臨時国会で「ワクチン接種賠償責任免責法案」の成立を絶対に阻止すべきだ

11月26日から政府主導で開かれた臨時国会で、日本学術会議会員拒否問題に加えて、重大な政府提出の法律事案が少なくとも2事案存在する。日本の農家の死活問題にかかわる「種苗法改正(実態は改悪)法案」あり、もうひとつは第3相の治験を十分通過しないまま急ごしらえで「開発」したコロナワクチンの事実上の強制接種に対し、健康被害が出た場合の政府=菅政権や製薬会社、医療機関の賠償責任を問わない「ワクチン接種賠償責任免責法案」だ。3つの何れの事案も菅内閣が吹っ飛ぶ事案だ。本投稿記事では「ワクチン接種賠償責任免責法案」の問題点について限定して述べたい。

10月28日水曜日コロナ感染状況

1028日水曜日の新型コロナ感染状況は、東京では1周間前の21日水曜日の150人より21人多い171人、重症者は前日比3人減少の30人だった(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)。厚生労働省の基準よりも少なくなる東京都独自基準の重症者は前日比変わらずの24人。全国では午後22時00分の段階で731人の感染者と5人の死亡者が確認された。東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は161.3人、PCR検査数は4061.6人だから、陽性率は3.97%。東京都独自の計算方式では3.5%。感染経路不明率は55.41%。
東洋経済ONLINEhttps://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、10月27日時点の実効再生産数は全国が前日比0.04人増加の1.10人、東京都が同0.03人増加の0.93人だった。概ね、上昇傾向に転じている。新型コロナウイルス対策について厚生労働省に助言する専門家会合(座長・脇田隆字=たかじ=国立感染研究所長)が開かれ、全国の感染状況について「微増傾向が続いている」と判断。そのうえで、医療体制の準備の必要性を訴えた。第3波襲来への備えが必要な段階に来ていると思われる。

政府=菅政権が今臨時国会に提出する意向を固めていたことは、朝日デジタルが8月27日18時43分に「コロナワクチンの副作用、製薬企業を免責 法案提出へ」と題してサイトに投稿・公開して報道していた(https://digital.asahi.com/articles/ASN8W6470N8WULFA019.html)。その要点を掲載させて頂きたい。
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(安倍晋三前政権の時代だったが、後継の菅義偉政権も同様の意向)新型コロナウイルス感染症のワクチン接種をめぐり、政府は、健康被害が出た場合の製薬会社などの賠償責任を免除する方針を固めた。必要な救済措置は政府が講じる。ワクチンを速やかに確保するための特別措置で、政府は、10月以降とみられる次期国会に関連法案を提出する。
(中略)

新型コロナの予防に使うワクチンの開発は現在、世界の製薬会社や研究機関などが進めている。各国で需要が極めて強く、臨床試験(治験)や承認手続きを一部簡略化し、通常より短期間で実用化される見込みだ。ウイルスの遺伝情報を使うといった新しいタイプのものも多く、実用化後に予期しない健康被害が生じる恐れがある

このため、製薬側は通常時に求められる責任の免除を求めている。政府も、巨額の賠償責任を嫌って製薬側のワクチン開発が滞るのを避け、早期の実用化と、必要な量を確保する点から厚生労働省を中心に具体的な救済制度の内容などを検討していた。
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なお、厚生労働省がサイト(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html)で公開している海外のメガ・ファーマ(巨大製薬会社)のコロナワクチン開発状況は下図である。厚労省の「公式見解」は、サイトをご覧下さい。多くのメガファーマは「3相試験(治験)」を開始した、としている。

本サイトでもしばしば投稿させていただいたが、RNA構造しか持たないコロナ系の新型コロナウイルスのワクチンを開発するのは、非常に困難というのが非政府系の専門家の見方だ。サイト管理者も世話になっている医療機関の医師から聞いたこともある。しかも、今回の新型コロナウイルスは変異しやすく、どの型のコロナウイルス効くのかはっきりしない。ある型の新型コロナウイスルには有効であっても、他の型のコロナウイルスには効かず、むしろ、健康被害をもたらす可能性はつねにつきまとう(参照:デモクラシータイムスのウィズ・コロナでは駄目で「ウィザウト・コロナ=Without Corona=の対策が必要とする動画対談番組https://www.youtube.com/watch?v=EsXZxtT34nI&t=629s)。

