林検事総長、安倍強制捜査・逮捕問題で菅首相・杉田官房副長官に敗北か(追記「五輪終」と「桜」補強)

本サイトでは、2019年夏の参院選広島選挙区での大型買収問題をめぐり、当時の安倍晋三総理・総裁が河井案里陣営に支出した1億5千万円の使途に関して、林真琴率いる検察庁が、支出資金を安倍氏が不正横領した疑惑を追及、同氏の強制捜査・逮捕に踏み切る意向だったことを紹介させていただいた。しかし、東京オリンピック終了後にも着手すると見られていた安倍氏の強制捜査・逮捕は、7月16日ころから疑惑の捜査を行っていた東京地検特捜部を含む担当検事が人事異動させられ始めたことで不可能になったようだ。権力掌握力に長けた菅義偉首相と警察・公安畑の杉田和博副官房長官兼内閣人事局長によるものだ。国民が東京オリンピックに熱中して菅首相の独裁体質を見逃せば、名実ともに独裁政権が誕生することになる。

東京都のコロナ感染者数の推移と医療ひっ迫

複数のメディアによると7月30日の東京都の新型コロナ感染者数は前週金曜日に比べて1941人増加して人3300人になった。昨日29日よりは減少したが3日連続の3000人超えで、前週の同じ曜日からの増加幅では29日を上回った。東京都基準の重症患者は88人だが、これにはすぐ次に述べるように「カラクリ」がある。この結果、より重要な7日移動平均では30日は2501.4人と29日の2224.1人よりも増加した。前週の同じ曜日と比べると、30日金曜日は29日木曜日の61.9%増より80.5%増になり、増加率は加速している。日本全国での新規感染者は1万744人と2日連続で1万人を超えた。

東京都のコロナ感染者数の推移
東京都のコロナ感染者数の推移

また、複数のメディアによると、政府は東京都と沖縄県に出されている緊急事態宣言の対象地域に埼玉、千葉、神奈川、大阪の4府県を追加し、期間は来月2日から31日までとする方針。蔓延防止等特別措置(蔓防)も北海道、石川、兵庫、京都、福岡の5道府県に適用する。しかし、世界標準とかけ離れた「感染症利権ムラ」が暗躍している「緊急事態宣言」や「蔓防」では根本的な効果がない。NPO法人の医療ガバナンス研究所の上昌広理事長兼医師によると、季節的要因からすれば夏の終わりから感染者数が減少に転じ、冬に第6波が襲来するというのが普通の見方だが、第5波が完全に終焉するか否かは、現時点では分からないとしている。最悪の場合は第5波が長引き、終焉しないうちに第5波以上の規模で第6波が襲来する可能性がある。

なお、東京都の公式サイトによると29日時点の自宅療養者は8477人、入院調整中の感染患者は5575人、合計1万4052人に上る(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)。この中から、容態が急変し、亡くなられる方も出てくる可能性がある。日本中がメディア操作で金メダルを獲得したと大騒ぎする中で、重症者が次々となくなられる公算が大きい。なお、39度の熱が出ても、自力で呼吸できるなら軽症者の分類に入るとのことだ。

また、厚生労働省の「重症者」の基準と東京都の基準は異なる。厚労省では集中治療室で治療を受けている感染患者も重症者に入れているが、東京都はそうはしていない。人工呼吸器と最後の治療法としての体外式膜型人工肺(ECMO)を装填した患者だけが重症者扱いだ。厚労省基準では東京都の重症者は700人に達していると見られる(24日時点で678人)。それに、厚労省が東京都に独自基準を容認する理由が全く分からない。東京オリンピック強行開催のためだと推察される。

さらに問題なのは、治療負担の少ない鼻から酸素を注入するネーザルハイフローという治療法が広がっているが、厚労省はこの治療法による治療を受けている感染症患者は中等患者扱いだ。重症者を見かけ上少なくするためのミスリーディングな扱いだ(https://news.yahoo.co.jp/articles/e94cc4a256ed286ab899ec4dfdab9b58c0677c88)。こうしたことから考えると、東京都では既に医療ひっ迫の状態であり、少なくとも医療崩壊の入り口に立っていると見るべきだろう。抜本的なコロナ禍対策は、政権交代でしかできない。

