限定的緊急事態宣言では事態は悪化、大規模PCR検査検査を核とした正しいコロナ禍対策を

事実上の飲食店の営業活動停止(補償は店舗のみで納入業者などにはなされないから、重大な経済的被害が生じる)を中心とした「緊急事態宣言」は効果がなく、解除の時期の目処は絶たない。新型コロナ感染症の「幹」になっている無症状感染者への対策が根本であり、「政変」にも直結する。

1月9日土曜日のコロナ感染状況

本日1月9日土曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の1月2日土曜日の814人を大幅に回る3日連続の2000人台と過去3番目に多い2268人になり、重症者は前日比変わらずだが、過去最多を維持する129人、死亡者は8人になった(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)。
東京都のモニタリングhttps://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/では、7日移動平均での感染者数は1668.0.3人、PCR検査人数は9653.1人だから、瞬間陽性率は17.49%。東京都独自の計算方式でも14.9%。感染者のうち感染経路不明率は67.58%だった。
全国では、午後23時59分時点で新規感染者数は7790人、死亡者は59人、重症者は前日より1人増加して827人が確認。20日足らずで死亡者数は1000人を超え、4000人台になった。大阪府は新規感染者が3日連続600人台の607人が新規感染、死亡者は10人、北海道は215人が新規感染し、8日、9日合わせて4人の死亡者が確認されている。飲食店の営業時間の短縮要請で大阪府、北海道では感染者数が減少に転じたとする政府=菅義偉政権の説明は事実に反する。
【参考】東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、1月7日時点の実効再生産数は全国が前日比0.15人増の1.33人、東京都は前日比0.18人増の1.45人となっている。

東京都のコロナ感染者数の推移

東京都のコロナ感染者数の推移

1月8日金曜日コロナ感染状況
昨日1月8日金曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の12月1日木曜日の783人を1603人上回る過去2番目の2392人に激増、重症者も前日から8人増えて過去最多の129人になった(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)。
東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は1460.3人、PCR検査人数は8746.7人だから、瞬間陽性率は16.70%。東京都独自の計算方式でも14.9%。感染者のうち感染経路不明率は68.07%だった。
全国では、午後23時59分時点で新規感染者数は昨日7日を上回る過去最多の7882人超、死亡者は78人、重症者は前日から30人多い826人が確認されている。
【参考】東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、1月7日時点の実効再生産数は全国が前日比0.07人増の1.18人、東京都は前日比0.05人増の1.27人となっている。

大阪府、京都府、兵庫県の3府県でも本日9日、政府=菅義偉政権が緊急事態宣言を再発令するが、1都3県と同じように対象を「飲食店」に限っていては宣言解除の目処は立たなくなるだろう。懸念されることは、対策の基本であるPCR検査体制の拡充が中心でないことと、英国で変異した英国型の猛威が衰えておらず、英国型ウイルスが日本国内に既に上陸していることが確実で、その市中感染が懸念されることだ。英国では変異種が猛威を振るっているが、都市封鎖(ロックダウン)を行っているにもかかわらず、極めて深刻な状態になっている。NHKWebが本日9日早朝「英 変異ウイルス感染拡大 1日の死者1300人以上 深刻な状況続く」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210109/k10012805491000.html)と題して報道しているので、引用させて頂きたい。

変異した新型コロナウイルスの感染が拡大するイギリスでは8日、1日当たりの感染者が6万8000人を超え、死者も1300人以上と、いずれもこれまでで最も多くなり、深刻な状況が続いています(中略)。

一方、イギリス政府は8日、アメリカの製薬会社モデルナが開発したワクチンを承認したと発表し、1700万回分を確保して、春には接種を始めるという見通しを示しました。

イギリスでは、これまでにおよそ150万人がファイザーとアストラゼネカが開発した2種類のワクチンを接種していて、政府は国民への接種をさらに加速させたいとしています。

変異した新型コロナウイルスの感染が拡大するイギリスでは8日、1日当たりの感染者が6万8000人を超え、死者も1300人以上と、いずれもこれまでで最も多くなり、深刻な状況が続いています。

英国ではファイザーとアストラゼネカが開発した2種類のワクチンを接種しているが、接種した英国民の感染状況は不明だ。2回接種しなければ効果は出てこなことが原則だから、これについて、英国政府は有効性・安全性・持続性について公表する必要がある。


 

ヤフーニュースが掲載した日刊ゲンダイの報道(https://news.yahoo.co.jp/articles/a736e6ef606fb79a797e973f20718f3863602fc0)を引用させて抱く。

日刊ゲンダイは、厚労省の公開データを基に空港検疫で判明した陽性者を調査。行動歴が「英国」の入国者に絞ると、12月は9人。うち、21日までの10日間に限ると7人だった(別表)。10月は8人、11月は4人なので、ここへきて増えているように見える。英国では変異種ウイルスが9月に出現し、11月から感染が拡大した。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。

