枝野新立憲民主党の成否、山本代表率いるれいわとの共闘がカギ(暫定投稿)

9月10日午後、合流新党の代表と党名を決める衆参両院議員の選挙が行われ、枝野幸男候補が107票、泉健太候補が42票を獲得、党名は「立憲民主党」が94票、「民主党」は54票、その他1票になり、合流新党の代表は枝野氏、党名は「立憲民主党」に決まった。枝野陣営は最低限の目標100票はクリアしたが、「民主党」の党名を選んだ票が枝野氏に投票した国会議員の中に11人存在し、それ以外の1人は「立憲民主党」を選ばなかったことから、泉氏が「意外」に健闘した形になった。同時に行われった立憲パートーと国民サポーターを含むネチズンの投票数は泉氏が大幅に上回っている。泉氏はれいわの山本太郎代表と共闘する意向を示しており、新立民の成否(政権奪取ができるか否か)のカギは枝野代表が山本氏と共闘するか否かにかかっている。

◎注:9月10日の新型コロナ感染者は、東京では276人、都基準の重症者は前日比1人減の23人。7日移動平均の新規感染者は157.9 人、陽性率は3.%だが、PCR検査などの検査はまだまだ少ない。小池百合子都知事は営業時間短縮要請は今月15日に打ち切ると発表したが大丈夫か。全国では午後18時30分時点で692人感染確認 、4人死亡。8日には速報値で1日に1万5185件のPCR検査があったから、推測瞬間陽性率は4.6%。

バラエティ関係のサイトではあるが、政治サイトでもあるnote(https://note.com/)が同時に行った立憲パートナーと国民サポーターを含むネチズン(ネット市民)のネット投票の得票数(支持者数)は、泉氏3万9714票に対して枝野氏は5604票に過ぎない(https://note.com/yatou9/n/n04c3a0001042)。枝野氏の6.99倍の得票数だ。もちろん、この投票は同じパソコンやスマートフォンからは投票できないように最低限の工夫はしているものの、同じ投票者がパソコンとスマートフォンの双方で投票できる。また、立憲パートナーと国民サポーター以外の反枝野氏のネチズンも投票できる。だから、この「ネット投票」の結果を「世論調査の結果」としてそのまま信じることはできない。

合流新党のネット投票の結果

合流新党のネット投票の結果

しかし、ネチズンの間では、やはり枝野氏の評判は芳しくないようだ。いくつか理由を挙げてみると、①枝野氏以外は明言している「消費税の凍結や廃止」に対しては慎重な姿勢を取り続けている②枝野氏の強圧的姿勢から、新党での自由闊達な発言が封じ込まれる恐れがある③れいわの山本太郎代表と仲が悪いーことなどによると思われる。

合流新党(新立憲民主党)の代表に選出された枝野幸男氏

合流新党(新立憲民主党)の代表に選出された枝野幸男氏

代表選出後の記者会見でも、山本代表率いるれいわ新選組との共闘について聞かれ、「野党共闘は、野党共闘を求める市民の要望で形成されたもの。市民がれいわとの共闘も求めるかどうかによる」と明言は避けた。この市民というのは「市民連合(https://shiminrengo.com/about)」というもので、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求めて2015年12月に発足した。戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会 、安全保障関連法に反対する学者の会 、 安保関連法に反対するママの会 、立憲デモクラシーの会 、 SEALDs(2016年9月 解散)などが中心になって発足した。

護憲・平和主義が基本であるが、財政・金融政策、税制改革に関する考え方は不明である。サイトの下部に消費税減税に反対するデモクラシータイムスの動画を配置していることから、消費税減税には反対なのかも知れない。

ただし、新しい立憲民主主義の中堅・若手議員の間では消費税率の5%よりも、「消費税ゼロ%・凍結」の声が強まっている。日本共産党は消費税廃止を目標にしている。社民党の福島瑞穂党首も消費税減税の立場だ。市民連合には日本共産党の影がちらつくが、その場合は市民連合が消費税減税を柱として不公平税制の抜本的改革を打ち上げるかも知れない。そうなれば、市民連合もれいわを共闘に加えざるを得なくなる。枝野代表も「税制抜本改革の中で直感比率の是正を行わなければならない」などと言い出しているから、記者会見の限りではれいわも野党共闘に加わる可能性はある。

合流新党(立憲民主党)の代表戦の後、団結を誇示する枝野代表と泉氏

合流新党(立憲民主党)の代表戦の後、団結を誇示する枝野代表と泉氏

しかしながら、野党共闘は野党第一党(の党首)が各野党に働きかけるべきだ。枝野代表は党内の中堅・若手の議論に耳を傾け、少なくとも消費税減率のすくなくとも5%の引き下げで野党共闘を実現すべきだ。

これに対して、泉氏が健闘したのは、①物価上昇率が2%になるまで消費税を凍結し、積極財政に転換する②新しい立憲民主党内での政策論議を活性化する③山本代表率いるれいわと共闘するーことを、代表戦の立候補演説や日本記者クラブ部での公開討論会などで明言したことにあるのだろう。

れいわの山本代表は4日、東京7区(渋谷区など)にボーカリストの高橋阿斗(あと)氏(36)、東京5区(目黒区)に元東京都職員の中村美香子氏(50)、千葉11区には飲食店起業家・コンサルタントで過去3回出馬経験のある多ケ谷亮氏(51)の出馬を表明した。東京7区は立民の重鎮・長妻昭衆院議員(60)、東京5区には比例復活した比例東京ブロックの手塚仁雄衆院議員(53)の立民現職がいる。

山本氏の説明によると、東京知事選では東京7区、5区に相当する地域の得票数が多かったから、両区に候補者を擁立したとのこと。野党第一党の党首としての責任から枝野代表は、市民連合の働きかけを待つまでもなく、れいわの山本代表と会談して、候補者調整すべきだ。既に、玉木新党は前原誠司衆院議員らが新しい立憲民主党に揺さぶりをかけてきている。不況から恐慌入りがささやかれる中、枝野代表は経済政策に最大限の焦点を当て、自公両党の新自由主義に対応すべきだ。社会保障の充実など、何をするにしても財源が明確でなければ始まらない。古臭い「財政再建路線」にはこだわらないほうが良い。


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