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「秘密保護法案」と「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」

  • 2013年11月11日

秘密保護法案の本質はそれなりに続いてきた日本型議会制民主主義を根柢から破壊するものである。今後、日本の政治、経済、社会のすべての領域において、米国経済の破綻を震源地とする「大地震」が襲う。その際、自公およびその補完勢力は非常事態を宣言し、議会制民主主義を停止する。それに備えたのが、日本版国家安全保障会議の創設と秘密保護法案の成立である。日本国民としてはこれに対して、「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」(ツワネ原則)を武器に、徹底抗戦する必要がある。

「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」(ツワネ原則)は、世界70カ国以上・500人以上の専門家の参加を得て、「Open Society Justice Initiative」(開かれた公正な社会建設を目指す会議) が企画・開催した14回の会議を経て作成されたもの。正しくない、邪悪な「国家安全保障」観による脅威から人々を守るため、政府(端的に行って、行政府の長を始め、国家・地方公務員は公僕=サーバー=であり、主人=クライアント=は税金で彼らを支える国民である)の保有する情報への合法的なアクセスを保障する問題を扱っている。

これについての骨子を「晴耕雨読」氏がまとめておられるので以下、紹介させていただきたい。

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原則1・4:何人も政府の情報にアクセスする権利を有しており、その権利を制限する正当性を証明するのは政府の責務である。政府は、防衛計画、兵器開発、諜報機関により使用される作戦・情報源等の限られた範囲で合法的に情報を制限することができる。

原則10A・E:政府は人権、人道に関する国際法の違反についての情報は決して制限してはいけない。これは、前政権下の過去の違反についての違反行為及び現政府の関係者または他者の違反行為についての情報も含まれる。公衆は、公衆に対する監視システム及びその認可手続きについて知る権利がある。

原則5・10C:安全保障部門や諜報機関を含め、いかなる政府機関も情報公開の必要性から免除されることはない。公衆は、全ての安全保障部門・機関の存在、それらの機関を統制するための法律や規則、そしてそれらの予算についての情報も知る権利を有する。

原則16・17:情報の秘密指定は必要な期間に限定してなされるべきであり、無期限であってはいけない。政府は、秘密指定が許される最長期間を法律で定めるとともに、指定解除を請求するための明確な手続きがなければいけない。その際、公益に資する情報を優先的に解除する手続きも定めるべきである。

原則40・41・43:公共部門における内部告発者は、公開された情報による公益が秘密保持による公益を上回る場合には、不利益措置を受けるべきではない。効果的な公的な不服申立て制度があるときは、内部告発者は、先にこの制度によりその問題を伝える努力をするべきである。

原則47・48:ジャーナリストその非公務員は、秘密情報の受取り、所持、公開により、または秘密の探索、アクセス、共謀その他の罪で訴追されるべきではない。ジャーナリストその他非公務員は、情報流出の調査において、秘密の情報源やその他の非公開情報を明かすことを強制されるべきではない。

原則6・31-33:安全保障部門には独立した監視機関を設けるべきである。監視機関は効果的な監視のために必要な全ての情報にアクセスできるようにするべきである。

(以上の出典は、国立国会図書館「諸外国における国家秘密の指定と解除」13年10月31日。ただし他の資料も参照した。)

原則43・46:情報を漏えいした者に対する刑事訴追は、その情報が公開されることによって生じる公益を上回るような「実在して確認可能な重大損害を引き起こすリスク」をもたらすときのみ検討されるべきである。

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自民党の特定秘密保護法案に関するプロジェクトチーム座長を務める町村信孝元外相(清和会会長)は、8日の衆院国家安全保障特別委員会で「(知る権利が)国家や国民の安全に優先するという考え方は、基本的に間違いがある」と語り、「『知る権利は担保しました、しかし個人の生存が担保できません、国家の存立が確保できません』というのは、全く逆転した議論ではないか」と続けた。全体主義的国家主義者の発現でしかない。内閣官房が事実上無制限に秘密指定権を掌握するなら、福島第一原発の真実も覆い隠される。福島第一原発の真実を隠したら、一体どうなるのか。むしろ、東電を法的に整理したうえで、情報を全面的に開示しすることこそが、日本国及び人類の安全に資するのではないか。

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付け加えると、人間の生存と発展には真実を知る、悟ることが不可決である。仏教では「無明」が人間を苦悩に貶めているとしているし、キリスト教も「無知」が不幸の原因であるとみ抜き、高等宗教は押しなべて真実の幸福を得るために、「真実を知ること」の重要さを説き、人類は叡智を結集して無知からの打開に努めててきた。

町村清和会長の清和会長らしい発言は人類史の発展を否定するものだ。実際、紆余曲折の中、民主主義社会を切り開いてきた人類史―なかんづく、辺境革命として、古代オリエント文明➤古典古代文明➤中世西欧文明➤欧米近代文明➤東アジア共同体文明➤世界福地化(地球平和村)と継起的に継続展開してきている人類中心史―は多大の犠牲を伴いながらも勇気を持って真実を悟り、実現してきたものである。同氏の発現は、これに抵抗する発言である。要するに、対米隷属の自公勢力とその補完勢力、特に、自民党の清和会は歴史の反動勢力に位置している。「知る権利」を否定する町村氏は、自らの歴史的立場を「知らない」のである。

 

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