安倍・菅VS林真琴検事総長は安倍前首相、菅首相の勝ちか

読書家の清水有高氏のYoutube番組にレギュラー出演している朝日新聞記者出身のフリージャーナリスト・佐藤章氏が、最新の情報として昨日7月29日に明らかにした(https://www.youtube.com/watch?v=Fpaqou3jXXQ&t=2558s)。当時の安倍晋三総理・総裁が河井案里陣営に支出した1億5千万円の使途に関して、相当の資金を安倍氏が不正横領した疑惑は、「取り敢えず半分(とり半疑惑)」とも呼ばれる。

この疑惑は、当時の安倍首相が政敵であった宏池会・岸田派の大物参院議員・溝手顕正氏を国政から葬り去るため、2019年夏の参院選広島選挙区で河井案里氏を候補に立て当選させようとして、安倍総裁が立候補者に支給する1500万円の10倍の1億5千万円の支給を決定、河井案里氏とその夫である河井克行前法相に対して、広島県の基礎自治体の首長や議員に買収資金を提供したが、そのうちの半分程度を安倍首相が河井克行氏から受け取ったというもの。

河井案里氏は広島選挙区で参院議員に当選したが、基礎自治体の首長や議員の買収資金のほか、広島県の有権者全戸に数回にわたってパンフレットを郵送配布し、同県のいたるところに菅官房長官と河井案里氏の写真が入ったポスターを立てるなど、選挙資金は1億5千万円の半分の7500万円程度ではとても足りず、少なくとも3億円はかかったと見られており、不足した資金は官房機密費から提供されたと見られている。なお、東京地裁から河井案里氏は「懲役1年4カ月、執行猶予5年」の実刑判決を受けたが、控訴しなかったため判決が確定。議員失職・政界から去った。河井氏は東京地裁から「懲役3年」の実刑判決を受け、東京高裁に即時抗告したが、保釈は認められなかった。安倍氏側との接触を断つためと見られる。

これらについては、次の投稿記事を参考にされて下さい。

参考までに時系列的に図示しておきます。

安倍前首相疑惑の経緯
安倍前首相疑惑の経緯
安倍首相と河井法務相の官邸での密談
安倍首相と河井法務相の官邸での密談
安倍前首相疑惑の経緯
安倍前首相疑惑の経緯

佐藤氏は当初、コロナ禍のため、東京パラリンピックは開催中止になると見て、東京オリンピック終了後に林真琴率いる検察庁が安倍氏の強制捜査・逮捕に踏み切ると呼んでいた。論点が少しずれるが、現在のコロナ感染状況に触れておきたい。東京など首都圏を中心に季節要因と変異株(デルタ株)要因による新型コロナ感染が爆発的に拡大しているが、このことは厚生労働省のアドバイザリーボードで予測されていた。

この予測については、菅首相にも提示されていたと見るのが妥当だ。だから、今回の季節敵要因(初夏と夏場に小流行し、冬には大流行する=なお、政府=菅政権が「頼りにしている」ワクチンは重症化を抑える効果が目的で、感染を予防する効果には大きな期待はできないため、集団免疫の獲得は不可能との見方が出ている。このため、繰り返しになるが、現在の爆発的感染拡大をさらに上回る第6波が冬場に襲来する公算が大きい=)と変異株要因(デルタ株)のため、佐藤氏や広告が政治に与える影響について調査・研究している作家の本間龍氏らは、東京オリンピックは強行開催し、パラリンピックは中止すると見ていた。

実際、京都大学の西浦博教授(理論疫学)は週刊文春で医療崩壊すればパラリンピック開催について、強く疑問視すると述べている(https://bunshun.jp/articles/-/47424)。要するに、東京パラリンピックは中止が妥当というのである。

