総務省が24日発表した3月の消費者物価指数(2015年=100)は、生鮮食品を除く指数が前年同月より0・4%高い101・9だった。上昇は3年3カ月連続。エネルギー価格が原油の協調原産で下がったため前月の0.6%上昇より前年比上昇率が下がったが、品薄が続くマスクは4・1%の上昇。今後、休業の要請が続くと見られるため、生産が少なくなる一方、買い溜めなどで食料品など商品が品薄になることが予想されるため、物価上昇に拍車がかかることが予想される。コロナ禍は長期化が予想され生活支援金・休業補償金は継続が必要になるため、赤字国債の増発を続ければスタグフレーションを警戒しなければならなくなる。そのためにも、取り敢えずは消費税をゼロ%に引き下げる必要が出てくる。
食料は値上げや消費増税の影響で、外食が3・0%、菓子類が2・8%上昇した。一方、国産牛肉は新型コロナで訪日外国人客が激減して消費量が落ち込んだ影響で、上昇幅が1・0%にとどまった。今後は、新型コロナウイルス感染対策のための防備品の価格はもちろん、食料品の買い溜めや休業要請で生産の低下が顕著になってくるため、消費者物価が徐々に上昇してくることが予想される。
統計値の発表は現実より遅れるが、現実は既に非正規労働者の解雇や休業が全国展開している、訪日外国人の極端な減少、それに伴う関連業界の業務停止などでコロナ大不況の状況に陥っているため、こうした状況が今後の統計値に表れてくる。
休業補償が出ても労働基準法により非正規労働者は実際の給与の40%に抑えられているため、物価の上昇を抑えるとともに、生活支援金の上乗せ分として取り敢えず消費税率はゼロ%に引き下げることが必要だ。最終的には、利権支出を切り込む歳入・歳出構造の抜本的な見直しが必要になってくる。