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アベクロノミクスの推移(その15)―「三本の矢」、ブーメランと化し日本直撃(加筆)


アベクロノミクスの三本の矢はすべて折れた。というより、ブーメランとなり日本のますます経済社会を悪化させている。対米自立を願った昭和の妖怪・岸信介祖の真意を事自己の責任分担で把握できなかった安倍晋三首相は即刻退陣すべきであり、日銀の黒田東彦総裁、岩田規久男同副総裁は即刻辞任すべきであり、同行の「青年将校」上がりの有能な人物を総裁に抜擢すべきである。

第一の矢は総額13兆円規模の平成24年度補正予算であるが、これは既得権益集団(シロアリ族)への典型的なバラマキ予算であり、波及効果は極めて限られている。第二の矢は、「異次元金融緩和」だが、国債市場に大混乱を引き起こしているうえ、円が06月14日一ドル=95.82円程度まで急騰したことで、とても、まともな金融政策と呼べるシロモノではないことが明らかになった。この破綻のメカニズムは後ほど、詳述したい。

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第三の矢は、「民間活力」なるものを活用した「経済性成長戦略」であるが今、民間に活力などない。典型が電機産業である。情報産業の基幹となるOS(オペレーティング・システム)の開発力ないし開発しようとする気概はとうの昔に米国によって破壊された(例えば、TRON、ただし、TRONそのものについては勉強が足りないというのが、サイト管理者の感想である)し、半導体の核であるCPU(女王蜂のようなもの、実際はマレーシアで製造している)は開発する意思さえなく、内部記憶装置のメモリは韓国、台湾勢に押されてどうしようもない。

成長戦略は実現への道筋を明らかにしない絵空事で、その柱はいつもの規制緩和で新鮮味は全くないし、その中心が「解雇規制」の無規制化、つまり、解雇の自由化ということなので、日本のサラリーマン社会は破綻する。経済社会は縮小不均衡化(均衡することは有り得ない)し、格差の拡大は必至である。民間に活力がない場合は、財政出動が王道である。財政出動、金融フォロー(金利の安定化)、脱原発・新エネルギー開発が正しい政策である。これこそ、真の「三本の矢」である。毛利元就の故事(三本の矢を束ねる、兄弟が団結するの意味)に従えば、この三本の矢を束ねて放つことが経済社会再建の基本中の基本だ。

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折れた三本の矢を逐次放っても、効果はない。否、冒頭に述べたようにむしろブーメランとなって日本の経済社会の再建どころか破綻を加速するものである。

「三本の矢」なるものに共通しているのは、リーマンショックで破綻したことが明らかになったはずの「新自由主義」の考え方で貫かれていることだ。新自由主義の焼き直しで威張っている安倍政権・日銀幹部に、経済の分かる逸材は存在しない。また、米国から自立しようとした岸信介の真意も理解できない政治オンチでもある。外孫の限界か。即刻、退陣することが国民への奉仕である。

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アベクロノミクスの大きな問題についてひとつだけ述べさせていただくと、世界最大の対外純債務国でありながら、世界最強の軍事力を持つという米国の大矛盾である。債務者のくせに威張り散らすなどということが、国際社会で許されることなど、ありはしない。「使用価値」が他の財・サービスの「使用価値」を破壊するというだけの軍事兵器の生産に、これ以上打つ筒を抜かすべきではない。米国は、キリギリスからアリの生活に転換すべきだ。そのためには、ドル安は不可欠である。ここのところを見抜こうともしないで、「円安政策」なるものを打ち出した安倍政権、現日銀はどうかしている。

※6月7日の雇用統計は強弱まちまち(農業部門意外の雇用者数の増加が市場の予想をやや上回ったが、失業率は上昇した)で、ダウ平均は上昇、為替はドル高=円安に触れた。これを受けて、東京市場も円安、株高になる可能性が高い。しかし、「予想を上回った」としても5000人に過ぎず、失業率の悪化を考えると、経済情勢は依然として改善されていない。QE(量的金融緩和政策)で経済を好転させるのは不可能だ。行き着くところは管理通貨制度の破綻(通貨に対する国民の不振)で、ハイパー・スタグフレーション(ハイパー・インフレーションの中で、実質賃金が下がり、国民は塗炭の苦しみを味わうことになる)だ。新自由主義政策を廃止し、正しい国際政策協調を行うしか、解決の道はない。

 


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