英国と南アフリカでの変異型コロナ再論と感染症法・特措法改悪案は不可(暫定投稿)

英国と南アフリカでの変異した新型コロナウイルスは実効再生産数を0.4人程度引き上げ感染力が7割ほと強い。感染者が多くなるので医療体制が有効に機能しなくなる。英国では英国アストラゼネカが開発したDNA型と米国のファイザー社が開発したRNA型のワクチンが接種されており、英国型には効果があるとされている。しかし、南ア型はこれらのワクチンも効かないとの識者の指摘も出ている。既に日本に上陸しており、緊急事態宣言の抜本的見直しが必要だが、政府=菅義偉政権は真逆の方向に逆走している。

1月13日東京都のコロナ感染者の推移

本日1月13日水曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の1月6日水曜日の1591人を158人下回る1433人、死亡者は13人になり、重症者は前日比3人減って141人になった。ただし、水曜日としては過去2番目の多さ(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)。
全国では午後23時59分の時点で、新規感染者数は5871人、死亡者数は過去最多の97人が確認され、重症者数は前日比19人増加の900人になっている。累計死亡者は42894276人になった。維新の大阪府は新規感染者数が536人、死亡者数が13人と極めて厳しい。
東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は1746.1人、PCR検査人数は10224.4人だから、瞬間陽性率は17.08%。東京都独自の計算方式でも14.2%。感染者のうち感染経路不明率は64.90%だった。
【参考】東洋経済ONLINEhttps://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、112日時点の実効再生産数は全国が前日比0.07人減の1.47人、東京都は前日比0.09人減の1.53人となっている。

東京都のコロナ感染者数の推移

東京都のコロナ感染者数の推移

1月12日火曜日火曜日コロナ感染状況

昨日1月12日火曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の1月5日火曜日の1278人を308人下回る970人になり8日ぶりに1000人を下回った。ただし、火曜日としては過去2番目。重症者は前日比13人増加して過去最多の144人になった(https://www.fnn.jp/articles/-/61484)。
東京都のモニタリング(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)では、7日移動平均での感染者数は1768.7人、PCR検査人数は10266.9人だから、瞬間陽性率は17.23%。東京都独自の計算方式でも14.1%。感染者のうち感染経路不明率は66.94%だった。
全国では午後23時59分の時点で、新規感染者数は4539人、死亡者数64人が確認され、重症者数は前日比17人増加の881人になっている。累計死亡者は8814192人になった。

東京都のコロナ感染者数の推移

東京新聞1月13日付によると、昨日火曜日は新規感染者8554件に対して3日前の9日の検査件数は8554件で、推測瞬間陽性率は11.34%。1週間前の5日火曜日の21.63%の半分程度になった。こうしたバラツキが同じ火曜日に起こった詳細は不明だが、5日は明らかに異常な(とんでもない)数値であり、昨日も世界保健機構(WHO)が抑制水準として要請している5%の2倍以上だ。以下、本文投稿記事が示すように、全く安心できない。

なお、既に投稿したが東京都は10日、感染調査対象見直し、高齢者などに重点を置くことを表明した(https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG101YF0Q1A110C2000000)。ただし、最も重要な問題は若者に多く、感染拡大の原因になっている無症状感染者を放置しておくことになるということだ。若者から高齢者や持病のある方に感染していくから、この見直しは意味がない。

見直しの背景には、感染経路不明率が60%以上と相当上昇していることに加えて、保健所のキャパシティにも限界があり「積極的疫学調査」という名の行政検査が行えなくなったことかある。陽性者が出た会合に参加していても、「マスクをしていた」人は除くなど「濃厚接触者」の定義を変更して、濃厚接触者の人数を減らしてもこの事態だ。「積極的疫学調査」という名の行政検査が既に破綻していることを意味する。言わば、小池百合子率いる東京都、ひいては政府=菅政権のコロナ禍対策の事実上の敗北宣言である。

最近では、楽天の検査キットは販売中止になりましたが、諸般の事情により行政検査が受けられない方は信頼できることが必要ですが、民間検査機関の検査が受けられるようになっています(参考サイト:https://pcrnow.jp/#recommend)。ただし、その結果は厚生労働省や東京など全国都道府県や基礎地方自治体の公表値には反映されていないようです。本来は行政検査を独占している国立感染研究所を中心にした行政検査をなくし、地方自治体がこれらの民間調査機関や大学などと協力して検査資源を総動員して検査を行うことができるように感染症法や改正インフル特措法を改正すべきだと思います。

本投稿記事の本論に入るが、英国型と南ア型変異種については、「CLINIC FOR」が、今年に入って比較的早い1月6日の時点で、警戒を呼びかけている(https://www.clinicfor.life/articles/covid-084/)。CLINIC FORは、2018年10月にオープンした「クリニックフォア田町」をはじめとして、2019年には新橋・飯田橋で開業し、今も都内を中心に続々とオープンしているクリニック・グループ。

