東京オリンピック/パラリンピックは即、中止を(追記:東京都コロナ対策失敗)
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政府=菅義偉政権の命運を握る東京オリンピック/パラリンピックだが、新型コロナ感染拡大が止まらず、予定されている2月7日に限定的緊急宣言事態の停止ができるかどうかも極めて不明だ。国債オリンピック委員会(IOC)の重鎮も改めて開催は難しいとの見解を述べた。コロナ禍対策がより重要と考える。東京オリンピック/パラリンピック開催は即、中止すべきだ。

1月11日月曜日のコロナ感染状況

本日1月11日月曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の1月4日月曜日の884人を335人回る月曜日としては過去最多の1219人になり、死亡者は4人、重症者は前日比3人増加で過去最多の131人になった(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)。
全国では、午後23時59分時点で新規感染者数は4876人、死亡者は48人(累計4115人)、重症者は前日より12人増加して864人が確認されている。
東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は1812.7人、PCR検査人数は9653.1人だから、瞬間陽性率は18.73%。東京都独自の計算方式でも14.9%。感染者のうち感染経路不明率は66.53%だった。陽性率が異常に高くなっている。東京都は感染調査対象を高齢者に移行するとのニュースも出ている(https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4169427.html)。事実上、「積極的疫学調査」が破綻したことを意味し、小池百合子都知事では解決できないだろう。
【参考】東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、1月10日時点の実効再生産数は全国が前日比0.07人増の1.54人、東京都は前日比0.05人増の1.67人となっている。実効再生産数がこのところ急ピッチで上昇していることが懸念される。
【追加】英国で変異した英国型と南アフリカで変異した南ア型の市中感染者が既に判明しており、感染拡大が加速する状況になっていてる。英国型は新型ワクチンが1カ月程度の期間を経て免疫に有効になるが、南ア型は新型ワクチンが効かないとの専門家の見解が示されているhttps://www.clinicfor.life/articles/covid-084/)。

東京都のコロナ感染者数の推移

東京都のコロナ感染者数の推移

政府=安倍晋三前政権、菅政権が東京オリンピック/パラリンピックの恐慌開催を戦中の「国体護持」扱いにしていることがひとつの大きな原因になり、日本でのコロナ禍対策は支離滅裂、後手後手に陥っている。東京オリンピック/パラリンピックは即中止し、コロナ禍対策の抜本転換を行うことはもはや待ったなしだ。


ロイター通信社は現地時間8日、「英ロンドンが重大インシデント宣言、コロナ感染『制御不能』」と題する記事をサイトに投稿した(https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-britain-idJPKBN29D261)。引用させていただく。

英首都ロンドンは8日、感染力が強い新型コロナウイルス変異種が国内で制御不能となり、病院が対応できない恐れがあるとして「重大インシデント」を宣言した。

英国の新型コロナ死者は7万8000人を超え、世界で5番目の多さ。ジョンソン首相はイングランドで新たに全面的なロックダウン(都市封鎖)措置を導入し、ワクチン接種を急いでいる。

ロンドンのカーン市長は、感染拡大が「制御不能」で市内の病床数が今後数週間で限界に達する恐れがあると懸念。「ウイルスがロンドンにもたらす脅威が危機的な状況にあるため、重大インシデントを宣言する」と表明した。

重大インシデントは通常、攻撃や重大事故の発生時に指定され、特に「重大な被害、損害、混乱、または人間の生命や福祉、不可欠なサービス、環境や攻撃や重大事故の発生時に指定され、特に「重大な被害、損害、混乱、または人間の生命や福祉、不可欠なサービス、環境や国家安全保障に対するリスク」などがある事態に適用される。

カーン市長によると、市内の一部地域では市民20人に1人が感染。救急車の搬送要請は1日最大9000件に上るという。

この報道は、日本の大手メディアでは緩めて国民に伝えられているようだ。上記に引用させていただいたように、「インシデント宣言」は「攻撃や重大事故の発生時に指定され」、「国家安全保障に対するリスク」がある事態に適用される。英国ではRNA型のファイザー社、DNA型アストラゼネカ社の新型ワクチンの接種を急いでいるが、効果があったとしてもヒトの体内に防御体制ができるまでに4週間ほどかかる。

その間に、変異した英国型コロナに感染する場合がある。場合によっては、新型ワクチンが効かず、開発し直す必要があるかも知れない。日本では、昨年春にはミラノ型が国内に入り込み、感染が拡大した。夏から秋にかけては東京・埼玉型(首都圏型)が全国に拡散した。日本型が沈静化しないうちに秋以降、スペイン型が国内に入り込み、Go To トラベル/イートによって第三波が襲来、現在は大都市圏で感染爆発の様相を呈している。

