オミクロン変異株によるコロナ感染対策では「換気装置・空気清浄化装置」の利用が不可欠(追記)
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オミクロン変異株による新型コロナ感染者が急増(爆増)しているが、新型コロナ感染の主要ルートはエアロゾル感染=空気感染だ。寒い冬には窓を開けての換気は行えないため、換気装置ないしは空気清浄機の取り付け利用が効果的との意見が多くなってきた。

コロナ感染症対策では換気・空気清浄化装置が不可欠

日本では新年に入ってからオミクロン株による新型コロナ感染者が急増している。感染症の基本対策は「検査と隔離・治療」だが、日本の厚生労働省の医系技官からなる「感染症利権ムラ」では、PCR検査の否定と隔離・治療施設の本格的な増強を徹底的に拒否してきた。そのため、感染者は自宅療養を余儀なくされている。しかし、本サイトでしばしば指摘しているように、新型コロナ感染の主要ルートはエアロゾル感染(感染者が呼吸する際に排出する二酸化炭素中のエアロゾルにコロナウイルスが含まれている)=空気感染だ。昨年2021年の8月、世界的に権威のある米国の科学・医学雑誌「サイエンス」で明らかになり、世界の医学界では常識になっている。

やむを得ず、厚労省も昨年末ころから、ある程度はしぶしぶと認めるようになった(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q2-2)。ただし、未だに「濃厚接触者」という言葉がマス・メディアを含め、横行している。

問2 新型コロナウイルス感染症にはどのように感染しますか。

感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出される、ウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。一般的には1メートル以内の近接した環境において感染しますが、エアロゾルは1メートルを超えて空気中にとどまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不十分であったり、混雑した室内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。
また、ウイルスが付いたものに触った後、手を洗わずに、目や鼻、口を触ることにより感染することもあります。WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。

エアロゾル感染=空気感染が感染の主要ルートなら、本来はPCR検査の徹底化(無症状感染者の補足)と隔離・治療施設の本格的な増強が必要だが、厚労省医系技官で構成している「感染症利権ムラ」では、これらを徹底的に拒んできた。このため、「自宅療養」という名の「自宅放置=遺棄」という不作為がまかり通っている。東京都でも小池百合子都知事が「隔離施設増強」から「自宅療養」に方針転換した。東京新聞が「2000室空いていても入れない…東京都の宿泊療養施設 感染急拡大 小池知事「自宅療養」へ方針修正」と題して次のように伝えた(https://www.tokyo-np.co.jp/article/155977)。

新型コロナウイルス「オミクロン株」の感染が急拡大する東京都では、都が軽症、無症状者向けに用意した宿泊療養施設に約2000室の空きがあるにもかかわらず、入室待ちが出ている。受け入れ枠に余裕を持たせる狙いがあるが、希望する患者からは不満の声が上がる。前提となる「原則宿泊療養」の方針そのものも事実上修正する事態となっており、未曽有の拡大ペースの中で都は対応に苦しんでいる(以下略)。

東京都福祉保健局が公表している1月25日時点のコロナ陽性者の治療状況は次の通りだ(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)。同局によると、自宅療養者(現時点で自宅療養が妥当と判断された感染者)と入院・療養所等調整中(概ね自宅にいらっしゃるが、病院・療養施設での受け入れが妥当と判断された感染者)の感染者を合計すると、6万9342人に上る。基本的には、入院・療養等調整中の感染者がより容態が深刻だということを意味する。なお、重症者は東京都の独自基準で、人工心肺か体外式膜型人工肺(ECMO)を装填している感染患者で、厚生労働省の基準のひとつである集中治療室で治療を受けている感染患者は含まない。厚労省基準の重症者は200人を上回っている模様だ。26日時点の自宅療養者数は4万2733人、入院・療養所等調整中の感染者数は3万4260人で、合計7万7353人になった。

「自宅療養」の現状は厳しい。政府の広報紙と揶揄されるあの読売新聞でさえ「隔離に四苦八苦、自宅療養急増10万人…ゴミ袋で「カーテン」・家庭内で「悪循環」」と題して、次のように伝えている(https://www.yomiuri.co.jp/national/20220124-OYT1T50021/)。

新型コロナウイルスの感染拡大で、全国の自宅療養者が10万人を超えた。流行している変異株「オミクロン株」は重症化しにくい傾向があるとされ、入院せずに自宅で療養する人が日々増えている状況だ。感染力の強さから隔離などを行うことが難しく、家庭内感染や再感染が相次ぐ事態となっている。

東京都内の戸建て住宅で、妻と息子(9)、娘(6)の4人で暮らしている40歳代の会社員男性の一家では、今月18日に息子のコロナ陽性がわかった。息子は2階で、残る3人は1階で過ごしていたが、22日に娘の感染も判明。男性は「できる限りの対策をやったつもりだが……」と嘆いた。(以下略)