新型コロナの南アフリカ型変異種

新型コロナの南アフリカ型変異種

1月5日現在、その危険性から流行を憂慮されているのは主にイギリスの変異種VOC 202012/01という型と南アフリカ共和国の変異種501Y.V2という型があります。

新型コロナウイルスの南アフリカ変異種は今までとどう違うの?
ではまず、このコロナ南アフリカ変異種が今までのコロナとどう違うのかについて説明します。

このコロナ南アフリカ変異種ですが、イギリスで見つかっている変異種と同様に、今までのコロナよりも感染力が強いと見られています。この背景には、南アフリカ変異種が南アフリカ共和国内での感染者を急増させているということがあります。

さらに、オックスフォード大学のジョン・ベル教授が1月3日のタイムズ・ラジオで話した内容によると、今存在するワクチンはこのイギリスの変異種に対しては効果が認められると考えられるが、南アフリカ変異種に対しては有効でない可能性があるようです。

つまり、南アフリカ変異種は感染力が従来のものより強い上にワクチンが効かない恐れがあるウイルスであるということです。

さて、東京新聞によると、英国型のウイルスは既に世界49カ国・地域に拡散しており、日本でも少なくとも34人が感染している(https://www.tokyo-np.co.jp/article/79273)。

英国で拡大し、強い感染力を持つとされる新型コロナウイルスの変異種が少なくとも49カ国・地域に広がったことが各国の調べで11日分かった。日本でも帰国者や濃厚接触者計34人に英国などの変異種感染を確認。空港検疫をすり抜けた例もあり、専門家は水際対策に限界があると警鐘を鳴らす。

これは、菅義偉首相が「経済優先」のため、水際対策の強化に反対したことが大きな原因である(https://digital.asahi.com/articles/DA3S14756098.html?iref=pc_ss_date_article)。

中韓を含む11カ国・地域からビジネス関係者などの入国を受け入れている仕組みについて、政府は一転、継続することを決めた。緊急事態宣言の期間中も、外国人の新規入国は止めないことになる。背景には経済を重視する菅義偉首相の意向があるとされるが、与野党の双方から即時停止を求める声が出ている。

新型コロナの変異ウイルス拡大を受け、政府は昨年12月28日、全世界を対象にした入国緩和策を停止。一方で中韓やベトナムなど11カ国・地域から一定の条件下で、短期の出張者や技能実習生、留学生らを受け入れる仕組みは維持した。その後、緊急事態宣言の発出が固まったことから、内閣官房と関係省庁は1月4日、例外扱いしてきた11カ国・地域も含め、外国人の新規入国を全面的に止める方向で検討に入った。変異ウイルスが確認されたかどうかに関わらず、緊急事態宣言の期間中は11カ国・地域からの入国を停止する――との方針だった。

ところが政府・与党関係者によると、5日に首相のもとで検討した結果、「変異ウイルスの市中感染が確認された国・地域ごとに停止」との対応に転じたという。昨年末、緊急事態宣言を前提とせずに決まっていた方針に逆戻りした形だった。自民党関係者は「首相官邸の幹部は理解を示していたが、首相が固かった」「首相は入国継続に強い思いがある」と話した(以下、略)。

英国でジョンソン首相が英国での変異種が発表されたのは昨年12月19日。直ちに、英国からの入国を禁止する水際対策を行うべ切った。しかし、今年に入ってからの1月5日にやっと「水際対策」なるものが発表された。しかし、日本の市中で入国者の感染が確認された場合に、当該国からの入国を禁止するというのでは、「水際対策」にはなっていない。当たり前のことだ。これに対しては、自民党内からでさえ強い反対の声が上がっている(https://digital.asahi.com/articles/ASP1D5T40P1DUTFK010.html?iref=pc_ss_date_article)。

自民党が12日に開いた外交部会で、政府が中韓を含む11カ国・地域からビジネス関係者などの入国を継続していることに対し、「緊急事態宣言下において、国民の理解がまったく得られていない」との批判が集中した。部会では海外からの入国の一時停止を改めて求め、近く政府に申し入れを行う方針を確認した。

【追記】政府=菅政権は13日、11カ国からの入国も全面禁止する方針を固めた。これを「後手後手」という。

YoutubeのMasaニュースチャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=W8ISirL3ht4&t=510shttps://www.youtube.com/watch?v=B89GXb328nQも参考)から、比較的最近の動向を紹介する。ニュースソースは下図の下にサイトのURLで記してある。

変異種により爆発的な感染を予想

変異種により爆発的な感染を予想

変異種感染者がこれまでの従来種を上回る

変異種感染者がこれまでの従来種を上回る

感染をばらまく男性

感染をばらまく男性

こういう状況だから、1月11日時点で既に日本国内で少なくとも34人の英国型の感染者が出ている。また、南ア型と英国型・南ア型の変異種、別の変異種については日本経済新聞社のサイトで次のように報告されている(https://www.nikkei.com/article/DGXZQODB124JY0S1A110C2000000)。

