安倍前首相の任意聴取、共謀共同正犯容疑をちらつかせで政界から追放か

昨日の12月3日、大手テレビ、新聞メディアのサイトから今の臨時国会終了後に東京地検特捜部が安倍晋三前首相を任意聴取するとの報道が流れた。いずれも「関係者」からの情報となっているが、林真琴検事総長率いる検察庁と首相官邸が合意し、首相官邸からリークされた報道との見方が強い。安倍前首相側は「桜を見る会前夜祭」は公設第1秘書に責任をなすりつけようてしているが、そんなことがある得るはずはないというのは子どもでも分かることだ。「桜を見る会」の私物化は安倍前首相が司令塔になっていたことは確実だ。特捜部は任意聴取で共謀共同正犯容疑での立件をちらつかせて、最終的には安倍前首相を政界から葬り去る意向だろう。

12月4日金曜日コロナ感染状況

本日12月4 日金曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では午後15時の速報値で新規感染確認者は1週間前の27日金曜日の570人より121人少ない449人(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)だった。
東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は449.1人、PCR検査人数は6337.9人だから、陽性率は7.09%。東京都独自の計算方式では6.3%。感染者のうち感染経路不明率は54.11%だった。ステージ3/4の陽性率は10%。
国内の感染状況(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/)は、23時59分で2442人が新規感染し、過去最多の45人の死亡者が確認されている。
東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、12月3日時点の実効再生産数は全国が前日比変わらず1.07人、東京都では前日比0.03人増加の1.11人となっている。

Wikipediaによると、「共謀共同正犯」というのは、「共同実行の意思の形成過程にのみ参加し、共同実行には参加しなかった形態の共同正犯をいう」。刑法第60条では「二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」、第65条で「犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする」と定めている。当然、首謀者は責任が重くなる。読売新聞がホテルニューオータニから、晋和会(代表・安倍前首相)宛の前夜祭の領収書を入手し、公設第1秘書等の任意聴取を行っているとの「リークスクープ」を行って以来、政界では冬入り間近に、「桜吹雪」が吹き荒れた。

2019年の桜を見る会

2019年の桜を見る会(首相官邸公開)

サイト管理者(筆者)は最初、検察からのリークかと想定していたが、政府の御用新聞と揶揄される読売新聞のの「リークスクープ」であることを考えると、直接的には首相官邸(内閣官房)からのリークである可能性もある。そう指摘するジャーナリストもいる(https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020112700002.html?iref=pc_ss_date)。安倍前首相は度重なる失敗を重ねた挙げ句、コロナ禍対策、オリンピックの強行開催に自信が持てなくなり、「潰瘍性大腸炎」を建前の理由に首相の職を辞任した。病気が理由で辞職する場合は必ず、主治医の診断書が公開されるものだが、それはなかったから、そう推察されても仕方がない。

本題から少し外れるが、菅官房長官は自民党の二階俊博幹事長と組んで、首相の座を手に入れた。しかし、コロナ第三波襲来のため、来年1月8日に通常国会を開いた後、第三次補正予算庵を成立させて衆院解散と総選挙に持ち込む戦略が危なくなった。東京オリンピック開催を決定するデッドラインは聖火リレーが始まる来年の3月である。政府=菅政権は何としても東京オリンピックを強行開催するつもりであるが、国民の大多数はコロナ禍の収束が見通せないのに、強行開催できるかとの疑問を持っている。もし、中止に追い込まれた場合、菅政権に与える打撃ははかりしれない。そうなった場合は、来年春の解散・総選挙も難しくなる。となると、任期満了解散・総選挙しか選択の余地はなくなる。

余談だが、全国を相手にする大手メディアはいずれも東京オリンピックの開催の可否については正確な報道をしない。スポンサーになっているからだ。こうした中で、京都新聞が12月1日に、まともな社説を掲載した。一部引用させていただく。
==========================================================================================
東京五輪・パラリンピックへの視線が、いっそう厳しくなろう。大会組織委員会が、来夏への延期に伴う追加経費を約2千億円と試算していることが分かった。これとは別に、新型コロナウイルス対策に1千億円程度かかる見通しであることも判明した。
コロナの世界的な感染は収束の気配がなく、日本では「第3波」に見舞われている。五輪にさらなる巨額支出が必要となることに、国民の理解は得られるだろうか。開催そのものを疑問視する声も広がっている。もはや、生半可な説明では五輪実現への幅広い理解を得るのが難しいことを、大会関係者は肝に銘じてほしい。
(中略)
コロナ禍で五輪開催の前提は揺らいでいる。膨れあがった経費の問題とともに、何のための五輪なのかを改めて問い直す必要があるのではないか。
==========================================================================================

