立憲代表選、三つの選択肢ー平和主義、原発ゼロ、共生の経済政策で野党共闘深化させよ(暫定投稿)

10月31日の総選挙で大惨敗した立憲民主党で枝野幸男氏が代表を辞任し、代表選が行われる。代表選の立候補者には三つの選択肢があるが、総選挙での立憲の大惨敗は野党共闘によるものではない。平和主義、原発ゼロ、共生の経済政策(消費税制度の廃止)で野党共闘の深化を訴える候補者が出馬し、立憲をまとめるべきだ。既に本サイトで述べたように、立憲は数合わせに終止するべきではない。

立憲代表選、世代交代論よりも日本政治の刷新が主要テーマ

今回の総選挙の総括をめぐって様々な議論が飛び交っている。しかし、問題は対米隷属下に置かれた戦後政治の総決算がなお、なされなかったことだ。戦後政治の総決算を行い、戦後日本政治の刷新を行うことによって、世界の至るところで戦争を必要としてきた米国ディープステート(闇の帝国:軍産複合体と多国籍金融資本・企業)から真の独立を果たし、核燃料サイクルの破綻と大地震を想定しての原発ゼロによる再生可能エネルギー体制への抜本転換(産業構造の大変革)、大格差社会をもたらした弱肉強食の新自由(放任)主義と完全に決別し、共生の経済政策への移行を進めることが最も重要な時を迎えている。

 

立憲民主党の代表選も、これらの課題を実行するために日本共産党を含む野党共闘を深化する候補者が出馬する必要がある。単に、代表が世代交代すれば良いという話ではない。立民の代表選について、「政策連合=オールジャパン平和と共生(https://www.alljapan25.com/)」で活躍されている政治経済評論家で政治活動家でもある植草一秀氏が、そのメールマガジン第3073号「存在意義問われる立憲民主」で改めて立憲民主党の三つの選択肢と進むべき道を示された。多少長くなり、恐縮ではあるが引用させていただきたい。

立憲民主党の新しい体制を構築するにあたり、立憲民主党の基本路線を明確にすることが必要だ。想定される基本路線は三つある。
第一は、共産党を含む共闘を否定して国民民主党と類似した第二自公路線を選択するもの。第二は、非自公の大連帯構築を目指して政権交代可能な多数勢力形成を目指す
こと。第三は、平和主義堅持、原発ゼロ、共生の経済政策という基本政策を共有する勢力による大同団結を確立すること。

「政策連合=オールジャパン平和と共生」が提唱しているのは第三の考え方。第一の方向を目指すなら国民民主党と分離している必要はない。両者は合流するべきだ。第二の選択は「数の論理」を優先するものだが、基本政策を共有しないから「野合」になる。立憲民主党代表選においては、候補者がどの道を選択するのかを明言する必要がある。第三の道を明示する候補者が出現するなら、その候補者が新しい代表に就任することが望ましい。

第一の道、第二の道を選択する者が立憲民主党の新代表に就任する場合は、政治刷新を目指す多くの主権者は立憲民主党を支持しないことになるだろう。小川淳也氏の考えを十分認知していないが、小川氏が明確に第三の道を選択することを示すなら、代表に就任し得る候補者の一人になる。しかし、小川氏の主張が第二の道であるなら、新代表にはふさわしくないということになる。

共闘の対象に国民民主、維新が含まれることはあり得ない。重要なことは基本政策を共有すること。維新は自民より右に位置し、国民の主張は自公と変わりがない。「国民」と表裏一体の関係にある「連合」は米国の日本支配戦略の先兵に成り下がっている。立憲民主党が連合の軍門に下るなら、立憲民主党と国民民主党に差異はなくなる。この場合は、共産党、れいわ、社民と立憲民主党有志による「政策連合」を構築することが必要になる。立憲民主党有志とれいわ新選組が合流して日本政治刷新を牽引する真の野党第一党を構築することが望まれる。

サイト管理者(筆者)は「政策連合=オールジャパン平和と共生」を支援しているが、植草氏の主張を支持する。なお、米国が日本を完全な隷属下に置いている法的根拠は「日米安保条約」と日米両国政府で自由に決められる「日米地位協定」だ。重要なのは、米国ディープステート主導で決められる「日米地位協定」。在日米軍基地に治外法権が適用され、日本の自衛隊が在日米軍の指揮下に置かれることになる。日本国憲法では集団的自衛権を認めていないという内閣法制局の憲法解釈を180度転換し、米軍を支援するための「安保法制」を強行採決させたのも米国ディープステートの指示によるものだ。

現在は、米国による対中軍事包囲網の「先鋒」役を担うことが指示されている。「敵基地攻撃能力」を保有するために、「防衛費」と称する「軍事費」を国内総生産(GDP)比2%以上に大増強させることが目論まれている。しかし、孫崎享氏(外務省情報局長、イラン大使、防衛大学教授などを歴任)ら外交・軍事評論家によると、中国の精密中長距離ミサイル網の性能は、IT技術の深化とともに飛躍的に向上している。日本が今更、大軍拡を行い、対中中長距離ミサイルを配備しても、中国に勝つことはできないだろう。また、「敵基地攻撃能力」を最初に使用すれば、国際法上、重要な問題になる。