菅義偉首相が「感染状況が変わったらぜひ有観客で」と語った8月24日に開幕するパラリンピック。

厚労省感染症対策アドバイザリーボードのメンバーで京都大学大学院医学研究科の西浦博教授が(44)が、「週刊文春」の取材に、このまま感染拡大が続けばパラリンピックについて「『有観客』以前に、開催にこぎつけることが出来るかどうか、非常に厳しい状況だと言わざるを得ません」と語った。

銭ゲバと化している国際オリンピック委員会(IOC)にとって、オリンピックさえ開会・閉会できれば米国テレビ局NBCに放映権を独占的に与えたことの見返りに、莫大な権利金を得ることが出来るし、スポンサーにも言い訳が立つ。もちろん、継続してスポンサー料を取得できる。日本では、バブル方式がそもそも無理筋だったため、東京オリンピックでの選手団を含む大会関係者はコロナ感染状況は東京都とあまり変わらない状況になっている(https://news.yahoo.co.jp/articles/fc2ac89ad6f594143b21914713ab903679905f03?tokyo2020)。

東京五輪・パラリンピック組織委員会は29日、大会関連で選手3人を含む24人が新型コロナウイルス検査で陽性となったと発表した。1日当たりの陽性者は最多となった。

本日30日は組織委が、選手3人を含む大会関係者27人の新規感染者が発見されたと発表したようだ。累積では220人、このうち選手は23人だという。新規感染者数は加速している(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210730/k10013169671000.html)。

大会ボランティアに対するPCR検査を行っているかは不明だが、恐らく行っていないだろう。ボランティアを除く大会関係者は判然としないが8万人規模だと想定すると、東京都の人口規模に換算して、24人×(1400万人÷8万人)=4200人規模に達している。ボランティアを5万人としても、24人×(1400万人÷13万人)=2585人だ。特に、選手村ではビュッへ(選手用の食堂)が好評らしいが、マスク無しでビュッヘに出入りする選手も多いとのことだ。新型コロナウイルスへの感染は、日本で言う飛沫感染ではなく、それよりも微小な粒子であるエアロゾルが数時間、密な空間に留まることで感染するエアロゾル感染=空気感染=が主体というのが世界の常識だ。選手村の部屋も個室ではなく、2人から6人程度の相部屋で、ビュッへを中心に選手村はコロナ感染拡大に対して極めて脆弱である。

空港検疫が精度が著しく低い抗原検査であることなども加えれば、「バブル内」で感染が拡大していると見ておいたほうが良い。これに、バブル内とバブル外の境界が鮮明ではないという問題が加わる。大会関係者と日本国民がボランティアとオリンピック用機器納入業者を通じて相互に感染し合う状況がすでに出来上がってしまっている。プレイブックには競技が終わった選手は2日以内に離日しなければならないとしているが、選手は選手村を出た後、日本を観光しているようだ(https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/news/202107300000293.html)。国民の生命と健康を守るためなら、東京オリンピックはすぐに中止すべきところだ。

ところが、テレビメディアは四六時中オリンピック競技の中継だけしかしない。現在のコロナ感染爆発についてはニュースで触れる程度だ。本来なら現在のコロナ感染拡大の現状と理由について、上氏のような「感染症利権ムラ」に属さない専門家の意見も報道すべきだが、新聞と電波メディアが分離されず、オリンピックのスポンサーになっているため、政府=菅政権のコロナ対策に対する批判的な報道はしない。

ただし、ゴールドスポンサーであるトヨタが一切のオリンピック関連の広告をしないと発表したため、金メダルを多数確保しても大手新聞紙には特段の広告はない。電通の収益にも悪影響が及ぶ。新聞社にとっては苦しい限りだろう。加えて、無症状感染者の競技出場を認めるといった暴論が出たり、選手を主体にした大会関係者の行動規範を示したプレイブックは、海外から「時代遅れ」と批判を浴びるばかりか、大会組織委が事実上、バブル内とバブル外の出入りを自由に行えるようにするなど、抜け道が多すぎる。ボランティアらのための食品の大量廃棄など考えられない事態も起こっている。

