2014年01月13日に東京都知事選挙が告示されたが、その前日細川護煕候補は「即脱原発」を公約の目玉に挙げた。その重要部分を掲載する。東京都は東京電力の大株主であり、東電が首都東京に電力を供給するため、福島、新潟など東京に近い県に原発を作りまくってきた。原子力発電問題は東京都にとって今回の選挙の最大のテーマである。また、即脱原発は日本の経済社会を根底から改革し、破綻したアベノミクス(アベクロノミクス、円安による株高にストップがかかっている)に代わる日本の再発展の原動力になる。
細川氏の背後に「構造改革」なるものを主導し、新自由主義政策を掲げ、日本の経済社会を破綻に導いた小泉純一郎元首相がいるが、政治は結果である。「悪魔」をも利用する高度な政治戦略が必要だ。共産党は例によって機能的に自公の補完勢力になっている。宇都宮健児氏(元日弁連会長、共産・社民推薦)を支援するからだ。「民主連合政府構想」はどこに行ったのか。東京都民は名護市民と同様、「即脱原発」で勝てる候補に投票する賢明な判断が必要だ。
以下に、細川候補の出馬表明時の発言を引用する。
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なぜ決意をしたかということですが、今の国の目指している方向、進め方に何かと危ういものを感じているからです。憲法でも安全保障でも近隣諸国との関係でも、懸念していることがいくつかあります。私が特に心配しているのは、成長のためには原発が不可欠と言って政府が再稼働させようとしていることです。改めて強い危機感を抱き、出馬を決意するきっかけとなりました。
原発リスクの深刻さは福島やチェルノブイリの例を見るまでもなく、ひとたび事故が起きれば国の存亡に関わる大事故になる可能性をはらんでいます。そのためには現在の原発依存型のエネルギー過消費型社会を180度方向転換しなければだめだと思います。
原発がなければ日本の経済が成り立たないという人がいますが、もう2年間原発は止まったままではありませんか。もちろんそのために火力発電の燃料費など相当なコストを海外に払っているわけですが、今までの無責任態勢によって天文学的なコストがかかっている。
それが見えない形で税金として国民の負担にされて、原子力のコストが安いというごまかしとウソがまかり通ってきました。原発の安全性の問題、核のゴミのことを考えたら、原発がいかに割に合わないかは明白です。
原発問題は都知事選の争点にふさわしくないという人がいますが、都知事の第一の任務は生命と財産を守ることです。東京から100~200キロにある浜岡、東海第二、柏崎刈羽などで、もし事故が起こったら都民の生命、財産は壊滅的な打撃を受けます。オリンピックや消費税、TPPどころではないんです。すべてのものが吹き飛んでしまうわけですから、原発問題こそ最重要テーマであることは疑う余地がありません。
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