また、台湾では台湾海峡が有事になれば、日本の自衛隊が台湾防衛に派遣されると信じ込んでいる人々が60%存在するとの報道もある(https://digital.asahi.com/articles/DA3S15102263.html?iref=pc_ss_date_article)が、軍事・外交専門家によれば、米軍がシミュレーションしたところによると、すべてのシミュレーションで米軍は中国に敗北するとの結果が出ているという。日本の自衛隊が敵基地攻撃能力を備え、米軍を支援しても、同じことになるだろう。

日米安保条約は、米国(米軍)が日本を防衛してくれる条約だと錯覚している国民が大多数だ。しかし、第五条には次のように書かれている。「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない」。

第五条では、「共通の危険に対処するように行動することを宣言する」と記載されているだけであって、「米国が日本を防衛する」との日本防衛義務は明記されていない。また、「自国の憲法上の規定及び手続に従つて」との文言があるが、米国では交戦権は議会が決定する。ましてや、ディープステートは強硬路線を主張するだろうが、台湾有事の際に米軍が敗北するというシミュレーションが出ている以上、米議会が台湾有事の際の米軍の中国人民解放軍との交戦権を認めるとは思われない。米軍の敗北を避けるために、日本に集団的自衛権を認める法律を策定させ、敵基地攻撃能力を保有させようとしているのだろうが、戦況はあまりにも不確定すぎて、日本にとって危険である。

日米安保条約の要(かなめ)は第五条ではなく、第六条だ。第六条には、「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は、千九百五十二年二月二十八日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定(改正を含む。)に代わる別個の協定及び合意される他の取極により規律される」とある。「日米行政協定」はその後、「日米地位協定」に改名されたが、「日米地位協定」を国会での審議抜きに、米国主導で日米両国政府が勝手に内容を変更・追加できるようにしたことが日米安保条約の本質だ。

なお、「日米新安保条約」締結の際に「岸・ハーター交換公文」では米軍が在日米軍基地に大きな変更が合った場合(新基地建設や在日米軍基地からの他国への攻撃のための出撃などを含む)に、日米両国政府が「事前協議」を行い、日本政府の了解を得るという「事前協議制度」が設けられ、日米関係は対等な関係になったと喧伝された。しかし実際のところは、「米国が事前協議したくないときはしなくても良い」という岸信介首相とジョン・ダレス国務長官(いずれも当時)の密約があった(https://www.youtube.com/watch?v=2W2itCw0LPs&t=2s)。要するに、日本は依然として米国の属国であり続けたというわけだ。

さて、日本共産党は「日米地位協定」の改定から始め、北大西洋条約機構(NATO)加盟の欧州諸国が米国と定めている米軍基地使用協定並みに独立国の名に値するところまで「日米地位協定」の改定が完了した段階で、「日米安保条約」を「日米有効条約」に切り替えることを党綱領その他でうたっている。分かりやすい解説は次のサイトで見ることができる(https://www.jcp.or.jp/wm/anpo/)。

また、れいわ新選組の山本太郎代表も同じような考え方で、日米地位協定の改定から米国との交渉を開始することを提言している。日本の自衛隊は増強すると主張しているが、専守防衛に徹することと、温室効果ガスの排出で気候変動が起こりやすくなり多発している(海外諸国を含め)災害時の対応に当たるためだと主張している(https://www.youtube.com/watch?v=2W2itCw0LPs、 https://www.youtube.com/watch?v=yLzg6tpHMmY)。

こうしてみると、日本共産党とれいわ新選組との安全保障政策にはそれほど隔たりはない。だから、「立憲民主党が連合の軍門に下るなら、立憲民主党と国民民主党に差異はなくなる。この場合は、共産党、れいわ、社民と立憲民主党有志による「政策連合」を構築することが必要になる。立憲民主党有志とれいわ新選組が合流して日本政治刷新を牽引する真の野党第一党を構築することが望まれる」という植草氏の主張は現実的妥当性を持つ。ただし、①平和主義の再興②原発ゼロ③消費税廃止(インボイス制度導入阻止)④コロナ対策抜本転換ーという国民に分かりやすい対立軸を打ち出すとともに、政策連合の「足腰」を強化する必要がある。

なお、日本の経済(米国経済も)は中国および東南アジア諸国連合(ASEAN)なくして成り立たない。世界唯一の覇権国だった米国(ディープステート)がその立場を維持するために、中国との敵対関係を取っているが、米国の政治情勢も対中強硬路線一辺倒ではない。日本は米国はもちろん、中国とも信頼関係を醸成し、北朝鮮問題を解決するためASEANのような日米中韓露と北朝鮮の関係国からなる「北東アジア地域連合(仮称)」を結成すべきだ。それには、日本が対米隷属体制から脱却する必要があることは当然である。なお、国際連合が本来の姿を取り戻す必要があることは言うまでもない。

さて、世界諸国の経済体制は市場性資本主義経済体制で終えるのだろうか。文明は800年周期で中心地域が変遷するという文明史観もある。現在の欧米中心の文明は12世紀ルネッサンスから始まったという説もある(西洋史学者として著名な堀米陽三、木村尚三郎らによる「西欧精神の探究 革新の十二世紀」)。市場制資本主義経済体制で経済史は終わらないだろう。日本が政治的混迷から脱出出るなら、「希望の道」が見えてくるだろう。


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