これに、Go To トラベル「政策」の迷走が続く。新型コロナウイルス感染症を第Ⅱ塁相当指定感染症にしておきながら、無症状感染者が感染拡大の震源地(スプレッダー)になっていることも承知しているのに、大阪市(新自由主義政策を繰り広げてきた維新の政策で社会保障体制が脆弱化し、医療崩壊に「赤信号」が灯った)や全国で最も早く冬が訪れた札幌市を対象から除外しただけで、自分の立身出世だけを望んできた小池百合子都知事は、菅首相との「会談」を行い、持病のある国民や65歳以上の高齢者にはGo To トラベルの利用の自粛を要請するというだけの茶番劇を演じただけだった。

政府や東京都は新型のコロナ・ワクチンに期待を抱いているようだが、極低音で保存しなければならず、取り扱いが極めて難しい。一応、厚生労働省が机上のマニュアルを作成することになっているが、実際の体制整備は基礎自治体の区市町村に丸投げだ。また、オリンピックに間に合うかどうかも定かではない。最大の問題は、要するに安全性と有効性を高度に確認する第3相の大規模な治験を行わないことである。代わりに、同意を得てとのことだが、医療機関従事者に接種するという。健康被害が出た場合には、接種対象が医療従事者であるだけに、現下のコロナ感染患者に対する医療に支障が生じる。本来なら、菅首相をはじめ首相官邸(内閣官房)、内閣府、厚生労働省の高級官僚から摂取すべきところだ。加藤勝信官房長官は接種しないと言ってるとの噂も聞いている。

菅政権は、国体護持(東京オリンピック強行開催)を最大の目標にして、神風(新型コロナワクチン)に頼っている。敗戦直前と同じ思考様式だ国民の健康と経済社会を守ることは二の次である。海洋に面した東アジア地域の東アジア諸国の国民はコロナ型ウイルスに対する交差免疫があるから、感染者数と死亡者数が少ないと言われているが、今回の新型コロナに対しては何よりも大規模な面的検査が不可欠である。下図はデモクラシータイムス(https://www.youtube.com/watch?v=M2Ei3ick5t4)によるものだが、PCR検査数ではインドより後れを採っており、交差免疫のため海洋側の東アジア諸国の中では明らかに感染者数、死亡者数とも最悪の状況になっている。

日本のPCR検査数は異常に少ない

日本のPCR検査数は異常に少ない

コロナ感染症の被害が少ない東アジア諸国で日本の感染症対策は失敗している

コロナ感染症の被害が少ない東アジア諸国で日本の感染症対策は失敗している

これは、東京オリンピック強行のため感染者数、死亡者者を少なく見せかけてコロナ感染の実態を覆い隠そうとしてきた結果だが、かえってコロナ感染の実態は悪化している。「3密」は避け、「クラスター対策」に注力するという安倍、菅政権と続いたコロナ禍対策は完全に失敗したことをしめしている。数無症状感染者を早期に発見・保護・隔離して、重症化を避けるための治療法がある程度開発。整理されてきたことを踏まえ、適切な処置を行うことが基本である。休業やむなしとなれば、十分な休業補償を行えば良い。改正インフル特措法に盛り込むのが最適だが、政府の判断でもできる。

ここから、元に戻る。「国体護持」に「神風」だのみでは、春の衆院解散・総選挙も出来る公算が小さくなる。その場合は、任期満了解散・総選挙になる。ただし、菅総裁の任期満了は来年夏であるから、政権掌握前には再度、自民党総裁選挙を行わなければならない。こうなると、菅首相にとっては、辞任の真の理由を知っているから、首相辞任後は水を得た魚のように元気な姿で菅政権の政策に口を出し始めた安倍前首相の権力を剥奪することは当然の行為になる。菅首相は総裁選挙の際には、安倍前首相の政策を継承すると語っていたが、蓋を開けてみたら首相官邸(内閣官房)を支えていた経済産業省出身の今井尚哉首相補佐官を始めとして、経産省出身の補佐官・内閣官房参与を一掃し、代わりに警察畑の杉田和博内閣官房副長官や北村滋国家安全局長を起用するなど、秘密警察組織体制を構築している。

経済政策でも、安倍前政権が設置した未来投資戦略会議を廃止し、要(かなめ)になる成長戦略会議を創設(議長・加藤勝信官房長官)の民間議員に、20年以上の長期デフレ不況をもたらしたプライマリー・バランス政策、緊縮財政政策の司令塔になった竹中平蔵パソナ会長を実質的な議長に起用して、過去の政策が間違っていたと発言、免罪符を得たつもりで100兆円規模の国債を発行して、二酸化探査ゼロ、デジタル庁新設など大企業、外資に有利な政策を推進し始めている。

