5月23、24日メディアの世論調査、内閣・自民党支持率激落−安倍内閣退陣の明確な徴候

毎日新聞社が先週末の5月23日に行った世論調査で安倍晋三内閣、自民党支持率ともに激落していることが明らかになった。朝日新聞の世論調査も比較的まともだから、発表の段階で紹介したい。共同通信は5月10、11日に世論調査を行っていたので、今回は紹介を割愛する。ニュース・サイトのリテラによると、自民党参議院会長を務め、参議院の「ドン」と呼ばれた青木幹雄氏(2010年7月、下野時代に脳梗塞で倒れ政界引退)の「法則」というのがある。それによると、内閣支持率と与党(自民党)の支持率の合計が50%を割ると政権は崩壊する、というものだ。毎日の世論調査では52%。今後は猛暑の仲、経済の悪化が本格化することに加え新型コロナウイルスの第二波、第三波も予想される。自民党内の中も分裂が表に出てき始めている。安倍政権の崩壊が確実に始まった。

日本経済は今後、ますます悪化する。今年第1・四半期の実質国内総生産(GDP)増加率(実質経済成長率)は年率換算マイナス3.4%と民間の予測よりは下げ幅が小さかったが、あくまでも第一次速報値の段階。第二次確報値ではさらに悪化する可能性もある。しかも、昨年10月の消費税増税強行で昨年第4・四半期の実質経済成長率は年率換算でマイナス7.1%と悪化したうえでのことだ。それぞれ企業の利益と勤労者の給与が年間で40兆円、20兆円吹っ飛んだ勢いだ。2019年度全体では60兆円吹っ飛んだ。

しかし、これは序の口で、民間調査機関の予測だと現在の今年第2・四半期(4−6月期)の実質経済成長率は年率換算マイナス20%を下回るとのことだ。企業の利益と勤労者の給与が年間換算で110兆円蒸発することになる。2009年頃のリーマン・ショック時の比ではない。また、新型コロナウイルス感染症の拡大よりも東京オリンピックを優先させたことから、初動が完全に遅れ、対策も支離滅裂かつ諸外国からみて稚拙なものに終止した。取り敢えず、本日25日には残る5都道県でも「非常事態宣言」が解除される見込みだが、諸外国からは「日本の奇跡」と言うより「日本の謎」と見られている。専門家会議の尾身茂服座長はPCR検査数が少ないことから、実際の感染者は公表数の10倍か20倍か30倍か、誰も分からないと叫んでいるくらいだ。

なお、東京オリンピックは世界で新型コロナ禍・パンデミックが拡大し続けているうえ、有効なワクチンの開発・普及も見込めていないことから中心に追い込まれるとの見方が強い。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、「(ワクチンが開発され、全世界に普及するということになれば別だが)開催を延長した来夏に開会できなければ中止だ」と言明している。来夏への延長にかかる費用は3000億円はくだらないと見積もられているが、IOCの負担額は高々(たかだか)650億円。世界的なパンデミック拡大の状況からして、もはや「開催」にこだわることなく「中止」を宣言し、貴重な延期費用は今後に備え、「小康状態を保っているかに見える」今のうちに、医療機関の防疫体制の整備と再建(多くの病院が大幅な赤字に転落)に充当すべきではないのか。

経済活動再開を優先させたいために解除に踏み切るのだろうが、「解除と再宣言」の繰り返しを見込んでおり、政府=安倍政権と専門家会議は、医学的・感染症学的・科学的に裏付けられたコロナ禍拡大阻止と経済活動の両立対策は打ち出せていない。第二波(厚生労働省は3月末からの現在までの新型コロナウイルス感染症拡大が第二波と見ている)、第三波をしのげるかは不明だ。

取り敢えず、毎日の世論調査を鳥瞰してみる。まず、内閣支持率から。

よくもまあ、森友学園問題(国有財産の不当廉売、政府の国民に対する犯人剤の疑い)から三権分立を否定し、独裁制に移行する検察庁改革法案まで、悪事の数々を働いてきたにもかかわらず、内閣支持率が傾向的に不支持率を上回ってきたと思う(マスコミを支配の道具として利用してきたことが大きいが、国民の間に国民主権という意識が根付いていなかった似非民主主義国家であり続けたことも禍している)が、いよいよバケの革が剥がれてきたようだ。他の結果は次の通り。クリックすると少し拡大します。

さて、参議院のドンと言われた「青木幹雄の法則」というものがある。内閣支持率と与党支持率の合計が50%を割り込めば、その政権は崩壊するというものだ。公明党も支持率を下げているが、公明党を加えても56%で自民党だけだと52%。公明党も創価学会内部で内紛が絶えないともっぱらの評判だから、当てにならない。それに、公明党は創価学会の理解する「日蓮正宗」を国教にするために創設された政党に過ぎないことを忘れてはいけない。百歩譲ったとしても、宗教の精神とは真逆の新自由主義=利己主義による弱肉強食主義に賛同してきたのは実におかしい。青木の法則の50%割れは今後の推移を展望すると確実だ。

なお、国民は維新が自公の補完勢力であることを見抜き始めており、政党支持率は低下傾向の横ばいになっている。日本維新の会の副代表である吉村洋文大阪府知事のマスコミと結託したパフォーマンスに騙されてはいけない。大阪府の医療機関の重症・重篤患者の病床の空きが少ないことを懸念する識者もいるが、その根本は自公の補完勢力である維新が新自由主義に基づいて社会保障を削ってきたことにある。医療機関を無理矢理に統廃合して、府内の医療体制を弱体化させた罪は大きい。

青木の法則の50%割れの大きな要因としては、①660人規模による弁護士、有識者の東京地検に対する「桜を見る会」前夜祭の公職選挙法違反容疑(有権者への利益供与。参加費は一人あたり1万1千円は下らないと見られており、参加者が負担したという5千円との差額は安倍首相の選挙民に対する利益供与に当たる)での告発②広島県での河井克彦元法相(衆院議員)と可愛案里参議院議員夫妻の公職選挙法違反(自民党本部が破格の1億5千万円を河井元法相に供与して、河井衆院議員が広島県の首長、県議、市議らに渡し、菅義偉官房長官の子飼いである可愛案里候補を、国家公安委員長を務め、4選の重鎮溝手顕正候補に勝たせた疑惑)での立件・逮捕が迫っている−ことがある。

ただし、検察が動かないこともあり得る。その場合は、来年秋までの総選挙で、国民は安倍政権を引きずりおろさなければならないし、新政権に検察を改革させなければならない。さもなければ、日本は独裁国家になり、国民は塗炭の苦しみを味わい、日本は崩壊するだろう。

さて、これにコロナ禍対策での失敗、経済の疲弊の阻止の失敗が重なれば少なくとも、安倍内閣は総辞職させられるだろう。自民党内にも消費税を高々5%に引き下げ、コロナ禍の最中はゼロ%にせよという勢力が100人はいる。事態が急転した場合に備え、立憲・国民内の真正リベラル勢力と日本共産党(スターリン主義を感じさせる「共産主義」にいつまでもこだわっているべきではないだろう)、れいわ新選組(MMT理論を援用するのは良いし、100兆円規模の大規模な財政出動は必要だが、コロナ禍対策が弱い。コロナ禍阻止と経済活動を両立させる真の対策を打てないとイニシアチブは握れない。政党支持率で国民と同じというのは健闘しているとは言えるが、次第に支持率を低下させている)が「共生共栄社会」を理念に、新自由主義=単なる利己主義を克服できる政策を打ち上げて結集、政策連合を早期に結成すべきだ。

余談だが、高知県土佐清水市出身の平野貞夫元参院議員によると、立憲民主党は連合の支持を受けているため、支持基盤の弱い議員らが国家公務員の定年の延長のために、検察庁改革法案に賛成する勢力もいた。情けないはなしではないか。

朝日デジタルが2020年5月24日22時00分に投稿した「内閣支持率29%、発足以来最低に 朝日新聞世論調査」と題する記事によると、安倍内閣の支持率は内閣の危機とされる水準30%を割り込み、政権発足以来の最低の29%になった。政党の支持率では自民党が前回の30%から26%に下げ、公明と日本維新の会、社民がともに1ポイント上げて、4%、4%、1%となった。支持政党なしは2ポイント上げ、48%。

2020年5月24日 22時00分投稿の朝日デジタルによる

コロナ対策に対する調査結果は、「新型コロナウイルスに対する政府の対応を『評価しない』は57%にのぼり、『評価する』は30%だった。『評価しない』層の内閣支持率は14%と低かった。新型コロナ対応を通じて安倍晋三首相に対する信頼感が『低くなった』人は48%と半数に迫り、『変わらない』は45%、『高くなった』は5%だった」という。

本日5月25日は、「専門家」からなる政府の諮問会議に図ったうえで残る1都1道3県(埼玉、神奈川、千葉県の首都圏3県)で解除になる見込みだ。しかし、上記の世論調査で政府・専門家会議へのコロナ禍対策への評価が低いことを反映して、「新型コロナウイルスの感染が再び拡大することへの懸念を聞いたところ、『心配している』は『大いに』45%、『ある程度』47%を合わせて9割を超えた」となっている。新型コロナウイルスの「正体解明」がまだまだ進んでおらず、日本政府(政府=安倍政権)と専門家会議が感染状況の実態が把握できていないことが背景にあると見られる。

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