新型コロナウイルスの変異種の拡大が止まらない。「英国型」は49の国と地域、「南アフリカ型」は19カ国で確認された。ブラジルで発生したとみられる新たな変異種も日本で見つかった。いずれも感染力が高いとされ、感染者急増との関連が疑われる。今後、感染力や毒性が高まったり、ワクチンが効かなくなったりする可能性があり、各国は警戒を強めている。

政府=菅政権は本日13日、大阪、兵庫、京都の3府県のほか、愛知と岐阜、それに福岡、栃木の3県を追加し、緊急事態宣言を出した都道府県を11都道府県にする方針だが、いずれも「飲食店」を対象にした限定的なものでしかないから、効果は限られている。「水際対策」はもともと、100%完全ではないが、徹底的な「水際対策」を行う必要があることは言うまでもない。菅首相はそれを拒否した。Go To トラベル/イートとともに、感染拡大のA級戦犯である。

ただし、東大先端研所属の児玉龍彦名誉教授によると、変異型は壊れやすいと指摘している。そして、変異の幹となる「基本型」を制圧することが根本的対策と提言している。この幹の部分の新型コロナウィルスによる無症状感染者を発見・保護・隔離・適切な医療施設(簡易医療施設も含む)で治療するために社会的検査体制を整えることが最も根本的な対策だ。政府=菅政権、政府新型コロナ感染症対策本部分科会、東京都はこの無感染症乗車を発見するための抜本的対策を怠りつづけてきた。

 

それにもかかわらず、政府=菅政権は感染症法、改正新型インフル特措法に補償は政府の努力義務としかせず、罰則規定を儲けようとしている(https://www.tokyo-np.co.jp/article/79515?rct=politics)。菅首相は異常な精神状態と言わざるを得ない。罰則規定を両法律に盛り込むより、政府による補償措置を明確に盛り込むことが重要だ。日本国憲法第29条3項は「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる」と定めている。菅首相は憲法、法律破壊の常習犯だが、こういう政権(内閣)には退陣していただくほかない。

政府は12日、新型コロナウイルス対策の強化に向けた関連法改正案の概要を自民、公明両党に提示した。入院勧告に従わない感染者には感染症法で「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」の刑事罰を設け、緊急事態宣言下で事業者に休業を命令できるよう新型コロナ特別措置法を見直し、違反した場合に行政罰の「過料」を科すのが柱。強制力を持たせて対策の実効性を高める狙いだが、罰則で行動を抑え込む内容が目立ち、与野党から異論が相次いだ。(中略)

一方、休業要請・命令を受けた事業者への経済支援は努力規定にとどまり、国の責務は「地方公共団体の施策を支援するために必要な財政上の措置等を講ずるよう努める」とされた。自民党の会合では出席者が「事業者の財産権を侵害する可能性があるのに、国の支援が努力義務ではバランスを欠く」と懸念。立憲民主党の福山哲郎幹事長は記者会見で「十分な補償に見合った時短要請にするべきだ。罰則ありきで議論が進むことは非常に理解に苦しむ」と批判した。

従来のコロナ禍対策を止め、社会的検査体制の全面的拡充を中心とした中心とした抜本転換は、営業活動の徹底的な自粛を伴うため、強力な補償措置が必要だ。その体制の確立のためには多額の費用(財源は通貨発行券を持っている統合政府=政府と日銀=が発行する新発国債)がかかると思われるが、第3波襲来を全く予測していなかった2020年度3次補正予算案(総額19兆円のうち15兆円は「ポストコロナ=コロナ禍無関係」対策)と2021年度一般会計予算を全面的に組み換える必要がある。その場合には、大量の国債増発を恐れてはいけない(インフレ率2%が国債発行の上限で、これが国債発行額の対国内総生産比という意味のない財政規律に代わる正しい規律になる)が、コロナ禍対策に効果のある「ワイズ・スペンディング」(経済の総供給力を落とさず、総需要を下支えする財政支出であること)であることが必要だ。

それこそが、「コロナ感染拡大対策を最優先とした経済社会の防衛・安定化策」になる。金融・資本市場は実体経済の大不況下にもかかわらず、平均株価や地価が上昇していており、要するにバブルになっている。これは長期デフレ不況や収入・所得の低い非正規労働者の激増で、民間の家計に購買力がなくなっており、そのため将来の供給能力増加につながる設備投資需要(資金需要)が起こらないためだ。緊縮財政の下での量的金融緩和政策は大失敗をしている。感政権の下では、日本の経済社会は「焼け野が原」になる。正しいコロナ禍対策に抜本転換することにより、日本の経済社会も保護され、安定化が可能になる。