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ドイツ連銀の米国からの金(ゴールド)移管がネットでの話題に―根底にドル不振

日本のマスゴミはあまり触れないが、ドイツ連銀が2020年までに外貨準備として米国のニューヨーク連銀に保有している金(ゴールド)300トンを本国に取り戻すことを決めたことが、ネットで話題になっている。日本の一部マスゴミによると、米ソ冷戦でドイツが侵略された場合の危機管理措置としてニューヨーク連銀に金を移管したとのことだが、冷戦は1990年前後に終結している。それから、20年以上になるがこの間、米国がドイツ保有の金をこっそり売却し、ニセの「金」にすり替えたとの噂が絶えない。このため、ドイツの会計検査院が真贋について、検査せよとの結論を下し、発表している。ニクソンショックから継続的に続いてきたドルの長期にわたる暴落からすれば、あり得る話である。これに加えて、連邦準備制度理事会(FRB)が財務省と結託してQE1/2/3と称してドルを刷りまくり、ハイパー・スタグフレーションの芽を育てている。既に、ドル基軸通貨体制は崩壊しており、人類の叡智を結集して国際通貨制度を再構築する必要がある。

今年に入って1月にドイツ連銀の措置を報道したのは、経済専門通信社として有名なブルームバーグである。

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【ドイツ連銀、パリとNYで保管の金準備674トンを移管へ】
ドイツ連邦銀行(中央銀行)はパリとニューヨークの保管庫にある金674トンを2020年までに本国に移す方針だ。ドイツの金準備に対する国民の信頼感を回復させるのが狙い。
独連銀が16日発表した文書によると、金の段階的な移管は今年開始し、ドイツの金準備の半分を20年末までにフランクフルトで保管する方針。移管する金は約270億ユーロ(約3兆1800億円)に相当する。フランス中央銀行に保管されている374トンが全て、ニューヨーク連銀からは300トンがそれぞれ移管されるという。イングランド銀行(英中央銀行)で保管されている金は移管されない。

独連銀は「この新たな保管計画で、ドイツ連銀は金準備の2つの主要な機能に重点を置いている。それは、国内での信頼と自信の構築、そして国外の金取引拠点で短期間のうちに金を外貨と交換する能力だ」と説明。パリで保管されている金準備を全て移管するのは、ドイツとフランスが共にユーロを利用しているためドイツがもはや金取引拠点としてのフランスに依存していない事実を反映していると表明した。

独会計検査院は昨年、国外の金準備の存在についてこれまで検証されたことがないとして連銀に調査を要請。これをきっかけにドイツでは金準備に関する議論が巻き起こった。ドイツの金準備は米国に次ぎ世界2位で、昨年末時点で3391トン、1375億ユーロ相当に上る。【ブルームバーグ 10:00】

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要するに、フランス保管の金とともにニューヨーク連銀に保管している「金」が本物の金なのか、怪しいという議論がドイツ国内で噴出したのである。 なお、金の保管場所はニューヨーク連銀の地下に加えて、ケンタッキー州フォートノックスの米軍基地内の施設とも言われるが、「機密事項」のため、不明である。

fortnox (1)

2012年10月26日早朝にNHKBS1で放送された「ドイツZDFニュース」も、ドイツが保有する金3936トンについて指摘されている問題や米国に預けているとされる部分について回収する意向であることを報じた(こちらから引用)。

報道された内容の要点:
●ドイツの公的保有金は、1/3(1,300トン)がフランクフルトのドイツ連銀金庫に保管され、残り2/3がニューヨーク・パリ・ロンドンに預けられている。
●米国NY連銀に預けている金をドイツに移す意向
●これまで一度も、外国にある金が本物かどうか?重量もきちんとあるのか?が確認されていない。
●与党であるキリスト教民主同盟国会議員団の外交担当責任者(スプレヒャー氏)
も、「ドイツ連銀が、これほど長い間、これほど杜撰に、ドイツの財産を取り扱っているのはなぜなのか説明できない。簡単に、ニューヨークとパリ・ロンドンに置きっぱなしにしているのは解せない」と問題している。
●ドイツの金取引業者の専門家も、「ドイツ連銀の金の備蓄は、数十年もチェックされていません。そのため、国民のあいだに、金の備蓄が実際にあるのかどうかよいう疑問を生じさせている」
●ドイツの会計検査院は、そのような世論動向を受けて、27万3千本の金の延べ棒すべてを正確に数え点検するよう求めた。
●外国に金を預けている理由として“東西冷戦”で起きるかもしれない不測の事態を考慮して、東ドイツとの国境線からできるだけ遠ざけたかったという説明がなされている。
●ドイツ納税者団体の会長は、「国外の備蓄場所をなくし、1カ所にまとめて備蓄することも考えるべきだ。東西冷戦はもうない」と語った。
●ドイツ連銀は、預けている各国の中央銀行に最高度の信頼を置いていると語り、数年前に、ロンドンに備蓄している金を検査したときは1gの不足もなかったと説明しているという。

最後の一行は不安を抑えるための「配慮」であろう。仮に米国がドイツから預かっている金をこっそり売却するなら、米国保有の外貨準備としての金もどうなっているか分からない。加えて、FRBと政府はQE1/2/3と称してドル紙幣を刷りまくっているから、「国際基軸通貨」としてのドルには最早、信頼は置けない。

ブレトンウッズの国際会議で決められた戦後の国際通貨体制(謎の死を遂げたハリー・ホワイト案)は次第に振幅が大きくなっている。ジョン・メイナード・ケインズが提唱した「バンコール構想」も含め、人類の叡智を結集して国際通貨制度の再構築に取り組む時が既に来ている。

※なお、アベクロノミクス(アベノミクス)はトンネルの出口が見えないFRBのQE1/2/3の二番煎じに過ぎない。

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