勢は、これから激しいインフレ(供給力不測によるコストプッシュ・インフレで激しい総需要抑制政策を取ることくらいしか対応策がない)と金融危機に見舞われる欧米日諸国陣営側と、石油や天然ガス、金、IT産業に必要な希少金属を豊富に持つロシアや中国、中東産油国、イランなど「コモディティ大国」の非欧米日諸国陣営側に分かれ、大転換が起きるだろう。欧米日諸国陣営側はQE(Quantitative Easing=量的金融緩和)を止め、QT(Quantitative Tightening =量的金融引き締め)を行わなければならないが、田中宇氏が指摘するように、株式価格や債券価格の暴落を恐れて隠れQEを続けるため、米国連邦準備精度理事会(実務的には、傘下の12連邦準備銀行)と債券(証券)をFRBに買い取ってもらった金融界が、裏取引で帳簿上で債権・債務を相殺する偽のQTを行うかもしれない。

しかし、QEを止めQTを行わなければ、欧米日諸国は激しいインフレに見舞われ、結局は正しい金融政策、つまりQEを止めてQTを行わざるを得ない。米欧日諸国側は、米大統領選挙が行われる2024年までに金融・経済情勢が極めて厳しくなるとの予想も出ている。こうなると、「コモディティ大国」の非欧米日諸国陣営側が最終的には勝利を収めることになる。その意味で、田中氏の「まだまだ続くロシア敵視の妄想」と題する解説記事は参考になる(https://tanakanews.com/220413russia.htm、無料解説記事)。

ウクライナ戦争は、すでに戦闘がだいたい終わっているが、米国側のマスコミ権威筋が描いて人々に軽信させ続ける妄想の構図として、激しい戦闘や残虐な市民殺害が延々と続くように演出がなされる。プーチンのロシアは今後もずっと米国側から敵視され続ける。プーチンはそれを歓迎している。米NATOは、ロシア敵視をしたがらない中立諸国に対する脅しや敵視を続け、中立諸国は米国を嫌ってロシア側についていく。すでに世界の資源類の大半は、親露もしくは中立な諸国が持つ利権になっている。米NATOがロシア敵視を続けるほど世界の資源がロシア側に属する傾向になり、米国側よりもロシア側(非米側)が豊かになる。(中略)

ゼレンスキーがドイツの新聞に語ったところによると、とあるEU加盟大国(ドイツ?)の指導者がウクライナ政府に対し、ブチャの市民虐殺がウクライナ側による演出・やらせでないかという疑いをかけ、演出がなかったことを示す証拠を出せと言ってきたという。一般市民より多くの情報を持っているEU諸国の上層部にも、ブチャ事件が露軍に濡れ衣を着せるためのウクライナ側の歪曲でないかと疑っている勢力がいるということだ。ウクライナ側は、ブチャ事件の現場に第三者の調査機関が入ることを許さないまま現場を片付けてしまった。ブチャ事件でウクライナ側とぐるになって歪曲記事を書く米欧日マスコミは「戦争犯罪組織」である。ある程度の真相はこれから見えてくる。マスコミはそれもフェイクと呼んで無視するだろうが、実はマスコミこそフェイクである。 (EU leader wanted proof Bucha wasn’t staged – Zelensky) (Putin Says Lukashenko Handed Him Documents That Expose Bucha Fake

ウクライナでの戦闘は終わりつつあるが、米国側(隠れ多極主義者)とプーチンは、相互に強烈な敵対を続けて世界が二分され続けてロシア側(非米側)が資源の大半を持ったまま強くなるシナリオを具現化する必要がある。だから、実際の戦闘が終わっても、米国側のマスコミ権威筋が描いて人々に軽信させ続ける妄想の構図としては、激しい戦闘や残虐な市民殺害が延々と続くように演出がなされる(似た構図の誇張であるコロナ危機と同様に2年ぐらい続くとか)。今後もしばらくは、ウクライナのあちこちで、露軍による市民虐殺や化学兵器散布の濡れ衣が展開され続ける。 (ロシアを「コロナ方式」で稚拙に敵視して強化する米政府) (Pentagon Treats Azov Claims Of Russian Chemical Attack With Caution After UK Amplified Them)(中略)

米国側では中立的な立場が禁止され、欧州全部がNATO加盟を強要されている。EUはNATOの言いなりになってロシア敵視をやらされている。NATOはロシアだけでなく中国敵視も担当し始め、日本などアジア諸国も「もっと中露を敵視しろ」とNATOから強要されている。米国がNATOを動かしているというより、米国とNATOが同じ方向で別々に動いている感じになっている。ここで気になるのが、もし米国で、今秋の中間選挙で共和党が連邦議会の上下院の多数派を握り(可能性大)、2024年の大統領選挙でNATO嫌いのトランプが返り咲いたらどうなるか、ということだ。 (EU now is just NATO’s ‘economic department’) (NATO To Engage In Asia-Pacifc To Counter China)(中略)

対米従属の同盟諸国は、世界の資源の多くを持っているロシア側と敵対させられ、NATOの泥舟に全員乗せられた挙げ句、米国がトランプになってNATOの泥舟とともに沈没させられ、米国の軍事力の後ろ盾を失い、超インフレや米金融崩壊によってお金も失った状態で、「戦争犯罪者」のはずのプーチンに資源をくださいと媚びを売ることになりかねない。

ただし、サイト管理者(筆者)はこういう事態になることは望まない。重要なことは、世界の覇権を握っていた米国のディープ・ステート(DS=闇の帝国:軍産複合体と多国籍金融資本・企業=)を処理することだ。2024年の米大統領線で共和党の大統領候補になりそうなトランプ前大統領は、ディープ・ステート(DS)に属さない。米国で建国の理念である清教徒の精神を昇華させることができ、同前大統領がそれを理解して、基本的人権=良心・信仰・思想・結社の自由と生存権=を保障する「人類共同体」としての「地球村」を構築する方向に向かうかどうかが、最も重要かつ喫緊の課題だと思っている。



この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう