新型コロナウイルス感染再拡大、政府と自治体は徹底的な情報開示を(14日の染者数と都の感染者予測文書廃棄事件を追加)

朝日デジタルが2020年7月13日 21時55分に公開した「全国で新たに261人が感染 豪雨被災地派遣の保健師も」と題する投稿記事によると、「新型コロナウイルスの国内感染者は13日、午後9時現在で261人が新たに確認された。12日分の409人とあわせた感染者の総数は2万2318人となった。北海道では90代の女性1人が亡くなり、死者は984人となった」。東京では12日まで4日連続で200人超の感染が判明していたが、13日は119人の感染者が確認され200人台は下回ったが、それでも多いことに変わりはない。加えて、沖縄の米軍基地を中心に米軍基地での軍人、軍属の拡大が急増しているようだが、正確な感染者の公表は明らかでない。政府は「Go To トラベル」など首都圏からの全国への感染拡大の危険性を伴う不急不要の「キャンペーン」政策など支離滅裂な対応は止め、感染再拡大について今回のウイルスの遺伝子解析、毒性などの基本的情報と感染の実態を詳しく調べ、詳細を国民に明らかにすべきだ。

政府やその傘下にある小池百合子都知事率いる東京都はこれまで、①「夜の街で 接待を伴う飲食店」で集団感染が発生していることから、新宿区歌舞伎町や豊島区池袋などで積極的にPCR検査を行った結果、感染確認者が増大している②感染確認者の多くは30代未満の若者が多いため、患者は無症状・軽症であり、医療体制は逼迫していない−などを理由に、「Go To トラベル」キャンペーンの前倒し(8月上旬から7月22日)を断行する考えを崩していないし、全国への移動の自由化・経済活動の全面的解禁は継続する意向だ。

NHKのサイト(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/)より

しかし、新型コロナウイルスは変質しやすいことが知られている。国立感染症研究所はウイルスの遺伝子構造や毒性について詳細に調査・研究する機関だ。一刻も早く、現下で急増している新型コロナウイルスについて調査・研究を行い、武漢型、欧州型ウイルスとの異同について政府・国民に情報提供すべきだ。また、これまでは感染経路が不明な感染者数も公開されていたが、最近では公開されていない。恐らく、市中感染の割合が高まっているのだろう。首都圏を中心に市中に広まっていた無症状・軽症状の感染者の症状が悪化し、PCR検査などの検査が必須になってきた可能性が高い。

ただし、再選された小池都知事は廃止した「東京アラート」制度に代わる新たな数値目標は設けないことにしている。数値目標には感染症学的、医学的根拠はないが、一応の目安にはなる。これは、都としての対策を放棄したも同然と言われても仕方がない。

7月1日のフジテレビ系ニュース番組より。

国際保険機関(WHO)は安易な「経済活動の全面的再開」は感染者の拡大を招くとして警告している。

NHKのサイト(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/)より

そうであれば、「Go To トラベル」キャンペーンの前倒しや全国への移動の自由化・経済活動の全面的解禁は、「Go To Hell(地獄に落ちろ)」を促進することになる。NHKが7月14日4時29分に公開した「WHO『多くの国が誤った方向に』(進んでいるとして)新型コロナの事態悪化を警告」と題する投稿記事によると、拙速な移動制限の緩和や営業活動の無制限な自由化は、コロナ感染再拡大を引き起こすと警告している。本投稿記事のサイト(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/)若干、引用させていただくと、
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(世界保健機関=WHOの)テドロス事務局長は13日、スイスのジュネーブで開いた定例の記者会見で、12日までの24時間で世界各国から報告を受けた新たな感染者の数は23万人だったと明らかにしました。

そのうえで「多くの国が誤った方向に向かっている。感染を抑制し、命を救うことに焦点を当てた包括的な戦略を取らなければ、感染状況は悪くなるばかりだ」と述べ、人と人との間に距離を取ることなど基本的な感染防止対策を各国で徹底しなければ、事態はさらに悪化すると強く警告しました。

さらに「近い将来、『オールド・ノーマル』に戻ることはできないだろう」と述べ、感染拡大前の社会生活に戻ることは当面は困難だという認識を示しました。

また危機対応を統括するライアン氏は、感染状況が深刻なアメリカ大陸について「感染が制御できていない地域に限って、ロックダウンが必要かもしれない」と述べ、再度の外出制限も検討すべきだという考えを明らかにしました。
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なお、日本では米軍基地の米軍人、軍属(軍の家族や軍で働く米国人や日本人の人々)の間で、新型コロナウイルスへの感染が拡大しているようだ。日米合同委員会で、米軍基地での感染者は公表しないことになっているが、沖縄県では県の要請に応えて部分的に情報を開示し始めた。朝日デジタルが2020年7月13日 23時33分に投稿した「米軍の感染情報開示、韓国との落差 危機感高まる沖縄」と題する記事によると、「(沖縄)県は13日午後、普天間飛行場(宜野湾市)で新たに32人の感染が確認されたと発表した。

12日には牧港補給地区(キャンプ・キンザー、浦添市)でも1人判明し、在沖米海兵隊関係者の感染者は、7日以降で計94人となった」という(https://digital.asahi.com/articles/ASN7F76YYN7FTIPE01N.html?iref=comtop_8_03)。まとめたものが下図だ。

朝日デジタルのサイト(https://digital.asahi.com/articles/ASN7F76YYN7FTIPE01N.html?iref=comtop_8_03)より。

沖縄県の軍事基地の軍人・軍属は基地内に閉じこもっているわけではない。当然、沖縄県民と交流する。その交流から感染が拡大する場合もある。豪華客船ダイヤモンドプリンセス号での感染者・死亡者は、日本国内での感染者数・死亡者数から除外されているが、横浜港に着く前に沖縄県那覇港で入国手続きをしており、国内船になっている。当然、国内での感染者数、死亡者数に加えるべきだろう。在日米軍基地も日本に存在するうえ、日本国民の交流から感染が拡大する可能性があることから、本来は国内での感染者、死亡者に加えるべきだ。

首相官邸(https://www.kantei.go.jp/jp/guide/guide01.html)より。

在日米軍は沖縄県に集中しているが、他の都道府県にも存在する。朝日デジタルの記事によると、「米軍施設を抱える15都道府県の知事でつくる『渉外知事会』は5月27日、『感染症の発生状況について積極的に公表されるよう米側に働きかける』ことを求める要請書を外相、防衛相あてに提出した」。しかし、政府=安倍政権は在日米軍基地で発生したコロナ感染確認者や死亡者数のなどの情報取得・公開には消極的だ。

要するに、政府=安倍政権は最近急増始めた首都圏発の新型コロナウイルス感染拡大の情報を把握し、国民に公開することには極めて消極的だ。また、PCR検査などの検査等も抑制を続けていることに変わりはない。日本国憲法に定める財政民主主義(財政=歳入・歳出の詳細=については国会で定め、監視する)に違反してまで定めた10兆円の巨額予備費は今のこの時点においてこそ、有効に使うべきだが、「ほったらかしにしている」というのが偽らざるところだ。

基本はやはり、自公両党に支えられた安倍政権または自民党内での政局より成立する可能性もある次期自公政権には、一刻も早く退場頂くしかない。

※追記:
朝日デジタルが2020年7月14日15時16分に投稿した「東京都、14日の新規感染は143人 知事が明かす」と題する記事(https://www.tokyo-np.co.jp/article/41914)によると「東京都内で14日、新型コロナウイルスの感染者が新たに143人確認されたことがわかった。小池百合子都知事が報道陣の取材に明らかにした」。NHKが15時13分に公開した記事と同じ感染確認者数だが、こちらは取材元を明らかにしていない。小池東京都知事(第一期時)が東京オリンピックの来夏延期が決まった24日の直後の25日の記者会見で「ロックダウン」という言葉を使って以降4月に入って感染確認者が急増したが、この4月の状況よりも状況が悪化しつつある。

なお、東京新聞のWebサイトが2020年7月12日05時50分に公開した「都が感染状況の予測文書2通を廃棄 1通は本紙の情報公開請求後に」の記事によると、小池知事は厚生労働省のクラスター対策班の押谷仁東北大教授から3月17日に現状のままに推移すると都内の感染者は約1万7000人に急増するとの文書内容を口頭で受け取った。このため、東京都がより詳しい状況の統計データを押谷東北大教授に示したところ、同教授は19日に約3000人が感染するとの下方修正文書を同知事に示した。

東京新聞Webサイト(https://www.tokyo-np.co.jp/article/41914)

投稿記事によるとその後、「押谷氏はさらに精査し、都と意見交換した21日に、最終的な予測として『(4月2日から8日までの感染者として)320人』を示した。小池知事は23日の記者会見で、21日文書だけを公表し、『感染者が増加する見通しがあり、医療体制をしっかり準備していく』と述べた」という。東京都の吉田道彦感染症危機管理担当部長は17日の文書はすぐに廃棄。19日の予測内容はメールに届いたが、「6月、メールの容量がいっぱいだったので削除した」と発言したという。

メールの削除については普通、古いメールから削除していくのが普通だ。このことを考えると、押村東北大教授の感染者予測はメールであれ、文書報告であることは確かであり、吉田部長は感染症危機管理担当部長という重職にありながら、最終宛先は小池都知事である重要な2文書を同都知事と共謀して廃棄した可能性が高い。

小池都知事が2523日の記者会見で「ロックダウンも辞さない」旨の強行発言を行ったのは、吉田部長から報告を受けた押谷東北大教授の17日、19日の都内の予測感染者数が念頭にあったと推察される。なお、2つの文書の予測期間は記事では不明だが、前後関係と小池都知事が記者会見で「ロックダウン」という極めて強い言葉を使ったことからして、第3の予測期間と同じ4月2日から8日までの1週間ではないかと推察される。

なお、行政上の意思決定経過を明らかにするため、小池都知事は1期目の2017年、「東京都公文書の管理に関する条例」制定の先頭に立ち、同年6月に制定、翌月の7月から施行された。

また、朝日デジタルが2020年7月14日22時12分に投稿した記事によると、「新型コロナウイルスの国内感染者は14日、午後10時半現在で新たに332人が確認された。首都圏の1都3県が238人と7割を占めたほか、地方では移動先の大都市圏で感染した可能性がある事例も出ている」。やはり、首都圏が全国の感染源になっている可能性が高いと思われる。

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