コロナ第4波は春から夏場までに誰の目にも明らかになるー「オリ/パラ中止劇場」で大混乱(得票数訂正)

政府=菅義偉政権は、➀首都圏や関西圏で新型コロナ新規感染が再拡大しているが「兆候」にとどまっている②東京オリンピック/パラリンピック強行開催ーのために、昨日3月21で「緊急事態宣言」を解除した。すべては、総選挙で勝ち、政権の座に居座り続けることが狙いだ。しかし、その目論みは大きく外れるだろう。

3月22日コロナ感染状況
複数のメディアによると本日3月22日月曜日の新型コロナ感染状況は、東京都では新規感染確認者は1週間前の3月15日月曜日の175人から12人増加して187人だった。7日移動平均では309.2人になり前週月曜日比で105.3%になった模様。東京都基準の重症者数は22日と同じ47人だった。
全国では午後23時59分の時点で822人が新規感染、32人の死亡者(うち、東京は7人)、重症者は324人が確認されている。月曜日は新規感染者数が比較的少ない。
【参考】東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)では、3月21日時点の実効再生産数は全国が前日比0.02人増の1.09人、東京都は同じ21日時点で前日比0.01人増の1.06人だった。簡易計算だが実効再生産数で見る限り、基調的に感染が再拡大しつつある。

政府=菅政権が新型コロナの再拡大(リバウンド)を防ぐために3月18日夕刻などの記者会見などで語った「5つの対策」は次の通りだ。

  1. 飲食を通じた感染の防止策継続
  2. 変異ウイルスの監視体制の強化
  3. 感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査
  4. 安全・迅速なワクチン接種
  5. 次の感染拡大に備えた医療体制の強化

しかし、このうちリバウンドを防ぐための直接の対策は第1項目だけだ。しかし、飲食店だけが最大発生源ではない。職場や学校、医療機関、保育園、学校(学童)などで集団間感染した家族が知らず知らずのうち家庭に帰宅し、家庭で祖父母や両親、兄弟姉妹の家族に感染を広げているからだ。このことは既に投稿させていただいたように、世田谷区の調査で感染源の最大の場所が家庭であることからもあきらかだ。

新型コロナ感染場所

新型コロナ感染場所

 

こうしてみても、第1項目の実施だけではリバウンドを防げない。第2項目の実施は当然のことだが、そのためには、国民の誰もが安心してPCR検査を受けることが出来るようにすること(➀生活と職場の完全な補償・保障体制の確立②陽性判定者は直ちに保護して重症化を防ぐための治療を受けられる医療体制の整備・強化)と。陽性判定者全員の新型コロナウイルスのゲノム解析が不可欠だ。ところが、第5項目と関連するが、政府=菅政権は国民のだれもが安心してPCR検査を受けることができる体制の整備はしない。「やるやる詐欺」と同じだ。

また、陽性判定者の変異株のゲノム解析はこれまで5%〜10%だったが、努力目標として40%に引き上げるとしているだけで、詳細は不明だ。島津製作所などでは通常のPCR検査時に変異株であるか否かを検査できる検査試薬を開発しているという(https://www.shimadzu.co.jp/news/press/myc4k4oc77q4buf8.html)。同じ内容だと思われるが、東大先端研の児玉龍彦東大名誉教授(世田谷区在住)はPCR検査検査の際の方法を変更すること(検査試薬の変更など)で全ての検体ゲノム解析を行うことができると語っている(https://www.youtube.com/watch?v=fRhdKsB2pkM&list=PLtvuS8Y1umY9sfiqMlek4Bg2D_e2naby3)。

政府(厚生労働省)は基礎自治体や地方衛生研究所、保健所に通達を出し、これまでタブーとしてきた大学の研究機関とも連携を求めてはいるが、詳細は不明で、場合によっては変異株感染者数をごまかすことを考えているというジャーナリストなどの見方もあるほどだ(https://www.youtube.com/watch?v=wkHKfgdcYAY)。第3項目は「街角のモニタリング検査」のことだが、全国で1日1万件ということだから、都道府県当たり200件程度になり、話にならない。例えば、宮城県では政府=菅政権が緊急事態宣言を解除するとほとんど同時に県独自の緊急事態宣言を発令(発出)した。

宮城県全体の人口は230万人程度で、昨日3月21日は112人の新規感染者が発見されたから10万人当たり4.87人、1週間で人口10万人当たり34人と厚労省ではステージ4の段階だ。日本全体の10万人当たり検査数は7371人で陽性者は361人、陽性率は4.90%。単純計算で2290人が検査を受けての判定結果ということになるから、政府=菅政権のモニタリング調査では10分の1しかない。規模が小さすぎて、第3項目も話にならない。

第4のワクチン検査もスケジュールが未だに不明で、基礎自治体任せ。しかも、英国のアストラゼネカ社のベクター型ワクチンは血栓による死亡との因果関係は否定されたものの、ノルウエーなど北欧諸国では再開していない。また、接種しても強力な抗体がヒトの体内にできるには時間がかかる。