だから、朝日デジタルも「実用化後に予期しない健康被害が生じる恐れがある」ことを強調している。厚生労働省も第3相の治験結果の十分な調査なしに承認を急ぐから、ワクチンとして承認したことの責任を問われる。現実的には医療機関に従事する医師、看護士、職員や高齢者、持病を持った患者さんに優先的に摂取することを意図しているようだが、はっきり言って強制接種=人体実験になる恐れがある。

予期しない健康被害が出た場合は健康を取り戻す治療法は、事実上ないから、政府=菅政権や製薬会社、医療機関に対して、巨額の損害買収請求訴訟が多発することになる。「ワクチン接種賠償責任免責法案」の詳細はまだ明らかでないが、政府、製薬会社、ワクチン接種医療機関に対する損害賠償請求を認めず、免責する内容になっている公算が大きい。菅首相は今週月曜日の26日に招集された臨時国会の所信表明演説で、「来年前半までに全ての国民に提供できる数量を確保する」と語った。前半というのは、来夏に延期された東京オリンピックを強硬開催するためだろう。ただし、欧米で深刻なコロナ第二派が襲来していることから、来夏の東京オリンピックの開催がほぼ不可能な状態にあることは本サイトでも述べた。

それはさておき、安倍前政権、菅政権ともにワクチンの「開発に成功した場合」に優先的にワクチンの提供を受けられる多額の「購入権」を支払って大量確保に備えているが、その場合に製薬会社に「健康被害が出た場合の補償を免責する」契約を交わしている可能性が疑われる。それを明らかにするのが、今臨時国会に提出される「ワクチン接種賠償責任免責法案」だ。ワクチン接種賠償責任免責法案」という名称自体が、ワクチンに対する政府=菅政権の不安を物語っている。真正野党は同法案の内容について詳細に検討し、面積法案の問題点を徹底的に追及する必要がある。また、共同通信、時事通信を含む大手マスメディアも中立的立場に立ち、法案の内容を詳細に伝えたうえで、公平な報道を展開していくべきだ。

なお、日本の政治経済分析に詳しく、政策立案能力も高い植草一秀氏は「巨大財政支出を市民生活支援に使え」と題する第2762号のメールマガジンで、世界のメガ・ファーマの間で展開されている新型コロナウイスルに対するワクチン開発競争の背後に、巨大なワクチン利権争いが存在している可能性があることを示唆している。「ライナー・フュルミヒ弁護士による問題提起などが示す、コロナ疑惑が濃厚に存在する」として、次のサイトhttps://www.bitchute.com/video/rKIpJ8s8jIP9/を紹介している。動画には日本語のテロップが流されている。

それはともかくとして、現状での新型コロナウイルスの基本対策は、遺伝子工学に詳しい東京大学先端科学技術センター所属の児玉龍彦名誉教授が指摘しているような、①PCR検査と抗体検査の感染源地帯(エピセンター)での大規模PCR検査②エピセンターの周辺地帯でのPCR検査と抗体検査③非エピセンター地帯での健康診断時の抗体検査ーだろう。検査を行って無症状者も含めて感染患者を見出し、感染患者の保護・隔離と症状に見合った適切な「医療機関」で医療措置で重症化を防ぐことが必要だ。

上図のように、新型コロナウイルス対策のためのワクチンに頼る国、PCR検査などの検査数の少ない国ほど、事態が悪化している(デモクラシータイムス報道の「山田厚史の週中ニュース(https://www.youtube.com/watch?v=_VclRoF4QrE&t=2304s)」より)。ただし、コロナ第二派が襲来しているドイツの状況は厳しく、メルケル首相の手腕が問われる。中国では10月半ばに新疆ウイグル自治区カシュガルで1人のコロナ感染者が発見されたため、10月26日午後4時時点で累計447万1700人のPCR検査を行い、213万3600人分についての結果が判明したが、164人の無症状感染者が確認されたという(https://news.biglobe.ne.jp/international/1027/rec_201027_7894872648.html)。 当然、保護・隔離しているのだろう。

いずれにしても、今臨時国会は、11月1月の「大阪市解体・4特別区に分割する(大阪都構想)」ことの可否を問う大阪市民の住民投票、3日の混迷する米国大統領線を挟むこともあり、臨時ではあるが、極めて重大な最重要の国会になる。



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