病気を理由に辞任した安倍首相がこれらのことで菅首相を牽制し始めた。しかし、秘密警察幹部の顔をしているようにも見える菅首相が権力の座を維持するため、安倍是首相が清和会(細田派)の会長に就任し、巻き返しを図ってくることくらい先刻、ご承知のことだ。だから、安倍前首相の復権を阻止しなければならないことは心得ている。検察庁にしても、林真琴名古屋高検検事長(当時)を差し置いて黒川弘務東京高検検事長の定年を強行延長し、同庁の秩序を破壊したことに対して不満(うらみ)は根強い。

このため、首相官邸と検察庁が結託して「桜を見る会前夜祭」から攻撃をかけてきたとしてもおかしくはない。山口県4区(下関市が中心)では昔から安倍家と林家が仁義なき闘いを行っていることはよく知られている。現在は、安倍前首相と林芳正参院議員の対立になっている。林参院議員は首相の座を目指すため、山口3区に鞍替えしようとしたが、二階派の選挙区であったため、二階幹事長に阻まれ、失敗した。さて、「桜を見る会」は、4区の自民党支持者を安倍陣営が押さえるために、安倍前首相が首相時代から利用してきたものだとの指摘がある(https://www.youtube.com/watch?v=M2Ei3ick5t4)。

山口4区をめぐる安倍家と林家の戦い

山口4区をめぐる安倍家と林家の戦い

その可能性は濃厚だ。いずれにしても、共同通信が伝えたところによると、東京地検特捜部は安倍氏の公設第1 秘書を立件する方針を固めた。安倍首相側は、公設第1秘書(配川博之氏)に全責任を負わすつものだが、そんなことは不可能である。リテラ(https://lite-ra.com/2020/12/post-5718_2.html)によると、「彼(配川氏)はお金のことに限らず、何でも安倍さんに報告します。酒席の他愛ない会話まで伝えていて、東京で安倍さんにその話を振られて驚いたことがありました。前夜祭の件も、配川氏が安倍さんに報告していないとは考えにくいのです」という。重要な箇所を引用させていただく。「桜を見る会」事案については、多数の弁護士らが検察に対して、安倍前首相を含む安倍陣営に対する告発状が提出されている。

==========================================================================
まず、そもそもこの告発状では、「前夜祭」の収支を政治資金収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反のみならず、参加者の費用を補填し酒食を無償で提供した行為が公職選挙法199条の5の1項(後援団体による選挙区民への寄附の禁止)違反だと指摘。こちらのほうも処罰の対象となるのは《後援団体の役職員又は構成員として当該違反行為をした者》であり、「安倍晋三後援会」代表者である配川氏がそれにあたるが、告発状では以下のように指摘がなされている。

〈これらの罪(編集部注:政治資金規正法違反、公選法違反)はいわゆる真正身分犯であるが、その共犯には刑法65条1項が適用され、共同正犯を含めて全ての共犯形式が成立するものと解されており、例えば公務員でない者も収賄罪の共同正犯となる。従って、後援会の「会計責任者」や「役職員又は構成員」ではない被告発人安倍にも上記各犯罪について共同正犯は成立し得る。〉
==========================================================================

安倍前首相の信頼が厚かった配川公設第1秘書が、安倍氏をだますことを続けるなどのことはあり得ないだろう。山口県下関市の自民党支持者を固めるために、安倍氏が「桜を見る会」を利用したことは想像に難くない。この場合、首謀者は安倍前首相ということになり、「共謀共同正犯」になる。今回、東京地検特捜部が配川公設第1秘書を立件(訴訟の前提条件として、裁判所に訴状を提出すること)することを固めたと報道されたが、特捜部の狙い(本丸)は安倍前首相にある。また、河井克行元法相、河井案里参院議員の公職選挙法違反事案で両者に渡された1億5千万円のうち、広島県の基礎自治体の首長らに配られた金額は総額3千万円であり、1億2千万円の使途は不明だ。また、東京並びに山口県の安倍事務所から秘書達が昨夏の参院選の指南に派遣されている。なお、担当の広島高検の最高責任者であったのは、現検事総長の林真琴検事長。

内閣官房長官時代に安倍首相をかばったことや、河井克行元法相や案里候補を応援したことで、多少の火の粉をかぶるとしても、菅首相が減力を維持するために首相就任直後から秘密警察組織を使って、検察側と交渉したと考えても不思議はない。

今や、自公両党は、自分世襲党、自分利権党に成り下がり、首相官邸と官邸が掌握した各省庁の高級官僚も日本国や国民、経済社会の再建などは二の次で、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の空気が充満している。真正野党は、正しく整合性のある政策体系と野党連合構想の提示に加え、権謀術数にも長けなければならない。