今こそ、PCR検査と抗体検査の徹底検査が必要ー歴史的使命を終えた連合(玉木新党の性格について追記)

PCR検査の結果、東京型の新型コロナウイルスに新規感染していることが判明した人数がこのところ減少傾向にあるが、減少の程度に不安定さが見られる。また、PCR検査人数がやはり決定的に少ない。新規感染者が減少傾向にあるのは、今夏の猛暑のせいだと思われる。PCR検査人数が少なければ、無症状感染者を発見できず涼しくなる秋以降、2波が3波に暗転してしまう公算が大きい。政府=安倍晋三政権(実質的には菅義偉政権)も認めているが、インフルエンザの流行と重なり、医療体制が極めて厳しくなることが予想される。10月からは検査体制が変わるようだが、それでも不十分だ。コロナ禍対策に現政権がまともに取り組まないならば、退陣していただく他はない。

◎追記:9月9日の新型コロナ新規感染確認者は、東京都では午後15時の時点で2日連続で100人を上回る149人になり、死亡者が1人、重症者は都の基準で前日比3人増の24人になった。20代〜30代の若者は78人で、それ以外の年代の感染者の割合は47.7%。国内全体では午後20時30分現在で508人、14人の死亡者が確認された。202人が重症者。7日には速報値で1日に1万3275件のPCR検査が行われたため、推測瞬間陽性率は3.8%。

NHKWebサイト、朝日デジタルによると9月9日の新規感染確認者の状況は、まず第二波の感染震源地(エピセンター)になった東京都で170人、死亡者6人だった。7日には100人台を下回ったものの再び100人台を超えた。このうち、感染経路不明者は全体の56%に当たる73人。6日の検査人数は不明である。ただし、東京都が公開している7日移動平均の新規感染者数は147.4人で、PCR検査検査人数と抗原検査人数の合計人数、陽性率はそれぞれ4130.0人、3.1%。

東京都のコロナモニター表

東京都のコロナモニター表

陽性率は日ごとの数字の公表が必要であるが、世界保険機構(WHO)の感染拡大が抑えられているか否かの判定基準である5%は下回っている。ただし、PCR検査数の妥当性については、累計人数が公表されていないから、モニター表だけでは分からない。また、全国では513人が感染し、18人の死亡者が出た。NHKサイトの報道によると、9日に結果が分かる6日のPCR検査人数は速報値で、6330件に過ぎなかった。まず、推測瞬間陽性率は8.1%と非常に高い。

コロナ感染者数とPCR検査人数

コロナ感染者数とPCR検査人数(https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html#h2_1)

次に、累計の検査人数は9月8日午前零時の時点で144万2802人。日本の人口は125.93×100万人だから、人口100万人当たり、1万1457人。ジョンズ・ホプキンス大学が整理して公開している各国ごと状況把握サイトhttps://www.worldometers.info/coronavirus/では、日本時間9日11時時点で人口100万人当たり1万283人だからほぼ一致する。しかし、東アジア諸国では人口100万人当たりの死者が日本の11人より多い36人の フィリピンでさえ2万6158人。死者がそれぞれ3人、5人、7人の中国、シンガポール、韓国ではそれぞれ11万1190人、35万3005人、4万607人だ。

東京コロナ

東京コロナ(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-08-01/QE7FKRDWRGGL01)

後者の諸国ではPCR検査を大規模に行うことによって、とりわけ意図はしているわけではないが、感染拡大につながっている無症状感染者を早期に発見、保護・隔離し適切な処置を行うことによって、コロナの感染拡大を防止しているかまたは制圧している。これらの諸国に比べれば、日本ではPCR検査体制が未だに全く整っておらず、検査を受けたくても受けられない国民・住民が多く存在していることが推測される。

PCR検査は現在、日本型の新型コロナウイルスに感染しているか否かを調べるもので、抗体検査は過去に感染したかどうかを調べるために行うものだ。抗体検査が陽性でもPCR検査が陰性の場合は、コロナを体内で制圧できていることになり問題はないが、仮に抗体検査で陽性であり、PCR検査でも陽性の場合はまず、無症状感染者であり、感染拡大源になる。こうした人々を把握できていないことが最大の問題だ。もう一度、感染症の専門家の見解を踏まえたうえでの森永卓郎氏のYoutube動画を示しておきたい。

猛暑のため、新型コロナウイルスの活動は衰えている感があるが、残暑が終わればコロナウイルスが活性化して、再び感染拡大を「再開」することになり、インフルエンザの流行とも相まって極めて危険な時を迎える。本来は、10月25日に総選挙を行うべきではない。自民党内では、次期総裁に選出することが確実視されている菅内閣官房長官は選挙よりもコロナ対策とは言っているが、その一方で、コロナ感染拡大が抑制されていなくても、総選挙はある得ると公然と発言する重鎮も多数、存在する。役割分担を決めているのだろう。

10月からは、保健所を通さなくてもかかりつけ医に相談して検査を受けるか、または検査可能な医療機関を紹介してもらい検査を受けるようになるが、それでも、政府の側から積極的に大規模なPCR検査や抗体検査を行う姿勢は見られない。あくまでも、「自己責任・政府無責任原則」という新自由主義に基づく対応だ。野党側は「消費税減税もしくは凍結」を旗印に、れいわ新選組も加わることができるようにして、政府=安倍・菅政権に対して大規模な検査体制の実施を求めつつ、総選挙に向けての準備をすべきだ。