自宅・家庭がコロナ新規感染場所のトップになり、職場や学校の集団感染を誘発している。エアロゾル感染=空気感染を断つための方策を取り入れない限り、いくら厚生労働省などの指示(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601721.pdf。換気の大切さを指示してはいるが、五番目の低い位置づけだ。しかも、真冬に高熱で苦しむ感染症患者の部屋を喚起するのは不可能だ)通り「自宅療養」を行ったとしても、家庭内感染を防ぐのは難しい。必要条件として、コロナ感染者が自宅療養している家庭はもちろん、一般の家庭でも換気(部屋の空気の入れ替え)がまず、重要になってくる。厚労省でも換気の重要性をある程度は認めるようになったが、千葉県松戸市は一歩先を進んでいる(https://www.city.matsudo.chiba.jp/kenko_fukushi/kansenshou/kanki.html)。

千葉県松戸市役所

感染対策はマスク・手指消毒だけではありません!

  • 新型コロナウイルス感染症の感染経路の一つである、エアロゾル感染(空気中を漂う微粒子)
  • これを防ぐためには効果的な換気が重要です!
  • できるだけ常時換気を行い、空気中を漂うウイルス量を減らして感染リスクを下げましょう。

住居での換気のポイント

  • 令和3年11月、産業衛生の専門家による、住居内での効果的な換気方法の検証を実施しました。
  • 検証では、窓開けによる換気や扇風機、レンジフード、空気清浄機を使った換気の効果を測定し、住居での効果的な換気方法を明らかにしました。
  • 友人や親戚等が家に集まって過ごす機会も多くなる季節です。住居内でも換気を徹底して感染リスクをさげましょう。

住居での効果的な換気法をまとめました

CO2モニターの貸し出しを行っています

ご自宅や車内の換気状況を判断する目安となる二酸化炭素濃度を測るCO2モニターの貸出を行っています。
ぜひ一度、換気状況を確認してみましょう!
申請方法などはこちらからご確認ください。

家庭でも飲食店などでも換気装置・空気清浄化装置の導入が必要であり、政府や地方自治体は導入のための補助金を大幅に増額すべきだ。内需新興にもなる。換気装置・空気清浄化装置の大手としてはダスキンや三菱電機が有名だが、ダスキンでは飲食店などの業務用換気装置として、ベンティエールというものを紹介している。

換気の仕組みが分かる動画だ。ただし、もっとも重要な自宅療養を行っている家庭ではダイキンの換気装置はエアコン一体型(https://www.daikinaircon.com/kanki/)であり、導入コストがかなりかかる。エアコンに取り付けられる換気装置などの開発が必要だろう。【追記:01月29日】ヘパフィルターを使った1万円〜2万円程度の家庭用のコロナ対策空気清浄機は既に開発・発売されている。ヤフーのショッピングサイトでは、https://shopping.yahoo.co.jp/ranking/keyword/?p=%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E7%A9%BA%E6%B0%97%E6%B8%85%E6%B5%84%E6%A9%9F+%E3%81%8A%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81例えば、https://store.shopping.yahoo.co.jp/automaxizumi/ijio-airpurifier-h2.html?sc_i=shp_pc_search_itemlist_shsrg_titleが参考になる。アマゾンでは「家庭用空気清浄機」で検索すれば、1万円程度から6万円程度まで、さまざまな機器が示される。

飲食店や自宅療養を余儀なくされているコロナ感染者宅に、政府や地方自治体は補助金をもっと出すべきだ。東京都は厚生労働省の福島靖正医務技監が定めた酸素飽和度が95%をさらに下回る90%未満にならないと入院ができないようにしてしまった。これでは、感染者は呼吸が極めて困難になり、死に直結してしまう。まん延防止措置や緊急事態宣言のターゲットになっている飲食店ではなおさらのことだ。併せて、PCR検査の徹底化(無症状感染者の補足)と隔離・治療施設の本格的な増強を行わなければならないし、そのためにも科学と医学にのみ充実な日本版疾病予防センター(CDC)を創設し、「感染症利権ムラ」を一掃すべきだ。

本投稿記事は、Youtubeの清水有高氏編集・公開の「一月万冊」での清水氏と朝日新聞出身記者の佐藤章氏の対談番組を参考にさせて頂きました(https://www.youtube.com/watch?v=qxXFfLkcLbM)。

26日の全国・東京都のコロナ感染状況

2022年1月26日の全国のコロナ感染者は7万1523人と初めて7万人を超えた。東京都は下図のように2日連続で新規感染者数が14086人になり、1日の新規感染者が1万人を超え、過去最多を更新した。26日時点の自宅療養者数は4万2733人、入院・療養所等調整中の感染者数は3万4260人で、合計7万7353人になった。




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