【追記】毎日新聞によると、米国の棒高跳びの選手がPCR検査で陽性になっていることが判明、陸上競技メンバー63人全員が「自己隔離」しているという(https://mainichi.jp/articles/20210729/k00/00m/050/200000chttps://mainichi.jp/articles/20210730/ddp/041/040/013000c)。米国とオーストラリアの報道機関が報道したもので、日本のオリ/パラ組織委と報道機関は何をしているのだろうか。

複数の米国とオーストラリアの報道機関によると、東京オリンピックのため来日している米国の棒高跳び選手が新型コロナウイルスの定期検査で陽性と判定された。この選手と濃厚接触した可能性がある選手を含め、豪五輪選手団陸上競技メンバー63人全員が宿泊先の自室で自己隔離に入った(以下、略)。

こうした状況にもかかわらず、東京オリンピックの中止はない。アスリートは政府=菅政権から、政権維持の駒(コマ)扱いされて、酷暑の中で「サーカス」を提供する役割を担わされているというのが実際のところだ。そして多くの国民が不要不急の外出自粛を迫られる中、「テレビで観戦しろ」と菅政権に求められている。ただし、オリンピックという「祭り」と「外出・営業自粛」は矛盾の極みだ。オリンピック競技を観戦できるパブレストランは人気があり、「緊急事態宣言」下にもかかわらず、自治体の要請を無視して換気を良くしながら酒類を提供する居酒屋は繁盛している。こうした状況だから、「緊急事態宣言」を効果あるものにし、パラリンピック出場者を危険に晒さないためと称して、東京パラリンピック中止を「英断」すれば、菅首相は自分の政権維持=次期総裁選や総選挙にとって有利に働くと考えているのだろう。

東京オリンピック開始後の最大の問題は、林真琴率いる検察庁による安倍前首相の強制捜査・逮捕問題だ。佐藤氏は当初、東京パラリンピックの中止で、強制捜査・逮捕が可能になるとの見通しを示していた。ただし、コロナ感染爆発の折り、佐藤氏の論理(林検事総長はコロナ感染の状況によっては政権によるコロナ禍対策に問題が出るとして、強制捜査・逮捕が出来なくなる可能性があるとの論理)に従えば、感染爆発で混乱している中、東京オリンピック終了後に安倍前首相の強制捜査・逮捕は可能なのかという疑問はあり、サイト管理者(筆者)は、清水有高氏のYoutube番組にコメントを送ったこともある。

もっとも、検事総長が「正義感の強い人物」としても、検察庁が行政のことまで考える必要があるのかという問題はある。さっさと、強制捜査・逮捕に踏み切れば良いのではないか。また、東京地検特捜部は戦後、隠退蔵物資事件を契機にGHQ主導で設立された「隠匿退蔵物資事件捜査部」が前身。要するに、米国に隷属しない政権を打倒するための組織だ。ディープステートの傘下にある米国が、対中軍事包囲網の「先棒」を喜んで引き受ける菅政権の後ろ盾になっていることは確かだろう。佐藤氏が検察庁に期待し過ぎていたのではなかったかとの感はある。

それはさておき、佐藤氏によると、別のところから菅首相を含む自民党にとって大打撃になる林真琴率いる検察庁による安倍前首相の強制捜査・逮捕を止めさせる手段が講じられたようだ。7月16日ころからの東京地検特捜部を含む検察庁の人事異動の発令だ。通常、検察庁の人事異動は8月に行われるが、前首相の逮捕というような重大な案件については、捜査チームを温存しておく必要があるため、人事異動は先に伸ばすことができると言われる。ところが、これより先の7月16日から検察庁の人事異動が行われた。次のサイト:https://relocation-personnel.com/?cat=&s=%E6%B3%95%E5%8B%99%E7%9C%81はそのひとつと思われるが、清水有高氏の調べによると既に20人程度の検察庁人事(検事の人事異動)がなされたようだ。