下記の厚労省のワクチン接種スケジュールは絵に書いたもちだ。

未定のワクチン接種スケジュール

未定のワクチン接種スケジュール

ワクチンが安全かつ有効だとしても、日本が集団免疫を獲得するのは東京オリンピック/パラリンピックよりはるかに後ずれして、年末以降になる。第5項目については、既に述べたように「やるやる詐欺」としか言えない。政府=菅政権が打ち出していない項目で重要なのは空港検液の徹底的な強化だ。東京オリンピック/パラリンピックは外国人観戦客の入国は禁止することにしたが、選手団とコーチ、まともに考えて報道陣など関連者の入国は認めざるを得ない。その数は数万人規模だ。また、国際オリンピック(IOC)推薦のVIPも入国を認める方向だ。各種メディアでは9万人規模だとも見られている。合計12万人〜13万人程度が外国から来日することになる。「利権オリンピック」の本性をいかんなく表した。

大会組織委では選手に対しては入国前から出国まで厳しい行動制限を課すことにしている(https://gtimg.tokyo2020.org/image/upload/production/an7bbklanhpcfzcf10rl.pdf)が、それ以外の入国者に対する空港防疫・行動規制は不明だ。図の下に朝日デジタルの記事を一部引用させていただきたい。ところが、選手団関係者以外に対する行動規制計画は未定だ。VIPに対しては行動規制をするわけには行かないだろう。

なお、外国からの一般の観客は入国を断り、その分のチケットは国内に回す予定らしい。ここにも問題があって、VIPが外国から10万人規模で来日することになれば、彼らを導く海外ボランティア(1万人程度、高度な能力を有する)の一部の入国も認めなければならなくなる。海外ボランティアの空港防疫体制はどうするのか。海外ボランティアを含め、オリ/パラのため訪日する外国人に対するコロナ対策はどうするのかも未定だ。日本の国民に対するコロナ対策は後回しにするのか。第二に、外国人用のチケットを国内で再販売するということになれば、夏場という季節要因から新型コロナの活性期に入る時期に、事実上のGo To トラベルが行われることになる。第三波の教訓を全く学ばないことになる。

 

オリンピック出場戦車に対する行動規制

オリンピック出場戦車に対する行動規制

今夏に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの大会組織委員会などは3日、選手ら関係者の大会時の行動規範を定めたルールブック(プレーブック)の初版を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、選手には公共交通機関の使用を禁じ、繁華街などへの外出は認めないなどの内容。「重大な違反者は、出場資格の取り消しもありえる」としている。

手遅れの感が否めず、遅きに失したとは言え、空港での防疫体制強化は、コロナの波を防ぐための最重要の手段だ。これに、菅首相が全く触れないのは「新型コロナ感染放置」を意図しているとしか考えようがない。

変異株の2つの起源

変異株の2つの起源

 

東京オリンピック/パラリンピックの問題に言及したが、政府=菅政権の「リバウンド対策」の狙いはやはり、東京オリンピック/パラリンピック開催のため、新規感染者を少なく見せかけることにあると言われてもしかたがない状況だ。しかし、遅くともコロナの第4波は夏場にはやってくる。NPO法人医療ガバナンス研究所の上昌広理事長・医師は日刊ゲンダイで次のように語っている(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/285569)。

「新型コロナウイルスの特徴は夏と冬に流行するということ。昨年の世界の感染状況を見ても明らかです。仮に今、『Go To』を始めるとすると、流行する時期にわざわざ感染拡大を増やすことになる。変異株も出始めている中、きちんとした議論をせずに再開するというのはあり得ない話でしょう」

Go To トラベル再開と同じ効果を持つのが、外国人観戦客用のチケットを国内に売りさばくことだ。遅くとも夏場までにはコロナの第4波が襲来するだろう。既に述べたように、日本では3月下旬から4月、5月にかけて人の移動が急増する。第4波の襲来がもっと早くなる可能性は小さくない。菅首相は4月上旬の訪米後に解散・総選挙を考えているようだが、隠しても隠しきれない第4波の襲来の中で、果たして解散・総選挙が出来るのか。強行すれば、国民の支持はなくなる(総選挙で政権交代する)可能性は極めて濃厚だ。

このシナリオが破綻すれば、東京オリンピック/パラリンピックは無観客で行うしかない。しかし、無観客のオリ/パラでは開催の意義は全くない。むしろ、中止の発表が遅れれば遅れるほど、スポンサー企業の株主訴訟などが頻発する可能性がある。そうなれば、「オリンピック中止」の「先陣争い」で、「菅劇場」と「小池(百合子東京都知事)劇場」の暗闘が繰り広げられることになる(参考:https://www.youtube.com/watch?v=SBsom8uV_LA)。春から夏場にかけて、政治の季節になるだろう。

なお、東京都議選、総選挙の前哨戦とも言われた千葉県知事選挙は、自公両党が分裂したため無所属新人で前千葉市長の熊谷俊彦人候補が34万431140万9496票を獲得、自民推薦の元県議関正幸候補(14万984238万4723票)を102万票の大差で破った。熊谷候補は連合千葉や国民民主、自公の一部、維新からも支援を受けたが、それにしても自民党の負けっぷりはひどい。熊谷候補支援の主力は立憲民主党。ただし、与野党対立の構図ではなく、自民の分裂、公明の自主投票、連合の支援を受けたことなどから、総選挙では、日本共産党、れいわ新選組にも共闘を求め、国政レベルの野党共闘体制を組む必要がある。


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