政府=菅政権が「飲食店」を対象にした限定的な緊急事態宣言しか発令していないことと、アナウンスメント効果が極めて大きい東京オリンピック/パラリンピック中止を発表していないため、人と人との接触状況(密集の度合い)に大きな変化は見られないようだ。これに加えて、従来と同様、英国型、南アフリカ型が既に市中に入り込んでおり、市中感染の主役に躍り出る恐れもある。このため、2月7日に緊急事態宣言を中止できるかどうか、定かでない。非政府系の感染症専門家の間では難しいとの見方が多いようだ。

日本の状況や英国など世界各国の状況を判断し、IOCの重鎮委員が東京オリンピックの開催に懐疑的な見方を示し始めた。

IOCが中止発言か

IOCが中止発言か

ディック・パウンド委員は、トーマス・バッハ会長より古参だが、カナダの元競泳選手、弁護士を務めた後、1979年から国際オリンピック委員会(IOC)委員になっている。しかも、1999年から10年間、カナダのマギル大学の総長を務めており、学識者でもある。バッハ委員長も弁護士だが、表面的には商業主義に徹しているふりをしていると思われる。パウンド委員の発言は共同通信社が全国の新聞社に配信したが、スポンサーになっていない中部地方のブロック紙・中日新聞系列の東京新聞から発言を引用させて頂きたい(https://www.tokyo-np.co.jp/article/78759)。

国際オリンピック委員会(IOC)のディック・パウンド委員(カナダ)が、新型コロナウイルスの影響で今夏の東京五輪が開催されるか保証はないとの見解を示したと英BBC放送(電子版)が7日、伝えた。IOCで最古参委員のパウンド氏は「私は確信が持てない。誰も語りたがらないがウイルスの急増は進行中だ」と述べた。

ただし、恐慌開催に踏み切るとすれば、各国の選手団(と大会関係者)にワクチン接種を義務付ける必要があるとしている。これまでのところ、アレルギーのある人に接種すると強いアレルギー反応を引き起こす事例が生じている。選手によっては、ワクチン接種を拒否する選手もいるし、選手にとっては大会参加への大きな障害になることが考えられる。

 

なお、東京オリンピック/パラリンピックの恐慌開催の前に、スポンサーであり放映権を独占している米国のNBCテレビの放映担当者が2月中には東京・北海道入りして、撮影体制を準備しなければならない。世界的に有名なスイスの高級腕時計メーカーであるオメガ社も、開催に向けての体制を準備するため東京・北海道入りしなければならない。さらに、IOC役員らも実務者を連れて、聖火リレー開始が予定されている3月24日まで(基本的には2月中)には東京・北海道・全国のホストタウンを視察しなければならない。

東京都をはじめとする日本で新型コロナ感染拡大が爆発状況になっていれば、来日さえ不可能になる。さらに、政府=菅政権とコロナ対策分科会は、感染拡大の震源になっている無症状感染者を発見・保護・隔離・治療を中心とする抜本的なコロナ禍対策づくりには目を背けているため、「億が一」、感染拡大が一時的に収まってきているように見えても、大会参加選手や関連者、観戦客が感染する可能性は濃厚だ。外国からの観戦客を迎え入れる場合は、「水際対策」が極めて重要になるが、外国人と日本人は風習が異なるためかなりの追加費用がかかるだろう。

ただし、「水際対策」を完璧に実施することは不可能だ。また、米国のNBCが無観戦観客試合を許容する可能性は低いと思われる。これではとても近代オリンピックの目的(スポーツを通じて平和な世界の実現に寄与する)を果たすことにはならない。

日本ではヤフーが国民に対して、東京オリンピック/パラリンピックについて➀中止になる②延期になる③開催する➃分からないーの4択でネット投票を行っている(https://news.yahoo.co.jp/polls/)。11日午前9時時点での途中結果は次の通りだ。

東京オリンピック/パラリンピック開催可否についてのネット投票

東京オリンピック/パラリンピック開催可否についてのネット投票

「延期」の選択肢もあるが、「中止になると思う」への投票が87.3%と圧倒的に多い。ネット投票であるため、バイアスはかかっているが、投票者の多さがバイアスを補っている。この投票の(途中)結果は、第三波襲来で国民の開催反対がいよいよ強まってきたことを示しているものと思われる。

医療崩壊始まっている

医療崩壊始まっている

IOCは日本政府に対して水面下で少なくとも2度、東京オリンピック/パラリンピック中止の打診をしたと言われている(オリンピック問題に詳しい博報堂出身の作家・本間龍氏による)。日本政府=菅政権や東京都、東京オリンピック/パラリンピック組織委員会はシグナルを拒否してはいけない。ただし、拒否する可能性は濃厚だ。なお、万が一の場合、支持率を上げるために菅首相と東京都、大会組織委員会が2月のIOCの調査団との実施体制の実務協議で、「大会中止」を発表する可能性は残されている。この場合は、野党側からコロナ禍対策の失敗を厳しく追及されることになる。