佐藤氏によると、こういう場合の人事異動は検察官(検事)の「弱み」を握った脅迫的な人事異動とのことだ。この人事異動を指揮したのは、菅首相の側近であり、日本学術会議メンバー任命拒否でも暗躍した杉田和博内閣官房副長官兼内閣人事局長だ。Wikipediaによると、杉田氏は、日本の警察官僚出身で内閣官房副長官兼内閣人事局長。神奈川県警察本部長や内閣情報調査室長、内閣情報官、内閣危機管理監を歴任した経験がある。内閣人事局長の本来の仕事はそのような諜報活動にはない。国民が選んだ政府の政策を実行する有能な官僚を要職に充てるのが本来の仕事だ。菅首相は杉田官房副長官と組んで、菅政権を独裁政権化しようと画策していると見られる。

こうした状況の下では、2019年の参院広島選挙区での大型買収やその司令塔となった安倍首相(首相)の疑惑は解明できないし、まともな政権運営が不可能になるため、数々の不正疑惑の追及は不可能になるばかりか、日本の経済社会も発展しない。その象徴が東京オリンピック大会開会式で見せたドローンによる見世物だ。これは、清水氏、高橋氏の調べによると、ドローン市場というものがあり、東京オリンピック/パラリンピック組織委はドローン市場のそれなりの大手である米国のインテル社から1億円をかけて購入したものだと言う(開会式の総経費は165億円だが、そのうちのわずか1億円)。しかし、ドローン市場の最大手は、世界のドローン市場で7割のシェアを占める「大疆代理商门户(DIJ)」という、中国のメーカーだ(https://frontier-eyes.online/drone-maker/https://www.dji.com/jp)。

日本ではまだ、DIJはもちろんインテルにさえ太刀打ちできるドローンメーカーは存在しない。仮に、日本の東京オリンピック/パラリンピック組織委がDIJに発注していたら、開会式でははるかに優れた見せ場の続出を演出できただろう。しかし、対米隷属波の政府=菅政権の下ではそんなことは不可能。逆に、菅首相ー杉田内閣官房副長官・内閣人事局長が狙っている独裁政権では、抜本的なコロナ禍対策と日本の経済社会の再建は不可能で、日本国は衰退するばかりになる。これを阻止するためには、真の国民主権の政権を樹立するしかない。国民が「パンなきサーカス」で愚民化政策に陥れられた後、膨大な赤字が残り、「オリンピック増税」がなされる公算が大きい。手っ取り早い方式は、消費税率の引き上げだろう。

差し当たっては、大混戦になった8月22日投開票の横浜市(菅首相の地元)での市長選挙が最大の焦点になる。カジノを含むIR=統合型リゾート施設の誘致の是非に加え、コロナ禍対策、東京オリンピックの強行開催と恐らくは東京パラリンピックの中止判断という国政レベル並の争点が選挙の焦点になっている。菅首相は職責を放り投げさせて市長選に出馬させた側近の小此木八郎前国家公安委員長(56)を全面支援し、横浜市内の自公両党の締め付けを図っている。

小此木候補はカジノを含むIR=統合型リゾート施設の誘致では勝てないとして誘致はしないとしているが、カジノを含むIR=統合型リゾート施設を誘致したい菅首相としては、小池百合子都知事と共謀して東京に誘致しようとしているとの情報もある(参考:「横田一の現場直撃」https://www.youtube.com/watch?v=-FirVVbicLg)。小池都知事と菅首相との仲は悪いとされているが、小池都知事は後ろ盾だった二階俊博幹事長が3A(安倍前首相、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明自民党税制調査会長)+菅連合軍に敗退した現在、菅首相と組んで自民党に返り咲きを図ろうとしている可能性もある。

しかし、最も重要なことは、日本の国民が、日本国憲法前文の定める、①基本的人権の尊重②国民主権③平和主義ー正しく理解し、国民主権行使の最大の機会である選挙(特に、国政選挙)で妥当な判断と投票をしなければ、次期総選挙での国民への政権奪還(政権交代)は難しい。また、枝野幸男代表率いる立憲民主党としても連合とは縁を切り、「共生主義」に基づく骨太の政策体系を真正野党とともに打ち出す必要がある。自公連立与党が「30兆円の追加経済対策」などの「ニンジン」をぶら下げて、総選挙に臨む可能性もあるから、なおさらだ。