「例えば、12月に陽性が判明した『行動歴が英国』の入国者が変異種ウイルスに感染していても不思議ではありません。コロナに感染していても空港のウイルス検査は精度の問題があり、陰性と出ることもある。陰性扱いの入国者から変異種ウイルスが日本で広がる恐れもあります」

PCR検査は感染してても「偽陰性」になる割合は30%とされる。また、英国滞在者は陰性でも14日間の待機が必要だが、短期出張の日本人や日本に居住する外国人の再入国は免除されてきた。さらに国の要請に従わず、公共交通機関で待機場所に移動する入国者もいるのだ。

政府=菅政権は経済へのダメージを「重視」して、11カ国以外からの入国を禁止し、11カ国の中でも市中感染者が見つかれば入国を拒否するとして「水際対策」を強化しているとしているが、英国のジョンソン首相が12月19日に発表したあとの「水際対策」だから時、既に遅しの感はいなめない。そもそも、「水際対策」で日本国内上陸を阻止することはまず、不可能だ。

英国では都市封鎖(ロックダウン)しているのに感染拡大と死亡者増加が続いているから、「飲食店」を中心にした緊急事態宣言対策では限界がある。むしろ、ニュースサイト・リテラの投稿記事「菅首相 緊急事態宣言の記者会見で露呈したヤバさ!支援策打ち切りを隠し、結婚式の祝辞のような締め台詞」(https://lite-ra.com/2021/01/post-5758_3.html)のように、コロナ禍を利用して、中小零細企業を淘汰しているとの見方もある。本サイトでも投稿してきたようにその指摘は正しいだろう。重要な箇所を引用させて頂きたい。

菅首相の問題は記者会見のひどさや感染防止対策への関心のなさだけではない。緊急事態宣言の発出でさらに苦境に立たされる人びとへの支援策についても、まったく考えていないのだ。今回、政府は時短営業をおこなった事業者に対する給付金の増額、今年2月末までとなっている「雇用調整助成金」特例措置の延長と大企業の助成率を最大75%から100%への引き上げをおこなうというが、いまのところ打ち出されている追加の支援策はたったのこれだけ。

そればかりか、緊急事態宣言を発出したというのに、企業倒産を防ぐための「持続化給付金」や「家賃支援給付金」は、予定どおり1月15日で申請期限を終了させ、延長しないというのだ(中略)。

さらに、緊急事態宣言の再発出が叫ばれていた最中の先月12月15日に閣議決定した第3次補正予算案では、菅首相は「GoToトラベル」「GoToイート」「GoTo商店街」に追加で計1兆856億円も計上。第3次補正予算案の総額は73.6兆円だが、喫緊の最重要課題である病床の確保をはじめとする医療提供体制の強化や検査体制の充実といった「新型コロナ拡大防止策」に充てられたのは、たったの6兆円だった。(中略)

“ブレーン”アトキンソン氏の「中小企業は消えてもらうしかない」を実行する菅首相
実際、菅首相が心酔しているブレーンである小西美術工藝社社長であるデービッド・アトキンソン氏は、以前から“中小企業の淘汰”を唱え、こう主張してきた。

「人口減少の観点からして、小規模事業者の中でも中堅企業にはならない、なろうとしない、慢性的な赤字企業はただの寄生虫ですから、退場してもらったほうがいい」「中小企業は、小さいこと自体が問題。ですから、中小企業を成長させたり再編したりして、器を大きくすることをまず考えるべきです。それができない中小企業は、どうすべきか。誤解を恐れずに言うと、消えてもらうしかありません」(「プレジデント」2020年5月29日号)

雇用を守ることを最優先すべきこのコロナ禍にあって「ただの寄生虫」「消えてもらうしかない」と言い切ることには背筋が凍るが、恐ろしいことに、菅首相はこうしたアトキンソン氏の考えを政策に反映させ、実行に移そうとしている。

この指摘は正しい。本サイトの次の投稿記事を参照して下さい。

ただし、一昨年末からの新型コロナウイルスの性質・特徴が各国の研究機関によって、だんだん明らかになってきている。今こそ、この研究成果に基づいてコロナ禍対策の抜本転換を打ち出さなければならない。

基本は本サイトでもしばしば拡散させていただいたが、➀無症状感染者からなる感染震源地(エピセンター)の全員検査を含むPCR検査の実施(社会的検査)体制の早急な確立②高齢の無症状感染者に対してはすぐに服薬できる重症化を抑えるためのアビガンの投与③英国のワクチン接種の状況を見ながら、有効性と安全性がある程度確認できれば、新型ワクチンを接種するーことだ。

これに加えて、経済が不況から恐慌に陥ることを防ぐための財政資金の投入(基本は、持続化給付金制度の延長など企業の存続と雇用を守るための財政措置の大幅強化。日本経済の供給能力を低下させず、需要の下支えを行うこと)ーだ。デモクラシータイムスの児玉龍彦東大名誉教授と金子勝立教大学特任教授(慶応大学名誉教授)の対談シリーズの1月7日版が重要だ(https://www.youtube.com/watch?v=hVtn7Br-PWw)。以下、参考図を示して概要を照会したい。