なお、各種メディアの報道および植草一秀氏のメールマガジン第2725号「玉木雄一郎氏が復活セサル米製民社党」によると、玉木新党(国民民主党の後継政党になる見込み)には、14人が参加する見通しになっている。個人名(敬称略)は、
衆院議院(6名)=玉木雄一郎、前原誠司、古川元久、岸本周平、山尾志桜里、浅野哲(電機連合出身の労組議院)
参院議院(8名)=大塚耕平、小林正夫(電力総連)、浜野善史(電力総連)、矢田雅子(電機連合)、榛葉賀津也、増子輝彦、足立信也、伊藤孝恵

日本労働組合総連合会(連合)傘下の産別労組のうち、旧同盟系で連合の御用組合化を支えている産別労組は、UAゼンセン(177万人、繊維・化学・流通・サービス)、自動車総連(79万人)、電機連合(57万人)、JAM(38万人、機械)、基幹労連(27万人、鉄鋼・金属)、電力総連(23万人)。

労働組合の労働者の組織率は著しく低下しており、全国の勤労者約5026万に対し686万人、14%に過ぎない。これら御用組合系の労組のうち、電力総連(原発推進)と電機連合(消費税増税賛成)の労組議員4人(傘下の労組組合員の合計は78万人)が新・国民新党に参加する予定だが、その他の労組出身議員は新国民民主党への参加表明を行っていない。衆院議員では古川伸一郎(自動車総連)、参院議員では田村麻痺(ゼンセン)、磯崎哲史(自動車総連)、河合孝典(ゼンセン)、濱口誠(自動車総連)ら5人の国会議員である。

消費税多額還付を受けられる大手自動車メーカの産別労組である自動車総連出身の労組議員が玉木新党(新国民民主党)に参加しなかったのは多少、驚いているが、日本の自動車メーカに過去の栄光はない。既に、ITとりわけAIを使った自動運転化と電気自動車化が時代の趨勢になっており、日本の自動車メーカーでさえ今後、生き残れるか極めて不透明になってきている。また、電機メーカもハードの時代はとっくの昔に終わっており、ソフトの時代になっているが、ソフト開発力となるとゲームソフトが世界に冠たるものという程度。将来のことを真剣に考えなければならない。

既に、連合の使命は終わった。植草氏は少なくとも、「自動車総連、UAゼンセン、基幹労連、JAMfは憲法破壊と原発ビジネスにしがらみを有しているのだろうが、組合員の立場を尊重するなら、電機連合や電力総連などの完全なる『御用組合』と一線を画すべきだ」と主張しておられる。

「55年体制」はもう、完全に死滅しなければならない。そして、もはや「新55年体制」の「創設」は望むべくもない。連合は解体、政府を支持する「似非労働組合」と労働者の権利と利益を守る「真の労働組合」に分裂した方が、日本国民および日本の経済社会のためだ。非正規労働者を正規労働者化すれば、組織率も上昇し、労働組合の基盤も強化される。なお、山尾志桜里(しおり)衆院議員がれいわの山本太郎代表に接触したのは、中西恒樹氏問題の処理が遅かったことで批判を浴びていた時期を利用して、山本氏を新党に引き入れるか、れいわ新選組と共闘体制を築くことが目的であったとの見方が出ている。

原発反対の立場から政治の世界に入った山本氏の経歴から考えると、そうした要望を受け入れるはずはない。山尾志桜里衆院議員こそ、理念と政策が自身の信念と合致するのであれば、れいわ新選組に入党したらどうか。新国民民主党に、日本維新の会と一心同体の前原誠司氏が合流することになっている以上、新国民民主党が日本維新の会と合流する公算は大きい。維新は自民党の別働隊であり、憲法観も同じだ。なお、維新の橋下徹氏を総務相に起用するといううわさ話も出るほど、菅官房長官と維新の関係は深い。これに対して、山尾衆院議員の憲法観は日本国憲法の基本的人権の尊重・国民主権・平和主義をさらに深めるという立場と思われる。このままで行くと、政治生命を失うだろう。

※追記:親自民党系のメデイアとして知られる産経新聞は9月8日、前原誠司衆議院議員(民主党政権時代の外相)が「2010年9月7日に尖閣諸島沖の領海内で発生した海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件で、当時の菅直人首相が、逮捕した中国人船長の釈放を求めたと明らかにした」と報道した。前原氏が合流新党批判を開始したことを示している。報道の真贋は別にして当時は日中平和条約締結当時(1978年8月12日)は領有権問題は日中間で外交ルートで対処することになっていた。
しかし、これに反して、2010年10月6日発足した管直人内閣は「尖閣諸島問題については領有権は存在しない」と従来の日中間の暗黙の合意を勝手に変更して、この問題を国内法で対処することを強行したのが当時の前原国爻相兼沖縄担当相だった前原氏だった。根本的な非は菅内閣、前原氏にあるが、その後も、前原氏と一緒になって民主党(当時)のマニフェストに反して対米隷属外交に転換した菅首相も厳しく自己反省しなければならない。本件に関しては別途、詳細を述べるが、合流新党に移籍した旧民主党政権の幹部首相、閣僚は小沢氏を冷遇・追放して米国に屈してしまい、政権を自公両党に「大政奉還」したことの厳しい反省を迫られる。同時に、創設される新国民民主党の「自公補完勢力」としての性格が浮き彫りになってきた。

なお、れいわ新選組から山本代表が参院議員時代に菅官房長官と対決した際の動画をいただいたので、紹介しておきたい。次のサイトです。https://youtu.be/ZxeTwvklVfI。「自助・共助・公助」をモットーとする菅氏は筋金入りの「新自由主義者」であるとがよく分かる。




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