しかし、枝野代表にその気概があるか疑わしい。「混乱するから、オリンピックの中止は求めない」などととぼけたことを言っている(https://www.sankei.com/article/20210729-QNKCRVB6EVLS7BMV332WIY7QZM/?outputType=theme_tokyo2020)。枝野代表は選手を始め大会関係者が「プレイブック(世界から非難を浴びている)」の規制さえ無視しており、「バブル方式」は完全に破綻している。同代表はまた、大会関係者と国民が相互に感染しあっている現状の方がより深刻な混乱をもたらしていることに全く気づいていない。

競技が終了していない選手には全て金メダルを授与し、即刻帰国していただいた方が混乱しない。その方が、新型コロナ感染防止に最適だろう。「オリンピックは参加することに意義がある」と言われているうえ、パンデミック・酷暑の中で参加いただいたことには感謝する必要がある。混乱するのは政府=菅政権と東京都、オリ/パラ組織委、国際オリンピック委員会(IOC)だけで、日本国民とアスリートの生命と健康、有形・無形の財産はより守ることが出来る。今後、オリンピックは民営化し、「五輪終」していただくことに越したことはない。これが基本だ。

話を元に戻すとこれでは、枝野代表は野党第一党の党首としては失格だ。枝野代表では政権奪還は無理だろう。その場合、総選挙は政権交代できたかどうかで結果を判断すべきだ。そうでなければ、議席を多少増やしたとしても立民の枝野代表、福山哲郎幹事長、安住淳国対委員長は責任を取っていただくことが欠かせない。そのうえで、代表は泉健太政調会長ら将来性のある有力衆院魏員で良いが、小沢一郎衆院議員を要職に抜擢した新執行部体制に刷新、2021年の参院議員選挙で衆参ねじれ現象を創出する必要がある。

そうしない限り、日本国家は天皇陛下を政治的に利用する「右翼全体主義独裁国家」に転落、経済社会も没落してしまうことになる。佐藤氏も主張しているが、国民としては日本の戦後政治は基本的に、太平洋戦争を引き起こした「右翼全体主義勢力」の子孫(世襲政治家)たちに操られてきたことを知る必要がある。

「桜を見る会」前夜祭で検察審査会、安倍前首相不起訴不当の結論

朝日デジタルは7月30日13時26分の時点で「安倍前首相の不起訴、一部は不当  『桜』夕食会で検審」と題する独自記事を報じた(https://digital.asahi.com/articles/ASP7J4R8YP72UTIL022.html?iref=pc_ss_date_article)。佐藤氏によると(https://www.youtube.com/watch?v=IBtaNsDm55s)、「桜を見る会前夜祭」での安倍氏の公職選挙法違反事案(寄付行為事案)と政治資金管理団体「晋和会」での政治資金規正法違反事案は前首相を強制捜査・起訴するには金額が少なすぎるとして検察審査会に任せ、上述の「取り敢えず半分(とり半)」疑惑の追及に全力を注いでいた。しかし、「とり半疑惑」は上述のように菅首相ー杉田官房副長官兼内閣人事局長によって阻まれてきたため、「とり半」疑惑解明のための安倍前首相の強制捜査・逮捕は極めて困難になってきた。

ところが、朝日デジタルによると、検察審査会(検審)は「桜を見る会前夜祭」での安倍氏の公職選挙法違反と政治資金規正法違反事案について、検察の不起訴は不当であるとの判断を下した。安倍首相(当時)が「桜を見る会前夜祭」で自身が代表を務める晋和会を通して、有権者に対してホテルニューオータニでの前夜祭の費用の不足分を補填していた(厳密に言えば、有権者に対する寄付行為)を行っていたことは明白だが、安倍首相はホテルニューオータニから晋和会宛の前夜祭の明細書と領収書を国会に提出せず、晋和会での政治資金収支報告書にも記載していない。しかし、佐藤氏によると検察がホテルニューオータニが発行した明細書と領収書を確保している。常識として、晋和会が前夜祭の明細書と領収書の再発行を依頼すれば、すぐに応じてくれるはずだ。

