朝日デジタル2020年4月4日 4時09分掲載のワシントン発記事によると、日本の新型コロナウイルス感染の実態が掴めないとの理由から、「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、在日米国大使館は3日、米国に住んでいるが一時的に日本を訪れている米国民に向け、直ちに帰国するよう求める注意情報を出した」という。日本の政府=安倍晋三政権がPCR検査を抑制し、新型コロナウイルス感染状況の実態を隠しているというのがその理由である。政府=安倍政権の愚策によって、日本は世界の信用を失ってしまった。

ワシントン発の記事の後半には、「大使館がウェブサイトに掲載した注意情報は、『日本政府が検査を広範には実施しないと決めたことで、罹患(りかん)した人の割合を正確に把握するのが困難になっている』と指摘。『今後感染が急速に拡大すれば、日本の医療保健システムがどのように機能するのか、予測するのは難しい』として、持病を持つ人がこれまでのような日本の医療サービスを受けられなくなる恐れがあると警告した」とある。

在日米国大使館

米国を始め海外諸国は、日本政府=安倍政権が安倍首相と加藤勝信厚生労働相が依然としてPCR検査を抑制しているため、日本国内での新型コロナウイルス感染の実態が不明であるとの認識を共有しているのである。新型コロナウイルスは日本を特別扱いしてくれないから、米国や欧州と同様の感染状態になっていてもおかしくない。PCR検査をすれば陽性の判定が出るけれども、しないから気付かない感染者が新たな感染源になり、新型コロナウイルス感染拡大に意図せずして貢献してしまう。

これは、現行のPCR検査体制に今般的な欠陥があるからである。現状のPCR検査体制は破棄すべきだ。
こうした日本国内での感染状況が不明な段階では、➀持病をもつか高齢者を感染させると重症化し、救急車で入院することになり、PCR検査を余儀なくされるようになれば入院期間が長期化し、病床の不足をもたらすとともに院内感染を招き医療崩壊を招く②無症状あるいは軽症の感染者が重症化する可能性は否定できないから、その場合も救急車で入院することを余儀なくされるから、➀と同様の結果を招く。

NHKが2020年4月5日5時06分にサイトに投稿した記事によると、PCR検査を抑制している現状でも、「4日はこれまでに、東京都で118人、大阪府で41人の新たな感染が発表されるなど全国で367人の感染が確認され、1日の感染者の発表数はもっとも多くなりました」。

すでに、爆発的感染者増加(オーバーシュート)段階入りしていると見て良いだろう。国会を無視し、国会での承認を法律に盛り込まなかった悪法ではあるが、取り敢えずは改正インフル特措法に基づいて「非常事態宣言」を発令し、地域の状況を踏まえて地方自治体の首長(都道府県知事)に大きな権限を与えるべきである。

特に、➀PCR検査抑制体制を廃止し、PCR検査推進体制に抜本転換する②院内感染を防ぎ、医療崩壊に陥るのを何としても避けるため、あらゆる手立てを講じる③新型インフル感染者の治療のため、「接触者・帰国者」外来を持つ医療機関ではなく、一般の中核医療機関でもPCR検査を行えるようにするか民間の検査会社に委託する④少なくとも週末には外出禁止令を発令し、正当な理由なく外出している違反者には罰金を課すか勾留する④薬局や食料品店など当面の生活に必要な最低限の店の開店とサプライチェーンは維持する➄政府とともに休業補償を迅速、簡素、直接の方式で実施する-ことが不可欠だ。

基本方針は政府が発令することになるが、伝えられている内容では遅くて複雑、間接的すぎる。1世帯当たり30万円の現金を支給するとか、個人業主には融資ではなく100万円程度支給、中小企業には200万円程度現金支給するなどの観測記事が細切れでマスゴミに出ているが、4月7日に発表するというのでは遅すぎる。インフルエンザ特別措置法を改正した段階で、緊急経済対策策定に着手し、緊急事態宣言を早期に発令するとともに公表すべきであった。

内容についても、問題だらけだ。自己申告制で収入が減少した世帯を単位に30万円現金を支給するとの報道が流れているが、実に愚かだ。自己申告に必要書類も添える必要があるとのことだから、膨大な手間ひまがかかる。そのうえ、自己申告制と言っているが必要書類も添えなければならないので、実際の現金給付を受けられる世帯はわずかで、受給に要する期間も長くなるだろう。しかも、世帯構成は各世帯によって異なる。1人世帯1人の世帯もあれば10人の世帯もある。これでは、公平性の大原則に反する。

しかも、地方自治体に自己申請するとなると多大な人手と市・区役所、町・村役場の現場で混乱が生じる。この過程で、濃厚接触が全国で発生しそれがまた、新型コロナウイルス拡大の原因になる。個人業主には融資ではなく100万円程度支給するとの報道も流れているが、マスゴミに流すなら全体像を提供すべきだ。もっとも、そうした垂れ流し記事が本当だとしても、迅速・簡素・直接の基本理念からはほど遠くなることは覚悟しておかねばならない。なお、基本的に、フリーランス(個人で仕事を受注し、契約を結んで実績に応じて対価を得る)で法人を設立していなければ、個人事業主ということになるから、フリーランスにも支給されるはずだが、どうか。

東京オリンピックの強行開催を最上位の目的にしてきた政府=安倍政権の新型コロナウイルス対策は、最優先目標が日本国憲法に定められた国民の生命・財産を守ることに置かれていないから、本来のあるべき目的からすれば場当たり的で一貫性がなく、支離滅裂であり、専門家会議のメンバーにも国民や海外諸国の疑問に答えられる専門家がいない。感染経路が不明な感染者が多数発生しているのに、未だに「集団感染(クラスター)」だけを言っている。内閣も専門家会議も総辞職と交代にならざるを得ないところだ。