なお、前夜祭の主催はもうひとつの政治団体「安倍晋三後援会」であるため、前夜祭の収支報告は「安倍晋三後援会」の政治資金収支報告書に訂正記載されたが、ホテル側への支払いのうち383万5000円は前夜祭に参加した有権者から徴収したものだが、下段の260万4908円の原資については不明だ。これは「晋和会」が「安倍晋三後援会」に対して、ホテルニューオータニ側から「晋和会」宛の前夜祭の明細書に基づいて補填したものだ。明細書を見れば、前夜祭に参加していた山口4区(下関市、長門市)の有権者に対して公職選挙法に違反する寄付行為を行っていたことが明瞭になる。「晋和会」は明細書に基づくホテルニューオータニへの支払い(支出)を記載していないし、国会で明細書や領収書の提示を求められたが、公職選挙法違反の寄付行為を行ったことが明瞭になるため、拒否してきた。

過去を遡ると、晋和会の2013年(平成25年)の政治資金収支報告書では82万9343円支出したことが明確に記載されているが、その後は一切記載がない。公職選挙法違反(寄付行為)にあたることを認識していたのだろう。平成31年4月19日までの前夜祭での累計補填額(累計寄付金額)は少なくとも800万円以上にのぼると見られる。以上を前提として、朝日デジタルの報道記事を引用させていただきたい。

安倍晋三後援会の訂正政治資金報告書
安倍晋三後援会の訂正政治資金報告書

不起訴不当になったのは、安倍氏側が補塡(ほてん)した夕食会の費用が選挙区内での寄付にあたるという公職選挙法違反と、安倍氏が代表を務める資金管理団体「晋和会」の会計責任者の選任監督を怠ったという政治資金規正法違反の二つの容疑。夕食会を主催した政治団体「安倍晋三後援会」(山口県下関市)の収支報告書に夕食会の収支を記載しなかったという政治資金規正法違反容疑などについては「不起訴相当」となった。

夕食会は安倍晋三後援会の主催で、2013~19年に年1回、地元の支援者らを都内のホテルに招いて1人5千円などの会費制で開かれた。安倍氏は国会などで「ホテルが設定した額を参加者が払った。事務所や後援会の収入、支出は一切ない」と説明していたが、実際は会費だけでは賄えず、不足分は安倍氏側が補塡していた。

検察が3か月内に行われる二度目の捜査で安倍前首相起訴との決断を下せば、安倍氏の公職選挙法違反と政治資金規正法違反は明らかだ。そして、佐藤氏によると「正義感の強い」林真琴検事総長が安倍前首相を起訴を指示する可能性はかなりの確率でありそうだ。意外な展開を見せてきたが、安倍前首相を逮捕して起訴すれば、自民党内は大混乱に陥る。自民党の最大派閥である清和会(細田派、事実上の安倍派)に頼って総裁を続行したいと思っている菅首相にも大打撃だ。

検察庁が米国を牛耳るディープステートの強い悪影響を受けていることは確かだが、佐藤氏の分析に従うとサイト管理者(筆者)としては、林真琴検事総長は検察庁をディープステートに隷属しない本来の検察庁に戻す使命を有しているように思える。加えて、安倍前首相を起訴しなければ「桜を見る会前夜祭」事案を検審に任せた意味がなくなる。

前首相の犯罪を追及する不正金額としては、ロッキード事件の田中角栄前首相(当時)の5億円が相場という暗黙の了解がある(ロッキード事件の本質は、対米隷属外交から独自の外交を展開した田中角栄ではなく、当時の中曽根康弘幹事長が絡んでいる:https://news.yahoo.co.jp/articles/25ed5ff6b205ebe8c2f9f0f3e2b74d9484785f5a)が、その金額には言うまでもなく、法的根拠はない。「桜を見る会前夜祭」疑惑の追及は「とり半」疑惑の追及よりはるかに簡単だ。「右翼全体主義独裁政権」の樹立を阻止するためにも、林検事総長には正義を貫いて欲しいと思う。


この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう